2022年05月20日

【世界の力を読み解く】中立国家のNATO加盟の目的は?/米国は敗戦処理に入ったか?

偏見報道が中心の日本で新たな国【フィンランド・スウェーデン・スイス】がNATO加盟のニュースを見ると悪であるロシアを制裁するために、新たに正義の側である欧米諸国の味方に付くのは当然だと考えると思います。よりロシアが悪であるという印象を付けることにもなっていると思います。

画像はこちらから引用

しかし、実際にはそのような事はなく欧米側に付くというのは、自らを不利な方向に向かったという事になります。

この判断が何を意味するのか?今後の世界動向にどのような影響があるのかを考察してきます。

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〇3か国(フィンランド・スウェーデン・スイス)共通点は?
まずは今回NATOに参加することを決めた国の基本情報を確認していきたいと思います。

スイスが永世中立国家であることは有名なことです。200年以上の中立の歴史があり、中立の姿勢を貫くことで第1次、第2次世界大戦のどちらにも巻き込まれずに済んでいました。

フィンランドとスウェーデンもスイスほどの歴史はありませんが中立を保つことで国を守る戦略をとってきたという共通点があります。
フィンランドはソ連(ロシア)と千キロ以上の国境を接しており、ロシア帝国やソ連の一部だったこともあります。第2次大戦でドイツに味方しましたが、敗戦後は中立を維持することになりました。実はスウェーデンもスイスと同程度の中立の歴史があり第1次、第2次世界大戦共に中立を貫き国を守ってきました。

なので、NATOに加盟するというのはこの3か国にとって大きな方針転換であることがわかります。米国が相当熱心に勧誘したことが予想されます。もしくは、中立を貫くことが国の安全を脅かす何かがあるのか?

〇この戦争を長引かせたいのは誰か?
今回の戦争は意図的に長引かされており、その原因としては米国の経済的な問題から戦争を理由にした米国債の発行や戦争産業の収益ではないかということを考察しました。(※戦争用資金の多くが意図せぬ使い方をされているものも多くある。ウクライナ支援金に限らずコロナ対策の予算の2割程度も不正使用されている。)

また長引くほどメディアを利用したロシア=悪というネガティブキャンペーンを打ち出しやすくなるといった、どちらかというと米国の都合によって長引かされてロシアが迷惑している構造にあるように思っていました。

しかし、最近は違った状況も見えてきました。米国が得する以上にロシアに利益を生み出す流れが加速しています。資源を有する国に対する経済制裁は今回のロシアに限らず、イラクの事例からも意味をなさないことは事実としてあります。(リンク
実際に現状も世界的は品薄状態により、資源・穀物などの国際価格が高騰しておりロシア経済の好調さは加速しています。逆に資源を輸入している欧米諸国(特に欧州)においては価格の高騰により経済的に大きなダメージを受けています。

元々ロシア軍の敵はウクライナ内の右派勢力だけであって、一般市民や町に被害を与えるつもりはありません。人も町も傷つけることなく極地戦で確実に右派を排除していくこうとするとロシア軍の進行が遅いことも納得ができます。決して苦戦ではなく作戦通り。

〇中立国家のNATO加盟の目的は?/米国の敗戦処理か?
開戦直後から一貫してロシア優位の状況は揺らぎません。このような状況でNATOに加盟する3か国は米国と自滅の道を共に歩むことになるでしょう。正直スイス、フィンランド、スウェーデンが今さら加盟したところで役不足感が否めません。現実的な力関係を覆すには至らないでしょう。

それではでなぜ米国は3か国を巻き込んだのか?米国は偏見報道を率先して行っている側なので、このままではロシアに勝てない事は一番わかっているはずです。なので、これ以上長引かせてもよいことはないので、既に決着後の賠償問題など被害を最小限するための仲間を集めていると考えられます。

“米国以上に欧州諸国が資源制限に耐えられない⇒経済制裁から脱退=NATO解体⇒今回の敗戦の戦犯は戦争仕掛けた米国”となることが米国とっては最悪のシナリオになります。なので、米国は欧州諸国での問題は自分たちで団結して解決しろ!といったスタンスでウクライナ戦争から脱退するシナリオを遂行するために中立国を巻き込み始めているのではないでしょうか。

それに対して欧州側には米国の影響力を排除して改めてバラバラになりかけている欧州諸国(リンク)を一体化させる意向があるのかが今後の注目ポイントになります。

by Satoshi

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