2021年11月02日

【世界の力を読み解く】~なぜ大国はアジアを掌握しようとするのか~

【世界の力を読み解く】シリーズではこれまで、大国ロシアと中国を対象に、その力の基盤はどこにあるのか?を追求してきました。その追求を通して見えてきたのは、彼らの戦略の中心に『アジア』があることです。
そこで浮かぶ疑問は、「なぜ大国はアジアを掌握しようとしているのか?」という点。
パッと思いつくのは、面積的な規模、人口(約37億人。全世界人口の60%)、資源(石油や天然ガス・鉱物など)といったあたり。果たしてそれだけなのでしょうか?

(画像:Smart/iStock)

少し歴史を遡ってみましょう。

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欧州主導の時代

19世紀、欧州諸国は重工業の発展を機に、労働力と資源のあるアジアに工場を建設します。
その資産を守るために、イギリスを中心にした欧州諸国はアジアを植民地化し、支配を広げていきました。(ちなみに、その植民地経営のウラにいたのは、、、
そう、「ロスチャイルド家」です。彼らは欧州諸国に金を貸し、資産を増やしていきます。)
19世紀、アジアは欧州(ロスチャイルド家)に支配されていきます。

同時代で有名な「グレート・ゲーム」は、帝国主義の空白域だった『アジア中央部』を奪取せんとする英露による覇権戦争でした。

★当時世界の覇権を握っていたイギリス他欧州諸国が、アジアを掌握していた。

アメリカ主導の時代

時は進み、20世紀。大きな事件が起こります。「世界大戦」です。
第一次・第二次ともに世界大戦で儲けた国はアメリカ。金主は、「ロックフェラー家」。
アジア各国も、欧州に代わりアメリカの支配が強まっていきます。※二度の世界大戦は、ロックフェラーによる、ロスチャイルド潰し。
東アジアには従順な属国日本が、中央アジアにはパキスタンが、南アジアにはアフガニスタンなどが、ロックフェラーによる支配下にいました。
その支配下のもと、『アジア中央部』はロックフェラーの仕掛ける「テロ戦争」(アルカイダやISISを持ち上げ、それに報復する形での戦争)で、戦争利益を生み出す場所となっていったのです。
(日本は、アメリカの進めるグローバル経済の駒として、地政学的な軍事サテライトとして機能を続けていました。)
ユーラシア中央部はロシア・中国の支配下でしたが、アメリカ側がアフガニスタンやイランを押さえることで、中露の支配を押さえていた構造だったのです。

★当時世界の覇権を握っていたアメリカが、アジアを掌握していた。

そして今、
アジアの覇権構造が、また大きく変わりつつあります。
海側から押さえこんでいたアメリカの力がなくなり、アジアの覇権は中露が握ることになっていきます。
アメリカのアフガニスタンからの撤退、中露が主導するユーラシア安保の枠組みである上海協力機構にイランが加盟したことなどがその具体事象です。
ちなみに先日、中露の艦隊が津軽海峡を渡りましたが、ほとんど日本では報道されませんでした。これも、アジアの覇権、いや世界の覇権が中露に移りつつある証拠でしょう。

★世界の覇権を握りつつある、中露がアジアを掌握しようとしている。

やはりどの時代をきっても、世界の覇権を握った国は例外なく、アジアを掌握してきました。
さらにそのアジアの中でも、西に欧州・北にロシア・東に中国と、大国の間に位置する『アジア中央部』をターゲットにしていることがわかります。
この地政学的な特性が、大国がアジア中央部を掌握せんとする理由の一つだと読み解けてきました。

次回以降は、更に歴史を遡りアジア中央部にはどんな特性があるのか?
そもそもなぜ世界覇権の重心がヨーロッパにあるのか?
中露との関係はどうなっていくのか? などなど尽きない疑問を追求していきます。

List    投稿者 motiduki | 2021-11-02 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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