2022年01月10日

【世界の力を読み解く】北京オリンピックのボイコットの真意は?/オリンピック後の世界の動きは?

北京オリンピックがいよいよ来月に迫ってきました。メディアの中身がイベント中心となっている裏で何か動きがあるというのはこれまでもよくあったことです。ここにきて収束したと見えたコロナの感染者数を大きく増やしているところにも何か意図があるように思います。

画像はこちらから引用

今回の北京オリンピックに向けては、昨年にはアメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダといった国々が中国に対して「外交ボイコット」を表明といった穏やかではない動きが出ています。(表向きの理由は中国でウイグル族が残虐行為を受けているとの訴えが広く出ていること)

これらのメディア情報だけを見ていると中国が浮いており、アメリカを筆頭にその他の国がまっとうであって更生させるために圧力をかけているように見えます。

しかし、実際にそうなのか?これまでも考察してきましたが、メディアは今だに偏見報道は当たり前であり(リンク)、実態は中露を中心にした力を付けた国が世界を動かしている(リンク)というのが世界の実態です。

現状の中国国内の状況や欧米諸国との関係性を考察していきます。

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〇欧州諸国も自治自決に向かっている
イギリスは既にEUからは脱退しており、他の欧州諸国とは相いれない部分も大きいとは思いますが、イギリスのボイコットに対してはフランスが反応し批判しています。
・仏大統領、北京五輪の外交ボイコットは「効果小さい」

また、脱炭素政策においても欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会が脱炭素社会実現のために原発を再び拡大しようとしている一方でドイツのほか、オーストリア、デンマークなど計5カ国は22年末の脱原発をめざすという姿勢を貫いています。(リンク

欧州諸国においても大きな潮流としては一致団結することで力を保持する方向から自治自決で国を維持する方向に向かっている事が見えます。自治自決に向かっているのは中露を中心としたユーラシア勢力と同じですが、欧州諸国は明らかに衰退に向かっています。
・殆どのヨーロッパ諸国の経済は実はマイナス成長

ユーラシア勢力は民族自決路線の中で周辺諸国との協力関係を作る方向に向かっています。(リンク)欧州諸国においては上記の事例からも否定論理や支配意識といったものが根深く残っていることがわかります。この認識の転換がない限り欧州諸国の解体⇒衰退の一途を辿っていく事は間違えないでしょう。

〇強気なのは姿勢だけの米国
米国の状況については昨年末に本ブログでも考察したので今回の記事では詳細は割愛しますが、大きな流れとしては中国に対してオリンピックのボイコットだけでなく、経済制裁といった強気の姿勢を示し続けているのは相変わらずですが、基軸通貨であるドルは確実に衰退に向かっています。

・米国のコロナ騒動収束は金融崩壊を意味している
・分断、そして崩壊へ向かっている米国
・失われていくアメリカの存在意義/ドル基軸通貨の行方
・米国の中露への経済制限は欧米金融勢力衰退させる

未だにコロナに振り回されていることからもわかるように、国内統制もグラグラな状況で対外的な力がない事は明らかです。

〇オリンピック後の世界情勢の動きとは?
欧米諸国は外交力を示す以前の部分で躓いている状況で中国情勢に影響を与えるような力があるようには見られません。中国周辺のユーラシア勢力とは良好に向かっていることから、こちらも特に悪い影響を与えるようなことはなさそうです。
そうなってくると中国情勢を左右するものとして残されているものは国内状況です。そこで今回注目したいのはここにきて再燃し始めている恒大集団のデフォルト問題(リンク)です。

2021年9月に中国の最大不動企業である恒大集団の倒産問題が浮上しました。当時は長くはもたないと言われていましたが、そこから既に3か月以上が経過しています。当時は大きく取り上げられていましたが、すぐにメディアでの騒ぎは下火になりました。しかし、年末辺りから動きが出てきました。

・中国恒大に建物解体命令との報道、不動産会社の株価指数が下落
・中国 「恒大集団」投資者ら返金求め抗議
・中国恒大に建物39棟の撤去命令

その同時期(4日夜)に東京都内で岸田首相と垂秀夫駐中国大使との会食が設けられました。首相はその後の会見で「欧州、米国も中国との関係はしたたかにいろいろな工夫をしている。日本もしたたかな外交が求められると思いながら話を聞いた。表面だけ見ていると間違ってしまう」というコメントを残しています。(リンク

もともと恒大集団のデフォルトは中国においては想定内かつむしろデフォルトを望んでいた可能性すらありました。いずれにしろデフォルトによる被害を被るは欧米諸国(特に米国)であると見られていました。それに並行してコロナの感染者数が急に伸びています。こちらも元々中露側による旧勢力(金融勢力)への反撃だと考えれば動きとしては整合してきます。

日本は隠れ中露派であることはコロナ対策の緩さから明らかになりつつありますが、このタイミングでの日中の接触という事は中国が何かを仕掛けるという事の表れかもしれません。
オリンピックが開催されている裏でどのような外交が進んでいくのか?今年も年明け早々に世界勢力には動きがありそうです。

by Satoshi

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