2014年06月18日

お上は国民の健康を守ってくれない~グローバル製薬企業が日本市場に仕掛けた、うつ病捏造キャンペーン

「統合失調症と云う病人を作り出す聖域」で明らかにしたのは、次の通りである。
日本ではかつて精神分裂病と呼ばれていた病名が、2002年8月、日本精神神経学会の決議で統合失調症と改名されたが、その定義は曖昧極まりなく、精神科医の主観(恣意的判断)で以て「統合失調症」という病人を作り出すことができる。
「誰が本当に統合失調症なのか、もしくは、何が本当の統合失調症なのか、欧州の人々に教えてもらうことができれば、アメリカの科学の助けになる。」
「統合失調症は、その定義があまりにも曖昧なため、現実として、診断する側が気に入らないどのような言動についてであれ、この病名をあてはめることが多い。」
「最善は尽くしたが、アメリカ精神医学会は、この障害(統合失調症)の定義について合意を得ることが出来なかった。合意できたのは病名だけである。」
「精神医学に限ってはね、言葉の曲芸、その才能で出世できるんですよ。それが精神医学の基礎だからね。」「実体は国家権威の一部にすぎないにもかかわらず、自らを医学の1分野として喧伝しているところに、精神医学の悪意があるのですよ。」

精神医療が誕生して200年に亘って、精神病の症状について科学的証明をした人は一人もいないこと、世界中で精神科医と精神薬に120兆円が支払われている事、そしてその結果としての治療率は0.06%しかない(つまり、限りなく0に近い)。
にもかかわらず、精神科医によって精神病とされた人が急増している。要は、精神医療産業の戦略通りに患者が開拓されているということだ。

精神分裂病と呼ばれていた病名が、2002年8月、日本精神神経学会の決議で統合失調症と改名されたが、この改名のタイミングはグローバル製薬企業が日本市場に仕掛けた「うつ病キャンペーン」、「精神医療に対する意識改革キャンペーン」の時期と一致する。

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「日本語では知らされない精神医学の嘘」(戸崎貴裕©2011-2014 Takahiro Tosaki. All Rights Reserved.)から紹介する。

9【 精神医療の急激なメディア露出は、グローバル製薬企業が日本市場に仕掛けたキャンペーン 】

グローバル製薬企業数社は、1990年代前半から、特にうつ病用のSSRI(脳内のセロトニン濃度のバランスを正常にすると信じられている薬の総称)に分類される薬について、日本市場への参入を考えていたようです。各社は、認可に関するロビー活動、医学界の啓蒙に関わるロビー活動、医療業界誌などでの宣伝活動を行うと同時に、日本市場における障壁の調査を行いました。

そこでわかったのが、当時の日本では、気軽に精神医療に頼ったり、気軽に精神科の薬を服用したりするような文化はなく、特に市場を開拓したかったうつ病について、当時の日本において“うつ病”という言葉には重大患者のイメージがあり、欧米市場と同じようにはいかない、ということでした。
これは、1990年代初頭に、Eli Lilly(アメリカインディアナ州インディアナポリスに本社を置くグローバル製薬企業)が、日本市場に抗うつ剤の需要は少なく、認可や新たな試験にかかるコストを考慮するとビジネスとして見返りが少ないと判断したことからもわかります。
一方で、欧米におけるマーケティングの成功に自信を持っていたグラクソ・スミスクライン(本社はイギリス。活動拠点の多くをアメリカに置くグローバル製薬企業) をはじめとしたグローバル製薬企業経営陣の方針は、日本市場の精神医療に対する意識ごと変革する、というものになりました。

なお、日本人を対象として数度行われたSSRIの大規模なテストにおいて効果の実証が失敗していることは気にせず、テストの質が悪かったことにしたようです(出典2「Crazy Like Us – The Globalization of The American Psyche」,p223 Ethan Watters, Free Press, 2010)。

そういったなかで製薬企業各社の後押しとなったのは、バブル経済崩壊の余波もあっての、過労死者数や自殺者数の増大について、死に至った原因を“心の病”にすり替える喧伝のできたことや、阪神淡路大震災においてPTSD発症の可能性を指摘することで“心のケア”に市場の注意を向けることのできたことでした。

そしてグローバル製薬企業各社は、2000年から「うつ病キャンペーン」、「精神医療に対する意識改革キャンペーン」を大々的に開始します。
テレビ、新聞、雑誌等のメディアを使い、また、公共広告を装ったメッセージとして、「それは“うつ”の症状かもしれない」、「心の風邪のようなものだから」、「がまんしないでお医者さんに相談を」、「ほうっておくと大変なことに」、「うつ病患者が増えている」、「職場でもうつ病対策を」といった内容を繰り返し、ある程度喧伝が進むと、インターネットに目を付け、製薬企業がバックにいるサイトとはわからないように作られた「うつ病診断サイト」を構築して同サイトを宣伝したりしたのです(このサイトは本書執筆時も運営主体を変えて存続しています。:UTU-NET「うつをこえて」ホームページ)。
精神医療に関係の無い人でも、NHK及び民放各局で放送されたうつ病特集番組、公共広告、前記したCMや診断サイトが記憶にあるかもしれません。

2004年8月22日付のニューヨークタイムズの記事(出典4「Did Antidepressants Depress Japan?」 Kathryn Schulz, The New York Times August 22, 2004)によれば、グラクソ・スミスクラインが日本市場に対して行った「うつ病キャンペーン」の中核となったメッセージは、「うつ病はだれもがなりうる病気。薬で治すことができます。早期の発見が重要です。」という3つのメッセージであり、同記事は、「グラクソ・スミスクラインは、この4年間、まるでブッシュ政権のように、このメッセージを絶え間なく発信し続けた。」とさえ評しています。「この4年間」とあるのは、同記事が2004年に書かれたものであり、キャンペーンの開始が2000年であったからです。明記されてはいませんが、時期的に、結局は見つからなかった大量破壊兵器の存在やテロとの戦いについて繰り返したメッセージに重ね合わせているのかもしれません。なお、原文にあるrelentlesslyという副詞をここでは「絶え間なく」と訳しましたが、同副詞には「情け容赦なく」、「残酷に」、「冷酷に」といった意味合いがあります。

また、同記事には、同社を代表して1,350人が、同社の選出した日本の医師のもとに、週に2回のペースで赴いて啓蒙活動を行ったこと、日本書店商業組合連合会によれば、1990年から1995年にかけては27冊であったうつ病関連の書籍出版数が、1999年から2004年では177冊の出版数になったこと、また、(同記事の書かれた2004年8月時点で)2チャンネルでうつ病に関するスレッド数が713スレッドであり、音楽に関するスレッド数(582)やグルメに関するスレッド数(691)を超えていることなどまで書かれています。

なお、同記事のタイトルは、「Did Antidepressants Depress Japan?」、日本語にすれば、「抗うつ剤は日本をうつにした?」というなんとも皮肉なタイトルです。

巻末に記載した出典2「Crazy Like Us – The Globalization of The American Psyche」では、当時関与した学者や専門家らの証言などから、日本市場において、グローバル製薬企業各社がどのように「うつ病キャンペーン」、「精神医療に対する意識改革キャンペーン」を仕掛けたかが、まるごと1章を割いて書かれています(p187-p248。章のタイトルは “The Mega-Marketing of Depression in Japan”。)。英語の読める方、出典1「Psychiatry – THE SCIENCE OF LIES」と併せて、ぜひお読みになってください。日本語で広く伝えられることの無い驚愕の事実がそこにあります。

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画像は「精神科医の犯罪を問う」からお借りしました。新世代抗うつ剤、とりわけSSRIの売上が’01~’06年の僅か5年間で3倍にもなっている。

NPO法人薬害研究センター理事長、Tokyo DD Clinic 院長の内海聡氏も、自身のフェイスブックで、次のように述べている。

「うつ病はこころの風邪」「うつ病は薬で治る!」このようなキャッチフレーズとともに、日本で大々的なうつ病キャンペーンが開始されたのは約10年前です。SSRIと呼ばれる新世代の抗うつ薬が1999年に国内で販売が開始されるや、うつ病に関する情報がマスメディアを通じて一気に普及されるようになりました。

メディアに登場する精神科医(上島・野村など)によって、副作用がほとんどない画期的な新薬としてSSRIが紹介され、SSRIに過剰に期待する風潮が生み出されました。彼らは、いまだ証明されていない仮説(脳内の伝達物質の不均衡)をあたかも事実であるかのように説明し、薬を飲めば必ず治るかのような印象を市民に植え付けていきました。精神科医は精神科の早期受診・早期治療を呼びかけ、精神科医のアドバイスを受けた製薬会社は、うつ病啓発の様々なツールを開発し、政府を巻き込みながらキャンペーンを促進してきました。

また同時に、気軽に受診できる土壌を作るため人の善意を利用して「偏見撲滅運動」を展開しました。「精神科医に通っている人に偏見を持ってはいけません。次のうつ病患者はあなたかもしれませんよ」というような具合に…。 これにより精神科医への受診に対する敷居がグーンと下がり、受診者数は格段に上がりました。

全ては君たちニンゲンを殺すため。これは精神医学の悲願であり必ず実践せねばなりません~。

そして、精神病の治癒率はわずか0.06%にすぎない。

統合失調症やうつ病をはじめとする精神病が「捏造された新市場」であることは、もはや疑問の余地がない。

List    投稿者 nihon | 2014-06-18 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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