日本人は何を学ぶべきか~近代社会の騙しの構造~第7話:アメリカの戦後占領政策
『日本人は何を学ぶべきか?~近代社会の騙しの構造~』シリーズは、今回で第7話。
第1話:プロローグ
第2話:自由市場など幻想である
第3話:市場拡大は絶対なのか?
第4話:何故官僚は暴走するのか?
第5話:支配者の手法~アメリカ発の民主主義
第6話:「権利」はバラバラな個人を作り出す
戦前までのわが国では、近代西欧思想を、模倣や追従の対象とはしてこなかった。採り入れはするが、自国の伝統・文化・国柄を踏まえて、摂取しようとしてきた。
巨大な変化が起こったのは、大東亜戦争後。大東亜戦争の敗北の結果、アメリカによって、わが国の歴史・伝統・文化は否定され、替わりに個人主義・自由主義・デモクラシーこそ、心奉すべき価値として与えられた。
⇒今回は、日本に民主化政策(=近代思想)が流入する転換点となったアメリカの戦後占領政策を見ていく。
<参考記事>
・日本を守るのに右も左もない/『アメリカ=GHQの占領政策 ① 「マスコミ他編」』
・日本を守るのに右も左もない/『〔日本の政治のしくみ4〕GHQ=米国のための民主化政策』
続きはこちら
■日本占領政策の目的■
アメリカの日本占領政策は、日本人に戦争の罪悪感を植え付け、民族の誇りと自尊心を奪い、日本が決してアメリカに報復することのないようにすることを目的としていた。
通常の占領は、賠償するとか政治や経済の仕組みを変えるということだが、日本に対する占領政策は、精神の武装解除を行うという、徹底したものであった
そして、この目的の下に行われた占領政策は、日本人を精神的に去勢し、当時の日本人が持っていた愛国心を抹殺し、アメリカの保護国的属国的な存在へと貶めようとするものであった。すなわち日本弱体化政策である。
1.日本弱体化政策
①五大改革指令に基づく政策
占領開始の1ヶ月余後の1945年10月
民主化施策の柱となる『五大改革指令』を発令。
1、婦人解放 ⇒家父長制廃止、夫婦平等、長子相続廃止
2、労働組合の結成 ⇒「労働組合法」により労組結成、8時間労働制
3、教育の自由主義化 ⇒教職追放、国家神道の禁止、修身・日本歴史・地理の授業停止などの教育指令
4、軍事諸制度の撤廃 ⇒治安維持法・治安警察法・特別高等警察を廃止
5、経済の民主化 ⇒財閥の解体、独占禁止法の制定、農地改革
⇒日本人弱体化プログラムの法制化
②徹底した言論統制・検閲→プロパガンダの流布
戦後、アメリカは日本を「解放」し、「自由」を与えた、と思われているが、さにあらず。占領下には、真の「言論の自由」はなかった。現実には、厳しい言論統制と検閲が行われた。
※約三年半にわたる徹底的な言論統制・検閲
=検閲を行なっているという事実そのものも知らせないという、歴史に類のない検閲
それは、日本のマスコミや文化人の精神を捻じ曲げてしまうほど強烈な弾圧であった。その効果は、今日に至るまで、続いている。
連合軍が、ポツダム宣言の諸条件を無視し、占領政策を銃剣の行使と命令の通達とによって強行する過程では、何よりもまず日本の新聞とラジオが、次いで日本の学校が徹底的に利用された。つまり、マスコミと教育である。これにより生まれたのが、「占領政策の日本人協力者=特権階級」である。
⇒徹底した言論統制・検閲 →マスコミ支配+洗脳教育 →日本人協力者(=特権階級)の創出
2.占領政策がもたらしたもの
=特権階級の創出 =アメリカ発の騙しのシステムを運用
日本の弱体化、永続的弱体化の為に反国家集団の創設を促し、反国家的観念の刷り込みを徹底しておこなった。
結果、日本人でありながら、自虐的な歴史観等をもって、自分の国と国民を侮辱し、自国の国益に反することをする、反日日本人と反日的集団が増えた。
今日でも、学者、ジャーナリスト、教育者には、この類の日本人が多い。彼らは特権階級として、アメリカの意向に沿う日本弱体化政策の運用を担っている。
1.占領政策の協力者
日本の被占領期に検閲を実行した機関、民間検閲支隊(CCD)は、日本の言論活動を厳しく検閲したが、そのために、日本語に堪能な者など、日本人を検閲する協力者を、高給を条件に募った。彼らなくしては、世界史に類のない巧妙な検閲体制は成り立たなかったのである。
2.進歩的文化人
社会主義者、共産主義者と共に、反日的な活動を行ってきた人々に、「進歩的文化人」がいる。彼らの誕生は、戦後の公職追放へとさかのぼる。
GHQは、戦後初めての総選挙を前にして、突如、公職追放令を出した。これによって、各界の指導者21万人が職を追われ、生活権を奪われ、「格子なき牢獄」につながれた。そして、その後公職には、占領政策に協力的であり、また東京裁判に肯定的な考えの者が多く就くことになった。
大学教授、文化人、有識者たちは、戦犯の汚名や公職追放を恐れて、一斉に方向転換し、日本の歴史を歪曲、アメリカの民主主義を礼賛して、占領政策に協力した。
彼らについて、詳しくはこちらをごらん下さい。
⇒『ドイツと日本2(KNブログ)-4 アメリカの戦後占領政策 プロパガンダの日本人協力者=学者』==
①日本人弱体化プログラムの法制化
②徹底した言論統制・検閲 →マスコミ支配+洗脳教育 →日本人協力者(=特権階級)の創出
→民主化政策(=アメリカ発の騙しのシステム)の運営・浸透化
彼ら、プロパガンダの日本人協力者たちの害悪については、ここでは述べないが、戦後の洗脳教育・マスコミ支配がここに始まった。
かくして、アメリカの日本弱体化政策が実現されることとなったが、現在はアメリカの衰弱とともに状況は反転している。最後に可能性となる潮流を取り上げたい。
==
以下、『なんでや劇場レポート「日本人はいつ物を考え出すのか?」(3) 騙しの破綻→特権階級は追い詰められている』より引用。
近代以降200年、学校教育が始まって100年余りが経つ。
その中で、全体が騙しであるという認識を得たのは最近1年くらいの話であり、それまでは気づかなかった。
もちろん、近代思想がペテンであるということは、共同体類グループ設立の前から発見していたが、近代社会が金貸しに支配されているという認識はこの2~3年のものである。そして、理解しようとして読むこと(理解主義)が洗脳の罠に嵌る構造は数ヶ月前に発見されたものである。
ここに来て近代社会の騙し(罠)が続々と発見されるのはなぜか?
主体側の原因として、’70年貧困の消滅以来、私権原理から共認原理への転換が進行しており、私権収束力が衰弱し、それに代わって共認収束力に転換したので、新しい角度からの発見が可能になったという面は当然ある。
しかし、やはり大きいのは対象側(外部状況)の変化である。、ここに来て次々と騙しの構造が発見されるのは、近代社会の支配階級(金貸し)とその手先たる特権階級(学者・官僚・マスコミ)が追い詰められていることの現われではないか。今ままではボロが出なかったが’00年以降、9・11事件の捏造をはじめとして、もはや彼らの策謀は大衆の目からはミエミエである。
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次回は、「近代社会成立の背景」と題して、これまでのブログの中間整理を行いたいと思います。
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