2009年02月27日

揺らぐアメリカの連邦制(3) アメリカ分裂もあり得るか?

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田中宇の国際ニュース解説(2009年2月18日) 揺らぐアメリカの連邦制 からのレポート第3弾です。
「内乱?、6分裂?」   
 
最悪、アメリカ分裂もあり得るか??という内容です。
 
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以下引用
 

(中略)
もともと米国は連邦制の、州の統合体(United States)であり、方針を同じくする複数の州が対等な立場で集まって同盟し、自分たちを統合する代表として連邦政府を置いている。全米各州は、連邦政府の言動に満足できない場合、連邦から離脱(分離独立)する権利を持っている。そもそも米国の「州」(state)には、日本語で言うところの「自治州」と「国家」の両方の意味がある。上述の加州北部の「ジェファーソン州」独立運動に見るように、地域住民が決議して新しい州(または国家)を作ることも、法的に可能である。
(中略)
▼内乱?、6分裂?
 州や郡が財政破綻すると、道路などの整備が遅れ、職員の給料が遅配し、公立学校の運営が滞り、ゴミ収集もできず、失業者や貧困層への手当ても払われず、職業訓練も削減される。加州では州政府だけでなく、公務員年金も運用損を出して資金を41%失い、将来の年金支給に懸念が出ている。州や郡などの地方財政の破綻拡大は、全米の人々、特に貧困層の生活を悪化させる。(California Pension Funds Close To Bankruptcy)(Krugman: The destructive center)
 生活が行き詰まるほど、人々は「なぜこんなに苦しまねばならないのか。政府や金融界のせいだ」と思い、州政府や連邦政府、金融界などに怒りを向ける。郡が州に楯突き、州が連邦に反旗をひるがえし、内乱の傾向が増す。州と連邦を対立させる共和党の新戦略は、この傾向を利用している。だが、やりすぎると米国の内乱化と連邦の崩壊を招く。
 昨年10月、米軍(国防総省)が南北戦争以来150年ぶりに、内乱など自国内の有事に即応できる部隊を新設し、その意図を不可解だと思う向きが強かったが、その後、米国で内乱が起こりうる情勢は、潜在的に強まっている。国防総省は先見の明があったのか、それとも内乱を扇動して国防総省の権限を拡大する秘密作戦があるのか。(▼暴動鎮圧の準備をする米軍)
 昨年末、以前から米国の崩壊予測を言い続けてきたロシアの著名な学者(Igor Panarin)が「2010年6-7月に、米国は内乱で6つに分裂する。東部諸州はEUに加盟し、中西部はカナダと合併し、南部はメキシコが、加州は中国がとり、ハワイは日本か中国のものになり、アラスカはロシア領に戻る」という予測を述べて話題になった。(Coming Soon: The Disunited States? Doug Bandow)
 米国の分裂は、従来の常識で考えるとあり得ない話だが、米国の連邦制度の本質を考えていくと、少なくとも最悪の事態として頭の隅に置いておかねばならない予測であることがわかる。また、地方がほぼ完全に自立性を失っている日本と異なり、州や地域社会が自立して動きうるのが米国の強さでもある。

以上引用終わり 
 
州財政の破綻により公共サービス(警察、消防、学校、ごみ収集、インフラ整備など)が出来なくなり、失業者・貧困層の手当てや保険がなくなり、公共サービスに関わる職員の給料も支払われなくなるとしたら、アメリカはどうなるのだろうか。
元々アメリカの州は独立して存在できる自治権を持つ集団として作られているが、連邦政府のばら撒く経済対策に頼るしかない今、州の独立が促進されていく流れにはならないように感じる。
しかし、連邦政府は州の経済を悪化させた悪者というように、州の外部に敵を置くようになると、自州のより良い存続を模索し始め、分裂していくこともあり得ないことではないだろう。
さらに、皆が自己中になれば、暴動、内乱という最悪の事態も考えられる。
その時、警察や軍こそが最も恐ろしい暴徒となるかもしれない。

List    投稿者 sinkawa | 2009-02-27 | Posted in 03.アメリカの支配勢力と支配構造3 Comments » 

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コメント3件

 匿名 | 2009.06.13 21:39

日本人が中国の日本工作に嵌められる、大きな原因の一つが、金儲け主義。
中国と付き合うとお金が儲かると考えると、中国の真の目的が見えなくなり、見事にだまされる。
目先の、己の利益のために、中国やアメリカに日本を売ってしまうような馬鹿な政治家や企業家に、日本を任せてはおけない。

 unimaro | 2009.06.14 13:40

お疲れ様です。
お邪魔いたします、
横レスで失礼します。
>中国と付き合うとお金が儲かると考えると
>目先の、己の利益のために
このような考えの根本が日本に入ってきたのが明治開国時、
一般浸透させるための段取りとして戦後の「個人主義」があり、バブル時にその「金主義」がめでたく開花したのだと思います。
他国人は日本人にとって病原菌同様。直接触れてはならないものではないでしょうか。
外地に出ている日本人を見ても、外地に出る資質がない者たちを多くみます。

 ryou | 2009.06.16 23:00

世界3大商人とは、ユダヤ人・アラブ人・華僑(中国人)と言われており、中国人は、まさに金儲けの権化である。
今まで、思想(共産主義)で抑えられていたが、いよいよ、民族の本領が発揮され始めたと思える。
中国の長い歴史から見ても、欧米以上の私権国家であり武力国家であるといって良いのでは?
日本危うしである。

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