2010年04月24日

国家紙幣によってアジア貿易圏の元基軸通貨体制を目論む中国

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今年1月以降、グーグル問題、台湾への武器売却、ダライ・ラマ訪米など、米中関係がギクシャクしている。
 
その背後には、なんと国家紙幣を発行してアジア貿易圏を元基軸通貨圏にしようとしている中国の思惑があるらしい。
 
今回は、その点について考察している記事を紹介します。
 
 
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JBpress
中国は日本よりはるかに強し
人民元巡る米中の葛藤~「中国株式会社」の研究~その53
2010.04.09(Fri) 宮家 邦彦

より以下引用 

darairama.jpg昨年米中関係は、「米中G2蜜月」などと大いに持て囃された。しかし、地球温暖化を巡る年末のコペンハーゲン第15回気候変動枠組み条約国会議(COP15)会合あたりから、両国間で立場の違いが表面化し始める。このことは、本コラムでもたびたび取り上げてきた通りだ。
 
今年1月以降は、グーグル問題、台湾への武器売却、ダライ・ラマ訪米など、米中関係をギクシャクさせる問題が頻発するようになった。しかし、中国にとって戦略的に最も重要な課題は、何といっても「人民元切り上げ」問題である。
 
米財務省が議会に対し主要国の「為替操作」について報告書を提出する期限は、当初4月15日だった。ところが3月に入り、米議会では人民元を巡る対中圧力がますます高まっていく。この危機的状況の中で、中国はどう対応したのだろうか。

 
 
人民元を切り上げて対中貿易赤字を減らしたい米国と、現在の人民元を維持し貿易黒字を確保したい中国との思惑が交錯している。それが、両国の外交にどう表れているのか。
 
 

対イラン制裁、NPR、人民元に関する過去1ヶ月の報道をもう一度振り返ってみよう。それぞれの項目は独立しているように見えるが、実は相互に密接に関連していると思われるので、注意してお読みいただきたい。
 
3月14日 温家宝首相、人民元切り上げを拒否
3月15日 米議会の超党派議員130人、中国の為替操作への対抗措置を求める
3月24日 中国、対イラン追加制裁協議に参加
4月1日 中国、胡錦涛国家主席の「核安全保障サミット」出席を発表
4月1日 日本、安保理議長国となる
4月1日 中国外務省報道官「イランはIAEA(国際原子力機関)の監督を受ける要あり」と発言
4月2日 オバマ・胡錦涛、電話で約1時間会談
4月3日 ガイトナー財務長官「為替操作報告書」の議会提出を延期と発表
4月6日 米政府、核態勢の見直し(NPR)を発表
4月12~13日 核セキュリティ・サミット(ワシントン)
4月15日 米財務省の為替操作国報告書の対議会提出期限

 
 
要するに、中国は「為替操作国」認定の先送りを勝ち取り、米国は胡錦涛国家主席の核サミット出席と対イラン追加制裁での中国側の暗黙の了解を得た。もちろん、人民元の取り扱いは継続協議事項ということだろう。

 
 
「人民元の切り上げ」を巡った攻防は、一旦は米中両国で折り合いをつける形となった。しかし、今後どこかで再燃することは間違いない。
 
その背後で中国はどんな戦略を考えているのか?
 
 
●貿易黒字国が没落する構造 ⇒突破口は国家紙幣発行
より以下引用。

●それに対して、中国の戦略は、
 
1.貿易黒字によって得たドルはそのままに、国内労働者に支払う賃金は国家紙幣を発行することで支払う。
 
2.人民元の流通量が増えることによってインフレ圧力が高まるが、周辺国との貿易決済を人民元建てにすることで海外に流出させ、インフレを押さえると同時に、人民元を実質的な基軸通貨とすることでアジア貿易圏の主導権を握っている。

 
 貿易黒字→ドル△⇒国家紙幣△→インフレ圧力△⇒人民元を基軸通貨化
 
中国は「基軸通貨」のカラクリを知り尽くした上で、意図的に国家紙幣を発行してアジア貿易圏を元基軸通貨圏にしようとしている。

 
 
中国は、元高にならないよう貿易黒字で得たドルを人民元に換えることなく保有し続けていた(それが巨額の米国債の保有にも繋がっている)
その代わりに国内や周辺国での決済には、国家紙幣を発行して対応していたのだ。
 
これは、稼いだドルを担保に国家紙幣を発行している状態とも捉えることができる。
そして元高にならない分だけ貿易黒字(ドル)を稼ぎ続けることができ、それを元手にアジア貿易圏を元基軸通貨圏にしてしまおうという戦略なのだ。(さらに蓄積したドルは、いずれ米国を買収する資金にでも使うつもりなのだろう)
 
しかし、中国は本当に基軸通貨のカラクリを知り尽くしているのだろうか?
 
おそらく答えは「否」ではないか。
 
 
●【図解】基軸通貨の弱点構造
 
にもある通り、基軸通貨は為替レートが割高になるため輸入>輸出となっていく。そもそも自国で刷った通貨で貿易決済できるとなれば、いくらでも刷って他国から買い漁ることができるのだから、国内の生産活力(圧力)はぐっと下がる。
 
従って、基軸通貨国は必然的に国内産業の空洞化→国力衰退は免れない。中国はアジア貿易圏を元基軸通貨圏にすることで米国(ドル)と対抗することはできるかもしれないが、その路線だけではこれまでのイギリスやアメリカの二の舞である。
 
 
中国は、経済圏を自国通貨で支配する(基軸通貨)という発想を超えて、国家として国力を高め続ける仕組みや他国との協同体制を考える必要があるように思う。
 
 

List    投稿者 nishi | 2010-04-24 | Posted in 09.国際政治情勢の分析6 Comments » 

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コメント6件

 日本を変える論客たち | 2010.12.12 16:58

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