2008年05月22日

マスコミの反中キャンペーンの背後には多極化の思惑がある!?

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(画像はPixdausからお借りしました)
最近の中国に関するマスコミ報道は震災関連が中心ですが、少し前までは、チベット問題~五輪開催に絡めて「反中キャンペーン」とも言えるような報道が繰り広げられていました。
マスコミの報道が偏向していることは明白ですが、世界情勢と中国のポジションを考慮すると、露骨なキャンペーンの背後にある思惑が見えてくるのではないでしょうか?

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昨今の、反中キャンペーン的なマスコミ報道については、当ブログでも5月14日の記事で取り上げていますので、そちらをご覧ください。
朝日が扇動する、露骨な反中プロパガンダの狙いは?

まず、森田実氏のブログにて、アメリカの状況を視野に入れた仮説提示がなされていましたので紹介します。

今回の北京オリンピック聖火リレー大騒動を見ると、世界の対立軸を「親米派対反米派」から「親中国派対反中国派」に変えようとする力が働いたように見えます。これはブッシュ政権にとってプラスです。中国にとっては大変マイナスなことです。
 仮に、もしもアメリカのある勢力または機関が北京オリンピックとチベット問題を使って世界中で大紛争を組織し、マスメディアを使って反中国キャンペーンを煽ったと仮定すると、どういうことになるか。世界は親中国派と反中国派に分裂する。これによって、世界が「従米派」対「反米派」に分裂する傾向が顕著になるのを防ぎ、また米国をめぐる対立を曖昧化することができる。このような読みの上で、北京オリンピック聖火リレーの紛争を仕掛けたということも考えられないことではないとぼくは思う。
 今回のチベットをめぐる北京オリンピック聖火リレー紛争によって、世界は「親中国派」と「反中国派」という新たな軸で動くことになる。この事態は親米派にとって悪いことではない。
~後略~
<森田実の時代を斬る>
2008.5.4(その2) 森田実の言わねばならぬ【299】 平和・自立・調和の日本をつくるために[294] 北京オリンピック聖火大騒動で変化した世界の“空気”――「従米か反米か」から「従中か反中か」への基軸の変化」より

第二次大戦以降、世界情勢の主役はアメリカでしたが、最近は強引なイラク戦争の正当化への反発、サブプライム問題以降顕在化してきた基軸通貨ドルの衰弱→諸国のドル離れと、これまでは看過されてきたアメリカの振る舞いに対して、世界的にNOを突きつける動きが広まってきています。
この潮流に対して、「国家の在り方」と「人権問題」という意見が分かれる要素を内包しているチベット問題を五輪開催のタイミングで持ち出し、中国を世界世論の表舞台に引き上げることで、反米意識を緩和するというのも一理ありそうです。
また、田中宇氏のサイトでは「世界の多極化」という基軸変化の視点で取り上げられています。

 3月25日にギリシャで点火された北京オリンピックの聖火が、欧州から北米、アジアへと、世界各地でイベントを開催しながら中国に近づいているが、聖火が行く先々で、チベットの独立や自治拡大を求める国際市民運動の参加者らが、チベットの旗を振りながら中国を糾弾する叫び声を挙げ、欧米を中心とした世界のマスコミが、これを大々的に報じている。
~中略~
 政治的には、チベット問題によって中国と欧米の関係が悪化することは、中国をロシアやイランなどの「非米同盟」の側に近づける。従来の中国は、欧米中心の世界体制の維持に協力し、日本のように、アジア勢ながら欧米中心の世界体制の中で主要国の一つとしてみなされることを目標にしてきた。
 しかし、世界ではこの数年間で、過激戦略の(意図的な)失敗の結果としてのアメリカの影響力低下、欧米中心体制の弱体化と、ロシアや産油国など非米同盟の台頭が重なって、覇権の多極化が進行中だ。中国にとって欧米は、以前のような怖い存在ではなくなりつつある。
~中略~
 私は以前から、ブッシュ政権は「隠れ多極主義」だと見てきた。チベットの騒乱が、アメリカの諜報機関に扇動されたものだとしたら、そこにはブッシュ政権も関与していると考えられるが、その目的は、欧米と対決したがらない中国を、欧米との対決を辞さない姿勢に転換させ、中露を結束させて、世界を多極化することなのかもしれない。
 米英諜報機関がチベット人の運動を支援してきたのは、もともと親英的な「英米中心主義」「中国包囲網」「冷戦体制維持」の戦略のためだったが、ブッシュ政権は、英米中心主義者のふりをして諜報のメカニズムを乗っ取り、それを米英中心体制を潰して世界を多極化するために使っている。米英イスラエル間はここ数年、スパイ大作戦的な諜報の暗闘の中にある。
~後略~
<田中宇の国際ニュース解説>
北京五輪チベット騒動の深層」より

世界には緊張(=対立)があってこそ、不安を煽ることができ、そこにつけこんで市場を拡大することも可能になります。
「中国」はマーケットとして利用しつつも、政治的には欧米と距離をおかせることで、国際情勢に一定の緊張が生まれます。
 
今回の反中キャンペーンは、一極集中体制から多極化への移行を目論む層が、世界における中国のポジションをコントロールして、自分達が望むドル崩壊後の体制を作り出す動きの表れではないでしょうか。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
応援よろしくお願いします。

List    投稿者 lived104 | 2008-05-22 | Posted in 09.国際政治情勢の分析3 Comments » 

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コメント3件

 magarimame | 2008.09.11 13:38

昔は権力闘争に勝ち残った派閥のボスがこぞって総裁選に出てきたので、ある意味逞しさや心意気を感じましたが、今はそれが全くないですね。総理総裁が役職の一つに成り下がってしまった感があります。
総裁選で飛び交う億単位の実弾の弊害は確かに社会悪でしょうが、一国の長を選ぶにはそれに代わる政策やビジョンが飛び交う熾烈な闘争場面がないことに物足りないと感じます。

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