市場論・国家論10.1600~1900(欧州大陸編) 武力支配から資力支配へ
アメリカでは、感染者が急増している南部や西部などで経済活動を再び制限する動きが相次いでいます。
再びロックダウンという話もそろそろ出だしているようです。
奥の院の狙いはコロナ騒動を使ってアメリカ経済を破壊することですが、ここに至るまでの彼らの歴史を
引き続き追求します。
これまでのシリーズ
市場論・国家論7.大航海時代(ポルトガル→スペイン→オラン→イギリス)
市場論・国家論9.オランダ→イギリス 産業資本の興隆と産業革命
に続いて、引き続きるいネットより、奥の院の起源と歴史をお伝えします。
市場論・国家論10.1600~1900(欧州大陸編) 武力支配から資力支配へ
実現塾の要約です。
・1600~1900年の欧州(大陸国家)は、ほぼ欧州全土を支配した表のハプスブルグに対して、裏の金貸し勢力(サボイ・デルバンコ・タクシス)が戦争や革命を仕掛け、次第にハプスブルグが領土を失ってゆく時代である。その途中で、ハプスブルグ配下のナポレオンによる王政復古の揺り戻しがあったが、そのナポレオンもサボイ・プロイセン(ドイツ)連合の前に敗退し、ハプスブルグの領地はオーストリア・ハンガリーのみとなる。(その後、第一次世界大戦で、ハプスブルグは消滅する)
・それでは、ハプスブルグの力の基盤、それに対する金貸しの力の基盤は何だったのか?そして、どうして、ハプスブルグは敗退していったのか?
ハプスブルグは農業生産を基盤とする武力支配を力の源泉としている。これは、農業生産時代の世界中の国家に普遍的な構造で、まず最下層にいくつかの村落を束ねる地方豪族が存在し、それら何人かの地方豪族を支配する領主が存在し、更にそれら全領主を支配する国王が存在するという概ね三段階の構造であり、その支配力=制覇力は武力である。
(但し、ハプスブルグは、更に各国の王を束ねる第四層に位置しており、その統合秩序を維持するためにハプスブルグの採った戦略が、各国の王家と婚姻関係を結ぶという婚姻戦略であった)
・それに対して、金貸し(サボイ等)は市場を基盤とする資力支配を力の源泉としている。そして、金貸しによる二重貸し(信用創造)によって、ヨーロッパ全域で市場が拡大してゆき、市場が拡大するにつれて金貸しの資力が増大してゆく。
又、彼ら金貸しは、最も儲かる事業が戦争であることをベネチアの時代から熟知しており、絶えず各領主に働きかけては戦争を起こさせ、金欠かつ兵員不足に陥った各豪族や領主に資金と雇い兵を貸し付けて資力を増大させていった。
つまり、金貸しにとって略奪業こそ最も儲かる事業であり、それこそが十字軍遠征と大航海=大侵略が引き起こされ、その後も欧州で戦争が絶えなかった本当の理由である。
・そのようにして、金貸しの資力が増大し、市場が拡大してゆくにつれて、制覇力である武力の中身が変化してゆく。古来、武力闘争において決定的に重要なのは諜報力であるが、市場が拡大するにつれて金貸しが統括する市場ネットワークを基盤とする情報力、並びに金貸しが直轄する諜報部隊の諜報力が、各王家の諜報力を上回ってゆく。又、雇い兵と兵器(特に火薬)が勝敗を決するようになると、結局それらを賄える資力が勝敗を決することになる。
つまり、市場が拡大するにつれて資力が武力(軍事力)を規定するようになった。これが、金貸し勢が勝利し、ハプスブルグが敗退していった理由である。
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