2014年12月29日

脱グローバリズムの可能性をインドに探る ~国内シェアを巡るグローバル企業の闘い

現在、アメリカの一極支配体制が綻びを見せており、例えば 『ロスチャの日本支配の動き』に見られるように、日本ではロスチャイルド系の勢力が主導権を掌握し始めています。 では、インドではどうなでしょうか。

インドは、1991年に市場経済に舵を切りましたが、それまで自給自足志向の経済保護政策を取っていたこともあり、表立っては外資による企業支配がそれほど目立ちません。

イギリス支配の歴史から、元々ロスチャイルド系の影響力が強かった事は明らかです。しかし、独立後は非同盟を掲げ、外資の進出に高いハードルを設けていた事に加え、経済援助や核保有などに見られるアメリカとの関係深化などもあり、現在に至るまでロスチャイルド系の勢力が一方的に影響力を発揮してきたわけではないのです。

そこで少し視点を絞り、ロックフェラー、ロスチャイルドの代表的な多国籍企業の一角である、ペプシコ、コカ・コーラのインドにおける熾烈なシェア争いに注目してみると、両者の争いの一端が伺えます。

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■ペプシコ社とコカ・コーラ社
1aed0376d554e002 ロックフェラー系のペプシコ社は1965年創業の企業ですが、スナック菓子やファストフードを含めた多角経営により、売り上げではネスレに続く世界第2位の食品会社に成長しています。一方のロスチャイルド系のコカ・コーラ社は、1919年創業の飲料を核とした多国籍企業で、飲料の売り上げに絞るとペプシコをリードしています。

■インドへの進出の歩み
この2社のインドへの進出はコカ・コーラ社が先行しており、先進国市場が飽和した1970年代の後半には早くもインドへの進出を試みています。しかし、自給自足を主張する経済民族主義が高まっていたインドでは、外国の飲料は大衆になかなか評価されませんでした。

加えて、インドの政権が国民会議派のインディラガンディー政権からジャナタ党(後に一部の幹部が分派し、現在政権を握っているBJP党を立ち上げる)のデサイー政権へと転換したこともあって、インドとの関係は不和になりました。

政権交代後のインド政府の規制変更により、地元企業との提携や秘伝の製法の公開といった要求を突きつけられたからです。この条件を断り、コカ・コーラ社は1977年にインド市場からの撤退を余儀なくされました。

一方のペプシコ社は、あえて強引な進出戦略はとらず、88年にインド企業2社(タタ財閥の大企業と政府系企業)と合弁事業を立ち上げての進出を狙いました。ペプシコ社には一方的に不利な条件下での交渉を超えて政府と協約を結び、90年に「レハール・ペプシ」の名称で商品を市場に投入することに成功しました。

ここまでの流れからは、英国留学エリート層を核としていた国民会議派のインドは、当時やはり一定程度ロスチャイルド系企業との親近性が強かったこと。一方、ヒンズー至上主義を背景にもつ政党は、旧支配勢力であるロスチャイルド系勢力からの脱却を志向していたことが伺えます。

以後、米国との関係を深めていったことを考えると、旧支配勢力からの脱却と成長の過程で、インドはある程度ロックフェラー系との繋がりも強めていったのだと思われます。

その後コカ・コーラ社が再びインド進出を果たすのは、インドが開放政策をとった1991年以降、ペプシコに3年遅れて1993年のことになります。

この3年の差が影響し、インドではコーラといえばペプシが主流になりました。改めてインド進出を果たしたコカ・コーラ社は、ブランド力を補足するために、インドの飲料ブランドを傘下に治めながら、ペプシと熾烈な争いを繰り広げます。その結果、飲料全体の売上ではペプシコを上回りましたが、主力商品のシェアは未だペプシがコカコーラの2倍近いシェアを保っています。

 

■近年の状況
インドペプシ 近年では、コカコーラ社は2012年に、2020年までに50億ドルの投資を打ち出してペプシ追撃を鮮明にします。この金額は、インドに再度進出してからの19年間の投資額に匹敵する額です。

一方、2007年からインド人のインドラ・ノーイ氏をCEOに据えたペプシコも、2020年までに50億ドルの投資を発表。今年に入ると、ペプシコが工場を建設する地域に、コカ・コーラ社がアジア最大規模の製造工場を建設することが報道されるなど、現在も熾烈なシェア争いが繰り広げられています。

中間層が増えたとはいえ、貧富層が多く、貧困の残るインドには、まだ物的市場の拡大の余地が有り、現物を扱う事業においては両者は未だ雌雄を決することなく、市場拡大に向けて角を突き合わせているのが現状です。

■インドの開発も手がけるグローバル企業
  DSC06559_R両者の多額の投資の中には、農業開発(ペプシコ社)、浄水器販売事業(1ガロン1セントのコストで汚水を真水に変えられる浄水器を低価格で提供し、水や、浄水の際に発生する電気を販売して収入を与える:コカ・コーラ社)などが含まれています。農村部を開発し、貧困層の収入を上げることで、市場に参加し、自社の商品を購入できる所得者層を増やす中長期的な戦略です。

インドの現政権には経済開発が期待されており、力を注いでもいますが、農や水など基底的な部分の開発を外資に委ねると、緑の革命同様、諸刃の剣を手にすることになりかねません。インドは今後、更なる経済発展の為に外資との連携を強めていく可能性がありますが、これまでの自給的なスタンスをどこまで保持できるかが重要な課題になります。

 

 

 

List    投稿者 mamoru | 2014-12-29 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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