トランプの米中分離・・・鎖国政策に向かう世界
トランプ米大統領は9月7日の記者会見で、中国と経済面で「デカップリング(切り離し)」を進めた方が米国が被る損失は少ないとの見解を表明。トランプは米中分離を進めているが、再選されれば、さらに強力にすすめるという。米国は、既存のアメリカ中心の国際ネットワークから中国を徹底的に除外していくつもり。しかし、中国はユーラシアを取り込んで大きなネットワークを構築しつつある。
★市場拡大のラストリゾートを失う欧米資本
天安門事件以降、中国の市場開放は、市場拡大のラストリゾートとして欧米金貸しの資本が入り込み、資本を投下し、世界の下請け工場&消費市場として育成してきた。トランプはその構造を壊し、中国で製造・販売などの活動をしている米企業はすべて中国から引き揚げさせようとしている。これは欧米企業がせっかく開拓した市場から締め出されることを意味する。
一方で中国は、国家資本主義的に、欧米日の技術を徹底して盗み真似して、国内産業を戦略的に育成し今日の中国を作って来た。中国にとって一帯一路での東南アジアやイスラム諸国、中央アジアを取り込み、既に一大商圏を築きつつある。中国にとって、自国の膨大な人口に加え、新たに一帯一路で加わったネットワークにより、米欧日の市場と切り離されても十分にやっていけるだろう。むしろ欧米企業がきえた分のパイが増える。
★鎖国的政策に向かう世界
コロナ以降、世界は鎖国的政策に向っている。
①コロナ騒動による各国移動制限と都市封鎖
②トランプによる米中分離で、米企業が中国から追い出され、米国から中国が追い出される。
→欧米の西側vs中国のネットワークで大きく2分か?
③今後、企業倒産→失業増加→暴動が各国で起こる。既に米国では暴動が頻発。
④暴動が広がり秩序が崩壊する、暴徒を防ぐために国境を封鎖する。若しくは暴徒化した都市や国家を封鎖する。
⑤こうなると、輸出入も食糧の移動も難しくなる。
→さらに鎖国的な政策に向かわざるを得なくなる。
コロナを推し進め、トランプの背後にいる世界支配層の狙いは何か?
既存の経済を破壊しBI(ベーシックインカム)導入させ、世界を大転換に導くことが目的
世界を大転換に持ち込む国家紙幣化とBI(ベーシックインカム)
同時に、金貸しの利益構造と米中という帝国の成立基盤を破壊する目的がある。
まずは、アメリカ(米国)が標的。次に中国。
※将来的なイメージは、食糧生産は基本的に自国で行わせる。そのほうが環境負荷が少ない。多少の輸出入は許すかもしれないが、船や航空機による輸送は、先端品に限定させるように誘導していくだろう。
★中華帝国ネットワークは成功するか?
中国は、米国を中心としたシステムに代わるネットワークを作りつつあるが、成功するのだろうか?
中国の意図とは裏腹に、現在進められている大きな世界的意思からこの、拡大中華帝国的なネットワーク構想は大きく外れている。奥の院から見れば、この中華ネットワークは許せないだろう。なんとしてでも中国を崩す必要がある。
どうするか?
中国もまた多民族国家(秦による統合以前は7つの国)、それを力(現在は共産党・人民解放軍)で一つにまとめているにすぎない。
その構造を破壊する。・・・これについては改めて扱いたい。
by Hiroshi
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