2008年12月22日

「ヘリコプター・ベン」の出番である

米国のFRBは、ドルをいくらでも刷って金融機関や企業、さらに個人に流し込み、デフレスパイラルを止めようとしている。
417thHH3ZaL.jpg 3432013.jpg
続きを読む前にこちら をポチッとお願いします。

にほんブログ村 政治ブログへ


以下は産経新聞からの引用です。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081218-00000516-san-bus_all

米国の連邦準備制度理事会(FRB)は「ゼロ金利」政策にまで踏み込んだが、その真意は「量的緩和」政策にある。金利をなくしてカネの流れに弾みをつけ、ドル札をいくらでも刷って金融機関や企業、さらに個人に流し込み、物価が底なしに下落する「デフレスパイラル」を止めようというわけである。
 日本は1990年代にデフレの恐怖を体験した。バーナンキFRB議長は日本の教訓から克服策を検討してきた。デフレ下ではカネはモノに対して値打ちが上がる。ならば使わずにおこうと消費者は考え、企業は投資を控えるので景気は一層冷え込む。需要が減退するので、物価はさらに下がる負の連鎖にはまる。

閉塞(へいそく)状況の打開策はただひとつ。金利ゼロのドル資金を抱える銀行などが低利融資に走らざるを得ないようにする。カネが住宅や株式市場などに向かえば市況は底を打つはずだ。日本の場合、カネは余っているのに必要なところに回らない。超低金利下にもかかわらず銀行は預金であふれかえる。だが、企業には届かない。
 日銀は2001年から06年までの量的緩和政策とゼロ金利政策で世界に先駆けた。ところが本当に効果があったのか確信がない。金利を操作できず日銀券を発行するだけなら中央銀行は無力化すると恐れる。短期金融市場など不要になり、日銀OBの就職先もなくなる。
 日銀はこの際、大局を見据える必要がある。事態は今や「グローバル・デフレ」である。金融商品バブルによる欧米の金融機関の損失額は欧米の国内総生産(GDP)の3分の1、円換算で1000兆円を超える。欧米金融機関は一斉にこれらの金融商品を現金化し、損失処理するから、資金は絶対的に足りない。
 また、日本の金融機関も焦げ付きを恐れて貸し渋り、企業が資金調達のための短期の証書CP(コマーシャルペーパー)を発行しても銀行や生保が買ってくれない。大企業がそうなら、中小、零細企業はさらに深刻だ。米国の金利が日本よりも低くなって、円高ドル安が加速してデフレ不況を悪化させる。無関係だと思っていたら、いつの間にか日本自体がグローバル・デフレという大津波にのみ込まれかけている。

選択肢はFRBと同じだ。量的緩和政策とそれを可能にするためゼロ金利の復活である。日銀がためらうなら、財務省がそのお株を奪うだろう。CPは財務省支配下の日本政策投資銀行に買わせる。財務官僚の権限はまだある。円高進行防止のために大掛かりなドル買い介入をし、新規に流した円札を市場に放置することで量的緩和の状況を作り出す。そうなると日銀はもはやいらなくなる。(編集委員 田村秀男)

バーナンキ氏がFRB理事だった02年11月の講演で、「ヘリコプターから紙幣をばらまく」という例えを使ってデフレ阻止を訴えた。それで米マスコミが時々、ベン・バーナンキFRB議長を揶揄するようにこのように呼ぶ。
お金を大量にばら撒けば、世の中にお金があふれてインフレになる。インフレになれば、デフレを押さえ込むことが出来るという理屈である。
たとえば日銀が無差別にお金をバラまけば、国民のお金の持ち高が、突如2倍になったと仮定すると、名目上国民の持っているお金は2倍になるが、そのお金で買えるモノやサービスの量は変わっていないので、価格が倍になり、すなわちインフレになる。こうしてヘリコプターから大量のお金のばら撒きが、ことあるごとにインフレを起こしてデフレから脱却をはかる。
このような単純なモデルで今回の金融危機を解決することが出来るのだろうか、たとえデフレを退治することが出来たとしても、その後正常な状態に戻すのは、はるかに難しい。

List    投稿者 toshi | 2008-12-22 | Posted in 06.経済破局の行方5 Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2008/12/975.html/trackback


コメント5件

 匿名 | 2009.04.14 20:19

>過去の一時期において「不幸な出来事」が日朝間で生じたことは否定できない。
 正直言って、欧米諸国がアジアで行ったこと(アヘン戦争やインド支配など)を考えると、朝鮮や中国が日本に対して執拗に謝罪や賠償を求めるのには、ウンザリしています。
 一方、日本で行われる当時の話(言い訳?)も理解に苦しむことが多くて、問題を難しくしているように思われます。
 原田武夫の話も、興味深い内容ではありますが、当方の勉強不足もあり、いくつも疑問が沸き、なかなかすっきりしないものを感じます。
 ご存知なら、教えていただけないでしょうか。
>莫大な利益をあげていたのは他ならぬ英米勢だったのである。
朝鮮での、石油の販売がそんなに莫大な利益につながったのでしょうか?
>朝鮮という「外地」については消費者に安い石油を使わせるべしという理由で、無税に近い税率が設定されていたからである。
「消費者に安い石油を使わせるべし」というのは、当時の日本の軍部の方針だったのでしょうか。もし、そんなに儲かるなら、なぜ、敢えてそんな方針を掲げたのでしょうか。
 朝鮮支配において、英米に逆らえない事情があったということでしょうか。

 匿名 | 2009.04.16 9:43

「朝鮮を植民地支配」というのは事実と違うと思います。
日本は朝鮮半島を併合したのであって、植民地支配したのではありません。

 norio | 2009.04.16 22:07

現代でもアメリカは朝鮮問題で日本から利益を上げています。
たとえば事例のひとつが北朝鮮のロケット問題です。
アメリカは追撃ミサイルを日本に購入させているのです。迎撃のために東北や首都圏に配備されているPACシステムは、米国製です。車両一台分で170億円位の値段がするそうです。

 u | 2009.04.22 2:55

>>引け目をもつことが日本がリーダーとなることの障害となっている
とも言い切れない気がします。個人的には、リーダーシップを取ることを意図的に拒んできたような印象が強いです。
そして、アジアをまとめようにも、互いにガス抜きに利用しあってきた弊害が、互いを縛り付けている状況に見えます。

 light coffee hermes bags | 2014.02.03 9:04

the best replica hermes bags 日本を守るのに右も左もない | 日本の朝鮮支配の背後で儲けていたのは英米勢

Comment



Comment