安倍内閣の背後にある日本会議とその精神的支柱4
先回、安倍政権の特徴は、日本会議・日本青年協議会のみならず、安倍政権をプロモートしていると言われる日本政策研究センター代表の伊藤哲夫氏など、この「生長の家原理主義者たち」が政権の内外に多数存在する点にある。とした。
今回は、成長の家の思想背景について。
教義・思想
生長の家の教義は、「神性人間観」「日本国実相顕現」がそのベースとなる。「神性人間観」とはすなわち、人間はすべて神の子であり、キリスト教でいう人間の「原罪」は一切認めない。悪はもともと存在しないとする「善一元」の人間観である。これは「縦の真理」と呼ばれ、人間の實相(本来の姿)は無限の生命、無限の愛、無限の知恵を持つ永久不滅の存在であるとする。なお、この「神性人間観」の考えは谷口雅春がオリジナルではなく、当時大本教の最高指導者であった出口王仁三郎が既に発言しており(庚申日記・第7巻)、大本の思想が色濃く反映されている。また、この世(現象界)は人の心を移す鏡であり、人間の心がけ次第によって貧富も健康も不健康も幸も不幸もなんでも実現できるとし、これが「横の真理」である。日本の中心は万世一系3000年の歴史を有する皇室であり、天皇であるとする「日本国実相顕現」といった、右翼的と見られがちな思想も併せ持つ。
ということで「縦の真理」「横の真理」により、皆が神の存在を信じ正しい行いをするならば、その心が現象界(この世)に映って至福の世界が実現し、また人間も本来の姿になるのであるから、これすなわち現世に地上天国が実現されるということになる。
以下、ウィキベディアより
神道や仏教、キリスト教など諸宗教は、その根本においては一致しているという「万教帰一」の立場を取っている。
第二次世界大戦期に急速に右傾。国家主義・全体主義・皇国史観・感謝の教えを説いた。こうした教えを記述した雅春の著作は、信徒間で「愛国聖典」と呼ばれた。「皇軍必勝」のスローガンの下に、金属の供出運動や勤労奉仕、戦闘機を軍に献納するなど、教団を挙げて戦争に協力した。なお当時の信者には、高級軍人の家族が多くいた。
戦後の活動
大東亜戦争(太平洋戦争)に敗れたのは、飽くまでも無明(まよい)と島国根性に凝り固まった「偽の日本」であって、本当の「神洲日本国」は敗れたのではない、と七つの灯台の点灯者の神示などで主張した。
また日本国憲法は、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が日本を弱体化するために日本に押し付けた無効の憲法であるので、日本国憲法を即時に破棄して大日本帝国憲法(明治憲法)に復元しなければならないと説き、「明治憲法復元運動」を起こした。その一環として当時の福田総理に対して日本国憲法無効宣言をするように提言した。1974年、円覚寺貫主・朝比奈宗源の呼びかけを受け、宗教界の復古主義団体「日本を守る会」(「日本を守る国民会議」と共に現在の日本会議の前身の一つ)を結成。
—————————————————————————————————————–
これらを見る限り、生長の家の思想の源流には大本教があり、「万教帰一」の思想からは、日本会議に様々な宗教が集合する様が見えてくる。
さらに、安倍政権に大きく影響を及ぼす日本会議の存在を成長の家の源流である大本教にまで遡るなら、過去記事にあるように、裏天皇の存在にまで行き着く。
日本は、小泉政権までは、米国覇権の元にあると考えていたが、小泉政権下で何の実績も無い安倍晋三が幹事長になった頃から、何かが変わって来ている。
次回は、その変化の背景を扱ってみたい。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2015/10/5237.html/trackback