2014年12月30日

アメリカ情勢5 ~意識潮流を塞ぐ金貸しと近代観念(自我観念)~

いままで、4回にわたってアメリカの情勢について扱ってきた。

アメリカ情勢1 超大国アメリカの衰退
アメリカ情勢2 アメリカのウソ1 9.11のウソ、テロとの戦いのウソ、アメリカが作り出す現代の戦争
アメリカ情勢3 アメリカのウソ2 市場も金融もそして国家も全ては金貸しが作ったウソ
アメリカ情勢4 アメリカの国内情勢 金貸し支配勢力間の闘争・・・ロスチャはドル暴落を仕掛けるか?

20世紀前半のアメリカは、第一次大戦・第二次大戦に勝利し、世界の生産力と冨の過半を占め20世紀のローマ帝国、空の帝国(航空機による)などと呼ばれた。しかし20世紀後半になると、アメリカの状況は、3つ子の赤字に悩まされ、国民も次第に貧困化していった。(アメリカ情勢1) そして次第に、このような表向きのアメリカの背後には、アメリカを支配する国際金融資本(金貸しとりわけ石油資本・軍産複合体のロックフェラー)がおり、彼らの戦略・差配によって、アメリカが戦争マシーンになったり、金融バブルを発生させたり、ステルス戦争を仕掛けたりすることがわかって来た。(アメリカ情勢2、3)

アメリカが仕掛ける、民主化・自由化・グローバリズムは、彼ら国際金融資本の市場拡大戦略と密接に関係している。 要するにアメリカとは資力支配国家であり、資力の親玉:国際金融資本・金貸しが支配し、彼らが繰り出す戦略がアメリカの戦略・方針となっているのだ。 アメリカでは、国際金融資本の2大財閥、ロックフェラー(本拠地:米)とロスチャイルド(本拠地は宗主国の英)が、長らく覇権を争ってきた。金融覇権を握るロスチャイルドの優勢が確定的になり、どうもその戦いに終止符が打たれそうである。(アメリカ情勢4)

さらに世界情勢を見ると金貸し以外の勢力の台頭が著しい。プーチン・ロシア、そして中国もロシアと組んで、第三勢力を巻き込みつつ、独自の同盟(通貨決済や経済協力機構)を築きつつある。世界的には反金貸しの動きが顕在化し始めている。この動きを導いているのは民族収束、集団収束という本源的な潮流の動きである。彼らは、欧州の貴族層と共に、世界を危うくさせている金貸しに対する包囲網の構築に取り掛かっている。

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ではアメリカ国内ではどうなのか? そもそも国民の意識はどうなのか?アメリカはどこへ向かうのか?

●収束不全

以下は1969年ウッドストックのロックコンサートに集まった若者達へのインタビュー記事である。
「お金には、魅力を感じない。何か(お金とは別の)やりがいのあることがしたい」
「自分が何をやりたいのかわからない」
「父は、会社に入って出世しろと言うが、全く意味がわからない。だから家を出た」
「恋愛に求めるものはない。束縛は苦しいだけ」
「結婚しようとは少しも思わない」
「今、何をすればいいのか。答えがない」
「答えを求めてここ(ウッドストック)に来た。ここに来れば何かあるかもしれないと思った」

「愛と平和」と言う旧観念と、ロックと言う感応観念の中には、何の答えもなかった。それどころか、何も得られなかった事+渦巻く収束不全の疲弊感によって多くの若者が更なる不全感・閉塞感に見舞われた。 このインタビューからもう50年以上たっている。 アメリカは私権(お金や出世、恋愛)に代わる価値を見出したのだろうか? ベトナム戦争以降、戦争に行くアメリカ兵も精神的に病んでいる。

>「侵略戦争」の結果、アメリカ兵に精神疾患(PTSD等)が大量に発生 : その率 15.6~17.1%http://www.asyura2.com/0411/war64/msg/817.html

●金貸しによって作られた近代観念に導かれて成立したアメリカ

アメリカは王と貴族が支配する欧州から、資力支配国家として金貸しにより建国された。金貸しは「自由」「平等」という近代観念を旗印に、欧州からあぶれ者をあつめアメリカを建国した。http://www.kanekashi.com/blog/2014/05/2586.html
従ってアメリカは、近代観念が統合軸になった極めて自我統合度の高い社会である。先住民を根絶やしにし、世界中に戦争を仕掛けていったのも、根本はその自我統合の強さ故であり、「自由」や「個人主義」はその正当化のための方便にすぎない。

●近代観念に蓋をされるアメリカ
第2次大戦の戦火から免れたアメリカ本土は、最も早く豊かさを実現させたはずである。しかし、日本やドイツのように国民全体が豊かになるという方向よりも、一部を極端な富裕層にすることで格差を拡大させる(私権活力を引き出す)方向に舵を切った。しかし、一度私権活力を失った層は、再びそこに活力を見出せないのは上記の若者に見たとおりである。 しかし、新たな答えを探そうとしても、「自由」「個人主義」「愛」「正義」という旧い観念(美化観念、正当化観念)がアメリカの統合軸であり、個人の意識や社会空間を支配している限り、答えは見つからない。それがアメリカを覆う閉塞感の正体ではないか?

●金貸しにも蓋をされるアメリカ
市場拡大が絶対の国際金融資本(金貸し)は、国家によるインフラ投資や福祉、そして金融経済に依拠せざるを得ない。 それをやればやるほど財政赤字と過剰紙幣が膨らんでいき、金貸しの資金も足りなくなっていく。そこで金貸しは、2000年以降国民からの収奪に反転した。9.11以降の愛国法等、や日本の特定秘密保護法など国民監視の法律を次々と成立させている。 また、食を絶たれた飢餓層が、10%を超えると警察では抑えられなくなり、20%を超えると軍隊も崩壊する。従って最低限食い物だけは保障する必要がある。だからこそ福祉切捨ての最右翼であるアメリカでさえ、フードスタンプは廃止できないでいる。 このように金貸しの目先の手立て(福祉というアメと収奪・監視というムチ)で、生殺しにされたままなのがアメリカ国民なのだ。

●金貸しに代わる勢力は立ち上がるのか?
このような国民の不全感や不整合感は、高まっているはずであり、それが金貸しに起因していることは明らかである。それを感知した勢力は立ち上がらないのか?アメリカでありうるとすれば、米軍である。 軍事力は武力支配時代の制覇力(支配権力)であり、私権社会の本流である。実際、軍隊は金貸しに止めを刺すだけの力を持っている。また、愛国心や忠義を旨とする軍人の性格と、騙しを旨とする金貸しの性格は本来、水と油である。実際、アイゼンハワーをはじめとして、金貸しによる軍支配をどうにかしなければならないという問題意識を持つ軍人が多数存在し、軍内部でその研究を続けているはずである。 しかし、クーデターを起こすには完璧な機密保持が不可欠であるが、先進国ではそれは不可能である。また、米軍は金貸し支配に止めを刺す力はあるが、現代の制覇力である共認形成力はない。従って、米軍内の愛国勢力(反金貸し勢力)が過半数を握っているとしても、クーデターの実行には二の足を踏むだろう。参照:http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=264346 米軍が動くとすれば、欧州貴族やプーチン・ロシア、中国と連携して、金貸し(ロスチャイルド)に圧力をかけることである。具体的にはクーデター情報をリークしたり、動くそぶりを見せたりということになるだろう。金貸し包囲網が完成し、ロスチャイルドがニッチもサッチも行かないことを自覚したときに大政奉還が行われる可能性はある。・・・・しかしそれは不確定要素が多い。ロスチャは当面アメリカとイギリスを本拠地として生き残りを図るのではないだろうか?

●大暴動か衰弱か? このように、アメリカは、金貸しと旧観念(近代観念)に蓋をされ、新たな可能性も見出せず、市場縮小と共に衰弱していかざるを得ない。これは、大航海以来発展してきた西欧近代市場の末期であり、資力支配国家の象徴としてのアメリカという国家の宿命でもある。 そして、自我・私権に塗れ、先住民を根絶やしにし、世界に戦争を撒き散らしてきたアメリカである。国民も収束不全はあるが、世界で最も自我・個人主義の強い国民性を持つ。財政赤字の逼迫→国家経済の逼迫によって福祉が削減、若しくはドル暴落→国民の購買力低下で食糧難に陥ったとき各々の国民は大暴動・略奪に動き→秩序崩壊は必死である。

 

その時アメリカ経済は崩壊し世界経済も一時的に麻痺、アメリカは凋落する。
代わって、民族収束に乗ったロシアや中国という国々が復活してくるだろう。それらの国々に導かれる形で日本やアジアの国々も金貸し支配から脱却する。
しかし欧米は、根っこの自我の強さ、力の原理に依拠した支配方法から脱却できず、集団収束・本源収束の潮流に最も遅れ、次代には最も取り残されていくことのになるだろう。

 

 

 

 

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