アジア通貨危機を契機にアジアはドルに強くなっていく
1997年のアジア通貨危機によって打撃を被ったアジアの諸国は大きな打撃を被りました。しかしその防衛のために、アジア諸国は外貨であるドルを買い続けたのです。 😥
これを契機にドルはアジアなどの海外から特に日本から買われ続きました。ドルをささえてきたということです。1992年のイギリスのポンド危機も同じようなことに見舞われているようです。アメリカはドルを世界通貨と維持し続けるためには絶好の戦略となっていたということです。 😈
しかし、現在アジアにはドルを買い続けてきた蓄積ができ、ドルが崩壊しても、大丈夫になりつつあるということで2006年、5月4-5日の会議で、アジア諸国は事実上「今後は備蓄にドルを使わなくても良い体制を作ります」と宣言しました。
●アジア通貨危機とは
アジア通貨危機(アジアつうかきき、the Asian Financial Crisis)とは1997年7月よりタイを中心に始まり、アジア各国の急激な通貨下落(減価)現象が起きました。アジア通貨危機と呼ばれています。アメリカのファンド会社によって、タイの通貨が空売りされて、タイの通貨が暴落したのです。暴落したタイ通貨を買い戻してそのファンド会社は大儲けしたのです。
この現象によって、東アジア、東南アジアの各国経済に大きな悪影響を及ぼしました。前述のタイ、およびインドネシア、韓国は、その経済に大きな打撃を受けました。マレーシア、フィリピン、香港はある程度の打撃を被りました。中国と台湾は直接の影響はなかったものの、前述の国々と関連して影響を受けました。日本に関しては融資の焦げ付きが多発し、緊縮財政とタイミングが重なった結果、1997年と1998年における金融危機の引き金の一つとなりました。また、経済的混乱はアジア地域に留まらず、ロシア財政危機、ブラジル危機を引き起こす要因となりました。
●アジア通貨危機はアメリカドルをアジアに支えさせる戦略だった
アジア通貨危機を契機に、その防衛策として外貨準備のためドルはアジアなどの海外から特に日本から買われ続きました。ドルをささえてきたということです。1992年のイギリスのポンド危機も同じようなことに見舞われているようです。これらの通貨危機は、アメリカにとってドルを世界通貨として維持し続けるためには絶好の戦略となっていたということです。
●その後アジア諸国はドルを買い続けます
日中をはじめとするアジア諸国はこれまで、輸出代金としてドルを貯めました。自国通貨が下がったらドル売り自国通貨買いをやって、通貨を安定させることが可能となっていきました。1997-98年の通貨危機の際、投機筋に自国通貨を売られ暴落させられた経験を持つ国がアジアには多く、それ以来、各国ともドル備蓄に熱心で、アメリカがいくら財政赤字や貿易赤字を拡大しても、アジアがドルを買う限り問題ない、という状態が保たれてきたのです。
●アジアはドルに頼らなくても大丈夫になった
2006年5月4-5日の会議で、アジア諸国は事実上「今後は備蓄にドルを使わなくても良い体制を作ります」と宣言しました。今後、アジア諸国がどの程度の速さでドル離れをしていくかまだ不透明で、ドル相場の下落の速さも予測できないので、転換期がどのぐらい続くのか予測は難しいものの、間違いなく言えることは、アジアでドルが唯一の基軸通貨だった時代が終わる過程が始まったということです。
以上は2006年5月9日 田中 宇 「通貨から始まったアジア統合」
http://tanakanews.com/g0509dollar.htm
から一部引用しています。
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