【世界の力を読み解く】弱体化する米国に従属する日本。それでいいのか?
マスコミによって連日報道されるウクライナ侵攻。ロシアやウクライナの情勢だけでなく欧米諸国の動きなども連日取り上げられています。アジアでは、今回のウクライナ侵攻を受けて、中国と台湾間の緊張圧力も高まっているような情報も上がっていますね。
さて、これらの報道を遠い海外の出来事として達観している場合ではありません。こうした報道を受けて、ここ1か月あたりで日本においても、緊張圧力を高めようとする報道なども目に付くようになりました。
「安部元首相の核シェアリング議論」
「北朝鮮ミサイルのEEZ内着水による自国防衛論の高まり」
一つ一つの出来事は別々のようでいて、俯瞰してみると「日本の軍備増強の世論を形成する」大きな流れが生まれているようにも感じます。
世界情勢の大きな流れの中で、日本においても自国防衛の意識醸成を図ろうとする狙いか。我々も企業・地域・家族を守るためにもマスコミ報道のウラにある大きな力の流れを掴んでいく必要のある時代になってきたと強く実感します。
2022.03.03
自民党の安倍晋三元首相は3日、日本の領域に米国の核兵器を配備し共同で運用する核シェアリング(共有)の議論を重ねて提起した。非核三原則が日本の基本方針だと前置きした上で「現実の中でどう国民や日本の独立を守り抜いていくのか。議論するのは当然だ」と主張した。
「政府で議論するのと党で議論するのは全く別だ」とも述べた。
安倍氏は共産党の志位和夫委員長の「(ロシアの)プーチン大統領のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が憲法9条だ」とのツイッターの投稿を批判した。「空想にとどまって思考停止な感じがする」と話した。
「問題にしなければいけないのは武力行使をいとわない国が隣国にある場合どうなるかということだ」と指摘した。
2022.03.09
ロシアのウクライナ侵略に対して中国がどう反応するか、習近平政権にとってロシアの軍事侵攻はプラスなのかマイナスなのか。米国ではこの議論が高まってきた。その議論の中で日本の安倍晋三元首相が言及した米国の核兵器の共同管理(核シェアリング、核共有)への歓迎論が注視される。
プーチン大統領のウクライナ軍事侵略が中国の対外戦略にどう影響するかをめぐってはワシントンでは侵略当初から活発な論議が展開された。最初はロシアの侵略が中国の軍事野望を利するという見解も多かった。
たとえばハドソン研究所の軍事専門家のブライアン・クラーク研究員が2月25日に発表した論文は、「ロシアの侵略は米国の弱みを露呈させ、共産・中国に青信号を与える」と題して、ロシアの動きが中国の台湾攻撃を容易にする、という見解を示していた。
しかしロシアの軍事侵略が残虐に拡大すると、米国の国政舞台での中国論議も変わってきた。中国がプーチン大統領の行動への支持を述べながらも、一方で留保をつけるという屈折した態度も、米側の微妙な変化の一因となったようだ。
2022.03.24
またしても北朝鮮が日本の安全を脅かした。24日、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる弾道ミサイル。落下した海域は北海道・渡島(おしま)半島の西方約150キロとされ、一歩間違えれば周辺で操業する漁船にも被害が及びかねない。「容認できない」「迷惑な話だ」。各方面から非難の声があがった。
(中略)
秋田県の佐竹敬久知事は24日夕、県庁で報道陣に「本当に極めて遺憾だが、遺憾と言っても(北朝鮮は)聞かない。防衛をどうするか真剣に考える時期でないか」と語った。
ロシアのウクライナ侵攻、それに呼応する中国を中心とした東アジア圏の緊張圧力が高まるこのタイミングでの報道。
これらは明らかな意図があると思われます。
大きくは、中露への抵抗戦線を張りたい米国の圧力によるものですが、この間の米国のロシア・ウクライナ侵攻に対する消極的姿勢を踏まえると、今や中露に対して手出しができなくなっている米国の弱体化。それによる撤退戦(日本・韓国・台湾を盾にするための軍拡圧力)であることを示しているような出来事です。
そして、さらに最近では気になる出来事も…
2022.03.21
節電協力呼びかけ、東電の供給力低下にネット民「もうさ原発再稼働しようや」
先週16日、東北沖で起きた強い地震で一部の火力発電所などが停止中の状況で、3連休明けの冷え込みで電力需要の逼迫が懸念されている。このため、東京電力ホールディングス(東電HD)と傘下の送配電会社、東京電力パワーグリッドは21日、「家庭や職場などで不要な照明を消し、暖房温度の設定を20度とするなど、節電にご協力いただきますよう」などと要請する声明文を発表した。
東電側の発表が報じられると、一部のネット民から「もうさ原発再稼働しようや」などと原発の再稼働を求める声も強まっている。反原発派の抵抗論は根強いものの、折からの原油高による電気料金高騰に加え、ロシアとウクライナの戦闘の長期化で世界的な資源価格の上昇も追い討ち。東日本大震災以後の「脱原発」や、近年の「脱炭素」ブームの時のような状況とは様変わりする兆しがある。
(中略)
自民党商工族の参院中堅議員は「厳密に安全性を確認することは前提だが、この局面で再稼働させないでいつやるのだろうか」と電力の安定供給に危機感を示す。野党側も、日本維新の会と国民民主党が政府に再稼働を要請している。
直接的には、地震による突然の停電危機⇒節電呼びかけで、突然の原発待望論の登場。核兵器配備と原発は直接的なつながりはないように見えますが、この違和感だらけの東電の節電呼びかけや連日続いた報道の背後に何があるのか?
これらの出来ごとは偶然の一致で済まされるのか?皆さんはどう思われますか?
日本を守るには、我々一人ひとりの庶民も、事実が何かと追求しなければ生き残れない時代になっているように思います。
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