2014年09月30日
脱グローバリズムの可能性をロシアに探る8~2012年、プーチン大統領再選。反米路線の強化。
「2000年代、金貸し支配に反撃を開始したプーチン」で述べた論旨は、次の通りである。
1990年代までロシア社会は金貸しの好き放題に収奪され、ロシア経済はガタガタになった。2000年代に入ってプーチンが登場。KGBの諜報力を背景に、マスコミとエネルギーを国有化によって手中に入れたプーチンは、新興財閥を抑えつけ、国益第一の反金貸し政策に転換する。2008年、2期の任期で大統領を退いたものの、2012年には再び返り咲いたプーチンは、金貸しとの対決色を強めてゆくことになる。
今回、2012年、大統領に再選したプーチンの発言から、再選後のロシアの外交路線を占う。
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今後の中国と支配勢力の関係における追求の土台になる認識です。
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脱グローバリズムの可能性をロシアに探る7~2000年代、金貸し支配に反撃を開始したプーチン
「ソ連を崩壊させ、国営企業を乗っ取った金貸し」で述べた論旨は次の通りである。
世界最大の「未開市場」はソ連=ロシアを市場化させるために、ロックフェラーはゴルバチョフを担ぎ出し、市場開放政策を取らせることで、ロシアを国際市場に取り込んでいった。 IMFは借金の見返りにロシアの国営企業の民営化を勧告する。IMFの狙いはロシアの市場化をより進めていくことであり、これはロシアへの参入を企てようとするロスチャイルド財閥の狙いがあった。
ロシア市場化のために、国有財産を国民に平等に分配するという建前でつくられた債権バウチャーを買い占めることで、ロシア新興財閥は国有財産を手に入れた。そして、ロシア経済が悪化すればするほど、多くのエネルギー会社が新興財閥の手に渡り、新興財閥はさらに勢力を拡大することになった。
その後も原油価格は下落し続け、ロシア政府は新興財閥から借りていた借金を返済できなくなった。そしてついに、1998年ロシア政府とロシア中央銀行は対外債務を 90日間支払い停止すると発表することになる。
つまり、1990年代までは一貫して、ロシアは金貸し勢力から収奪され続けていた。
それに対して、国家を揺るがすオリガルヒから企業を奪い返し(国有化)、その後は輸出全体の6割を占めるエネルギー資源を貿易の基軸にすえることで、国家経済の立て直しを図ったのが、プーチンである。
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脱グローバリズムの可能性をロシアに探る⑥~ソ連を崩壊させ、国営企業を乗っ取った金貸し
「ソ連を崩壊させた金貸し(ロスチャイルド)」の論旨は次の通りである。
冷戦構造によって、莫大な利益を獲得したロックフェラーに対して、ロスチャイルドは冷戦終結→ソ連崩壊(その後のEU→ユーロ設立)を仕掛けて対抗。ゴルバチョフ、エリツィンがその実動部隊として動き出す。
ソ連崩壊後のロシアは、市場経済化に失敗し、経済危機に直面。その傍らでは、金融で財を成した新興財閥オリガルヒが登場。マスコミや資源企業を買収し、政治とも癒着した。
ソ連崩壊後、ロシアはどうなったか?
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中国どうなる!? 11 中国の社会福祉政策の歴史と今後の展望
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脱グローバリズムの可能性をロシアに探る⑤~ソ連を崩壊させた金貸し(ロスチャイルド)
「社会主義国家は、市場の限界を感じた金貸しの実験か?」の論旨は、次の通りである。
資本主義国家で大衆からトコトンまで収奪すれば市場は縮小し、秩序崩壊の危険性がある。大衆から私有権を剥奪した上で、収奪の極大化と秩序安定の両立を企図したのが社会主義国家である、ところが、秩序を安定化するために大衆の生存を保障した結果、生存圧力⇒私権活力は低迷し、西側の援助なしには市場の維持さえできなくなる。だからこそ、先進国において豊かさが実現し、市場が縮小し始めると、わずか20年で、金貸しは社会主義体制を放棄せざるを得なくなったのである。
今回は、金貸しが作り上げた社会主義国家ソ連の崩壊とプーチンの登場までを概観する。
【情報戦18】冷戦の終焉と戦争を忌避する世界世論の中で自滅する諜報機関
前稿では「CIAはアメリカ国家にとっては最低の諜報機関だが、戦争マッチポンプである金貸しにとっては最高のデマ機関だった」ことを明らかにした。しかし、そのような国家意志とは無縁かつ、泥沼化することで国家を衰弱させるだけの戦争は、人々の厭戦気分を加速するだけであり、今や先進国の人々は戦争を望んではいない。さらには仮想敵国であった共産主義国家の自滅によって、世界の警察アメリカの必要性すら疑問がつくようになった。
そんな中、CIAの戦略は経済戦争を仕掛けていくという路線、及びテロとの戦いという架空な抵抗勢力との戦いをでっち上げる路線へと突入していく。
共産主義と新自由主義の類似性(実は同じ穴のムジナ)
「社会主義国家は、市場の限界を感じた金貸しの実験か?」の論旨は、次の通りである。
資本主義国家で大衆からトコトンまで収奪すれば市場は縮小し、秩序崩壊の危険性がある。大衆から私有権を剥奪した上で、収奪の極大化と秩序安定の両立を企図したのが社会主義国家である、ところが、秩序を安定化するために大衆の生存を保障した結果、生存圧力⇒私権活力は低迷し、西側の援助なしには市場の維持さえできなくなる。だからこそ、先進国において豊かさが実現し、市場が縮小し始めると、わずか20年で、金貸しは社会主義体制を放棄せざるを得なくなったのである。
つまり、市場の限界を感じていた金貸しが打ち出したのが社会主義国家である。その理論体系(共産主義)を構築したのがマルクスであるが、市場の限界に直面して浮上した経済理論がもう一つある。
’70年頃、豊かさが実現された先進国では、市場が縮小し始めた。国家が借金をして市場に注入することで市場拡大を図ったが、その結果、際限なく国の借金が肥大化した。その導きになったのがケインズ経済学であるが、ケインズが実体経済の刺激を主張したのに対して、紙幣のばら撒きを主張したのがマネタリズムや新自由主義。彼らが現代経済学の主流となったのは、物欲限界に達した先進国で市場拡大を続けるには紙幣をばら撒くしかなくなったからに他ならない。その結果、余ったお金が金融市場の流れ込み、バブルを作り出した。彼らこそバブルの張本人である。
つまり、’70年以降の市場の縮小という事態に陥った先進国において浮上したのが新自由主義であるが、共産主義と新自由主義は類似性があると云う。