2012年04月27日
共同体社会の実現に向けて ―26 ~実現論序7.企業を共同体化し、統合機関を交代担当制にする(その3)~
桜の季節も終わり、初夏に近づくにつれて活性度も上昇してくる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
前回は共認社会を実現するために、企業を共同体化したうえで社内ネット導入で共認の場を作り上げること、さらに国家の統合を担う機関を交代担当制にする必要があることを明らかにしました。
今回は、共同体を実現するにあたって、現在の教育に対する抜本的な解決方法を考えていきます:D
魔術から近代科学へ9~キリスト教の現実否定の自己欺瞞(自然認識を御都合主義で魔術から借用)~
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ところが、キリスト教の徹底した現実否定は、深刻な自己矛盾を孕んでいました。
キリスト教は徹底して現実を否定した結果、自前の自然認識を持たなかったのです。
しかし、現実には自然認識がなければ生きてゆくことはできません。
例えば、病気になった時には医療が不可欠です。
それに対して、キリスト教はどう対応したのでしょうか?
それではいつものようにポチをお願いします。
魔術から近代科学へ8~キリスト教の欲望否定(封鎖)から欲望肯定(刺激)へパラダイム転換が近代思想と近代科学を生み出した~
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前回(近代科学の成立過程20~~に引き続き今回は山本義隆氏の『十六世紀文化革命』から「第4章 中世キリスト教世界」の部分を要約投稿します。
ローマ社会において、その語のキリスト教における磁石と磁力に対する姿勢、ひいては、自然力一般の理解の原型がほぼすべて形成されることになった。
第一に、磁石の働きを生物になぞらえて見る生物態的視点、第二に、磁石には物理的な作用があるだけでなく生理的な作用さらには超自然的な能力が備わっているという想念の普及、そして、第三に、自然万有のあいだの共感と反感の網の目でもって自然の働きが成り立っているという自然観の形成である。
そのローマ社会で形成された理解の原型がキリスト教世界ではどのように扱われたのかを見ていきたいと思います。
それではいつものようにポチをお願いします。
共同体企業ネットワーク理論勉強会テキスト(9)~新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった~
皆さん、こんにちは。
共同体企業ネットワークの理論勉強会のテキストも今回で9回目となりました。
初めて本ブログを読まれた方は、「理論勉強会ってどんなことを学ぶ場なの?」と疑問を持たれるかと思いますので、もう一度理論勉強会の趣旨に触れておきたいと思います。
理論勉強会とは、社会の様々な事象を取り上げながら、現代に繋がる最先端の意識潮流を解明することによって、概念装置を体得する場です。
概念装置があれば、時事問題を考える時、仕事の場面で方針を出す場面・・・、いかなる状況に置かれても答えを出すことができます。
この概念装置を作り出すには、全文明史を振り返って、人類の歴史段階的な進化の構造(=実現構造)を解明する必要があります。
そして、この実現構造を解明する中で、何度も塗り重ねて構築してきた「事実の体系」が概念装置です。
事実の体系ですから、当然、現実の場面で使える理論ですし、2段階、3段階の能力アップが可能になります。
過去のテキストはコチラです☆
↓
テキスト1:これから生き残る企業に求められる能力は?
テキスト2:私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
テキスト3:市場の縮小と根源回帰の大潮流
テキスト4:共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
テキスト5:自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
テキスト6:同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
テキスト7:情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
テキスト8:大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
さて、今回のテーマは“新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった”です。近代観念が如何に社会の手かせ足かせとなり、この上なく厄介な障碍となっていったのかについて詳しくみていきたいと思います。
いつも応援ありがとうございます。
共同体企業ネットワーク理論勉強会テキスト(8)~大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機 ~
共同体企業ネットワークの理論勉強会のテキストシリーズも、8回目となりました。
初めて本ブログを読まれた方のために、この理論勉強会の趣旨に今一度触れておきたいと思います。
難局を突破していくための状況判断力を上昇させたい方
次代の組織力となる人材の活性化と育成方法を模索している方
一企業の枠組みを超えた協業ネットワークを思案している方
いかなる状況に置かれても答えを出せる思考法“概念装置”を体得することが目的です。
それは社会の様々な事象を取り上げながら、現代に繋がる最先端の意識潮流を体系的に捉えることで可能になります。
この概念装置は経営者、若手を問わず体得すべきものです。
★過去の記事はこちらです
テキスト1:これから生き残る企業に求められる能力は?
テキスト2:私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
テキスト3:市場の縮小と根源回帰の大潮流
テキスト4:共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
テキスト5:自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
テキスト6:同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
テキスト7:情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
さて、今回のテーマは“大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機”です。
人類の人類たる最大の所以は、言葉(観念)を使うところにあります。人類史を通じて観念がどのように使われ、その結果、今どういう状況におかれているのかを明らかにしていきます。
魔術から近代科学へ7 キリスト教も近代思想も近代科学も、ゾロアスター教が確立した略奪集団の正当化と他者否定のパラダイムにある
「ゾロアスター教寺院の屋根に描かれた善神アフラ=マズダ」
画像はこちらからお借りしました。
前回の記事「ローマ貴族や市民の自我肥大⇒快美収束・妄想収束から広まった、ローマの魔術的自然認識」において、次のことを明らかにした。
ローマ時代に、その後のキリスト教中世における自然力、とりわけ磁石と磁力の理解の原型がほぼすべて形成されることになった。それは、
第1に、磁石の働きを生物になぞらえてみる生物態的視点の浸透
第2に、磁石には物理的な作用があるだけではなく、生理的な作用さらには超自然的な
能力「魔力」が備わっているという想念の普及
第3に、自然万有のあいだの共感と反感の網の目でもって自然の働きがなりたっている
という自然観の形成
では、この「魔力」、あるいは「共感と反感」とは、どのようなものだったのだろうか?
今回は、それを追求します。
いつも応援ありがとうございます。
江戸時代の思想11 大衆支配のための既成観念を全的に否定し、新概念を創出しようとした安藤昌益
安藤昌益の思想は久しく埋もれていたが、戦前に狩野亨吉によって稿本『自然真営道』が発見されたことで光が当てられるようになり、1950年刊の岩波新書『忘れられた思想家-安藤昌益のこと』(カナダの外交官・歴史家ハーバート・ノーマン著)によって広く知られるようになった。
『江戸の思想史』(田尻祐一郎著 中公新書刊)より
前回は「市場拡大に歯止めをかける制度を構想した荻生徂徠の思想」を紹介しましたが、18世紀の江戸時代中頃、農民の側に立って私権制度や既成観念を全的に否定する思想が登場します。安藤昌益の思想です。
彼は、儒教の「聖人君子」とは盗人(=略奪闘争の覇者)に他ならず、既成思想は全て(儒教も仏教も)盗人による支配の正当化のイデオロギーであると徹底的に批判しました。
まず、その思想の概要を『概説日本思想史』(編集委員代表佐藤弘夫 ミネルヴァ書房)「第15章町人の思想・農民の思想」から引用します。
●農民は「直耕の転子」
安藤昌益(1703~62)は、稲作農耕とそれに従事する農民と彼らが住む農村を自らの思想的営為の基軸に据えた。彼自身は医者であったが、その思想には農民の心情と意識が反映している。
彼は「不耕貪食」の支配者が「直耕の転子」(農耕に勤しむ天子)である農民を支配する階級社会の政治的・イデオロギー的抑圧を批判する。
彼は誰もが稲作農耕に従事する無差別平等の社会を「自然の世」、階級社会を「法の世」と捉え、「自然の世」の回復を構想するとともに、文字および儒・仏・神をはじめ既成の学問・思想全てが(医術も例外ではない)階級支配を隠蔽するイデオロギーにすぎないことを指弾する。それは通用の天(てん)地(ち)の文字に換え、同音でその自然的意味を表す「転(てん)」「定(ち)」の文字を用いるまで徹底している。
転・定・人は類似の構造を持っており、根源的食糧である米を生産する稲作農耕こそ人々が従事すべき生とされ、それゆえに農民は「直耕の転子」と捉えられたのである。それは農民の間に存在する、社会を根底から支えていることの表現であった。
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★金貸し支配の構造(中)~中央銀行制度は金貸し支配の究極手段~
【金貸し支配の構造(上) ~国の借金900兆とマスコミの第一権力化の背景に金貸しの存在あり~】
↑前回の投稿では、日本が豊かさを実現したことにより、
① 国の借金が積み重なっていった。
② マスコミが第一権力化した。
という、2つの事実を確認した。
国が自らお金を発行していれば、国が借金をするということにはならない。ということは、国は誰かからお金を借りている、ということになる。国がお金を借りているのは、「中央銀行」というところ。今の日本には「中央銀行制度」というものがあり、国はこの「中央銀行」からお金を借りることになっている(形式的には銀行から借りている)。こうして、現在の国の借金は900兆円にまで積み上がってしまった。
借金をするということは、誰かがその利息で儲けを得られるということ。この章では、国が借金漬けになった仕組みを確認し、その仕組みによって、誰が得をしているのか?誰が損をしているのか?を見ていきたい。
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~実現論序7.企業を共同体化し、統合機関を交代担当制にする(その2)~
春のうららかな陽気につい心地よいうたた寝をしてしまう今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
前回は、序7に入り、【新勢力の政策方針】について扱いました。社会は経済がリセットし、混乱した状態ですが、その中でも『共認社会の実現』を全ての社会運営の大目標として、具体的な政策方針を模索しました。具体的には、「中央銀行の廃止」「国家紙幣の発行」「ゼロ成長戦略」など、これまでの経済原理とは大きく方針転換したものですが、市場原理に翻弄されず、生産者の活力を増大させるものでした。
今回は、これからの共認社会の中核を成す共同体企業をどのように増やしていくか、そして、その共同体企業ネットワークによって社会を統合していく際に、どのような統合方式が望ましいのかについて、実現論【企業の共同体化と統合機関の交代担当制】を元に考えていきたいと思います。
魔術から近代科学へ6~ローマ貴族や市民の自我肥大⇒快美収束・妄想収束から広まった、ローマの魔術的自然認識~
前回(魔術から近代科学へ5~私権統合の確立と共に思考停止したローマ時代~)は、山本義隆氏の『磁力と重力の発見』から「第3章 ローマ帝国の時代(前半)」の要約を引用しながら、ローマ時代には私権統合体制が確立し、かねてからの自然科学が衰退したということを見てきました。
引き続き山本義隆氏の『磁力と重力の発見』から「第3章 ローマ帝国の時代(後半)」の要約を引用しながら、ローマ時代の自然観・当時の時代状況を見て行きたいと思います。
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