2007年09月05日

ドル支配の基盤は軍事力では?~軍事力本位制仮説

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なぜ、戦後アメリカの擬似金本位制は崩壊したのか?

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戦前のイギリスをはじめとする金本位制では紙幣の価値は金を担保にして保証される一方で、金保有高によって紙幣発行は制限される。ところが、金と交換可能であるかのように装ってドルの価値を演出すれば、紙幣の大量発行が可能になる。これが戦後アメリカが金本位制に戻らず擬似金本位制を採用した理由であろう。これはドルの価値の粉飾である。
ここではアメリカの貿易赤字が増えれば増えるほど、金融資本はドル紙幣を印刷し貸し付け、利息で儲かる。アメリカが貿易黒字になれば金融資本は儲からない。アメリカの貿易赤字の直接の原因は過剰消費であるが、アメリカの過剰消費体質は金融資本がマスコミ等を通じてアメリカ国民を洗脳した結果なのではないだろうか。アメリカ国民を過剰消費→借金漬けにして金融資本が儲ける仕組みである。この仕組みがなければ、アメリカの過剰消費がここまで酷くなることはなかったであろう。
また、外国為替市場においては各国の通貨の価値は貿易黒字⇒生産力に規定される。過剰消費によってアメリカの貿易赤字が増えるほど、外国為替市場ではドルの価値は下落していくはずである。が、ドルの価値を1ドル=金1/3オンスと人為的に粉飾する擬似金本位制は、過剰消費→貿易赤字が増えるのに、ドルが下落しないシステムであった。ところが、擬似金本位制によるドル価値の粉飾は、アメリカの貿易赤字をますます加速することになる。アメリカからの輸出品の外貨建て価格は高くなり、輸入品のドル建て価格は安くなり、輸出競争力が低下するからである。諸外国が保有する大量のドル紙幣に対して、アメリカが保有する金はほんの一部でしかないことが誰の目にも明らかになって破綻した。
金融資本(ロックフェラー)は次なる手として、石油を取引できる通貨をドルに限定する「石油本位制」によって、かろうじてドルの信用を繋ぎとめてきた。しかしながら、石油と取引できる唯一の通貨というだけではドルの価値を支え続けることはできない。実際、1970年以降長期的に見るとドルはジリジリ下がり続け、かつて1ドル=360円だったが、今や1ドル=120円前後まで下落している。
まとめると、
アメリカ連邦準備制度FRBは、「国債本位制」(国債を担保にしてドル紙幣の価値を裏付ける)によって、ドル紙幣を乱発を可能にした。しかし、金融資本が儲け続けるためにはアメリカ国民は過剰消費を続ける羽目になり、対外的なドルの価値は下がり続ける。また、国内的にもドル紙幣を発行すればするほどドル紙幣の価値は下がり続ける(→インフレ要因となる)。 そこで、ドルの価値を人工的に支え続ける仕組みが必要となり、それが「擬似金本位制」、それが破綻すると「石油本位制」(石油を取引できる唯一の通貨)という人工的な仕組みで価値が支えられている。
では、この「石油本位制」を支えているのは?
アメリカの軍事力である。実際、「石油を取引できる唯一の通貨ドル」という特権の代わりに、アメリカはペルシア湾岸の親米産油国を、他国からの侵略や国内の政変から守ることを約束している。最近では、イラクが石油をユーロで取引すると言い出した途端、アメリカはイラクを侵略した。
突き詰めれば、ドル支配の基盤は軍事力なのではないか?という仮説を提起したい。
「軍事力本位制」仮説とでも言うべきだろうか。
(本郷猛)

List    投稿者 hongou | 2007-09-05 | Posted in 03.アメリカの支配勢力と支配構造3 Comments » 

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コメント3件

 匿名 | 2007.10.13 14:15

中国の傀儡政権よりは、従米政権の方がまだマシのような気がするんだけど。

 野路菊 | 2007.10.13 15:42

現在のミャンマー政権(軍政権)は、90年代以降はアメリカからの支援は断絶状態となり、現在は、中国との軍事的結びつきが、強い。加えて、ラングーン事件以降冷え切っていた北朝鮮との関係が1996年頃から軍事面で改善し、北朝鮮から野砲などの武器購入が行われており、欧米各国から警戒されている。(以上Wikipediaより)
どうも、米国は、NLD・アウンサンスーチーを足がかりに、どうしても従米国家にしたいようだ。しかしながら、いつも思うのだが、軍が大きな力を持ち、政情が不安定な国家には、未だに大国(米国を筆頭に、ロシア、中国等)の影がつきまとうということである。それも彼らの利権の為に石油、天然資源、そして自国の武器の供与等が背後にあることは、明らかで、個別の事情があるにせよ、常に同様の構造が、つきまとう。
東西の冷戦構造が、実質世界から、消滅したが、未だに、大国同士のパワーゲームは、続いているようだ。米国は、民主化という錦の御旗をたてるしか脳がなく、それも従属させようとしている国が受け入れらるかどうかは全く関係なく行なわれるという事なのでしょう。

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