脱グローバリズムの可能性をロシアに探る プロローグ
史上初めてメディアに公開されたビルダーバーグ会議開会スピーチを読む でもみたとおり、もはや欧米のエリートたちによる支配は大きな行き詰まりを見せており、世界共認の行方は、脱グローバリズムへと舵を切り始めたといっていいでしょう。
いやグローバリストたちは欧米を見捨てて BRIC sに活路を見出すつもりではないか?という見方もあります。しかし、 BRIC sブームも今や昔。もはや BRIC sバブルは崩壊したといっていい状況です。
> 2003 年のゴールドマンサックスのレポートによって火がつけられ、 BRIC s市場は急拡大したが、 2012 年以降は伸び悩んでいる。 2012 年中国は13 年ぶりに 8% 成長を切ってしまったし、 2012 年のブラジルは 1%を切ってしまった。リーマンショック以前は 10% を越える成長を見せたインドも 2012 年は4% を切っている。
もはや世界市場全体が飽和し、生産設備は世界的な供給過剰に陥っており、金貸しの投資先はもうなくなったという状況なのです。それでも欧米のエリートたちがグローバリズムをこそ絶対的に「正」ととらえている限り、彼らの支配がうまくいくはずがありません。
一方で、日本国内だけをみていたのでは、増税、 TPP 、集団的自衛権・・・と国民世論を無視した特権階級の暴走が続いており、まるで新世界秩序=ニューワールドオーダーが完成しているかのように見えます。しかし、こうした暴走は、大衆から国家支配を通じてむしりとるだけの戦略であり、大衆消費の拡大を原動力とする市場経済としては大きな矛盾をはらんだものです。従って、特権階級のなりふりかまわぬ暴走は、決して新世界秩序の確立を意味しているのではなく、ただ目先の権力延命のための暴走でしかないと知るべきです。
例えば選挙は民主主義という建前によって実質的に国家支配を進めるための金貸しの方便ですが、方便とはいえ、そこに不正があっては大衆は納得せず、国家支配の基盤は早晩、崩れ去ることになるでしょう。そのような危険な不正選挙を実は、もう何年も前からやっていた可能性が浮上しています。
【不正選挙】都知事選ピッタリなのは、今に始まったことではない!平成 11 年から。まさに騙しと隠蔽の実態そのもの。 RE:舛添氏の市区別の得票が、猪瀬氏得票の48%にピッタリ一致!!
こんなことを繰り返していて権力が持つはずがありません。
そこで眼を世界に広げてみると、タイや台湾での政変は、中国架橋勢力による市場原理主義への抵抗という側面が見られますし、ウクライナの政変もロシアによるグローバリストたちへの抵抗としてとらえることができます。また農業大国であるロシアは GM作物を禁止し、モンサントによる種の支配にも抵抗をはじめています。同様の動きはインドでも活発です。
このように BRICS を中心とする開発途上国は、経済学者たちが新しいグローバリズムの旗手としてはやし立てている一方で、実は脱グローバリズムの旗手となる可能性があるのです。
確かに、欧米による市場拡大とは一線を引いてきたロシア、インド、中国、イスラム諸国には、その国民性や社会システムに本源的なものもたくさんみいだすことが出来そうです。
そこで、「 脱グローバリズムの可能性を・・・に探る」と題して、ロシア、インドといった国々を追求していこうと思います。
次回はロシアとグローバリストの戦いの歴史を振り返ってみましょう。
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