2018年05月22日

ベーシックインカムが導入されると、どのような社会になるか

世界各国で研究と試行が行われている基礎保障制度、いわゆる「ベーシックインカム」。
このベーシックインカムが導入されたら、どのような社会になるのでしょうか。

生活保障が人々の働く意欲や向上心を奪い、科学技術や教育水準は停滞する。
結果として国際競争力を失った国家は衰退の一途をたどる、といった否定的な見方をする人もいます。
この見解はちょっと極端かもしれませんが、果たしてこの制度の導入は、働く意欲や諸技術、社会活力を本当に衰退させるのでしょうか。

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これについて、「ログミー」さんから、興味深い対談記事を紹介します。リンク
㈱DMM会長の亀山敬司氏と、メタップス㈱株社長の佐藤航陽氏の、二人の経営者による対談です。************************************************************************************

 亀山敬司氏(以下、亀山) 日本ではベーシックインカムは導入されると思う?

佐藤航陽氏(以下、佐藤) けっこう時間かかると思いますけど、生活保護ってすでにベーシックインカムに近いんじゃないのかなって思っていて、あの対象が広がっていくだけですよね。

亀山 生活保護の人が誰だって決めるぐらいなら、一律払っといたほうが効率は良いよね。後はプラスの働いた分ってことだよね。

佐藤 「後の問題はその中でやってね」って言うほうがわかりやすいですよね。

亀山 それに対応している公務員の数を減らせたりとか、効率的にはなるんだろ?

佐藤 文化とか科学とかは一気に発展しそうですよね。

亀山 最低限の生活で盆栽育てるとか、YouTuberになるとかでも、選択肢としてはあるって話になるよね。

佐藤 昔の貴族の時代とかヨーロッパの時代とかって、暇な人が科学やったりとか哲学やったりしてますよね。

亀山 そこから芸術が生まれたりするからね。

佐藤 効率とかお金儲けとか考えずに探求していく人たちが新しいノーベル賞とか取っていくと思うんで、相当世の中が進むんじゃないかなっていう気はしますけどね。
(中略)

【仕事が趣味になる時代】

亀山 お金儲けの競争じゃなくて、いろんな意味での競争ね。タダでも仕事がしたい仕事の奪い合いみたいなことがあるかもしれないな。仕事してなかったらつらいじゃない。YouTuberとか趣味がある人はいいんだけど、俺は趣味がないからやることないよね。

佐藤 亀山さんは、仕事が趣味なんでしょうね。

亀山 仕事ってやっぱ一番「いいね」がわかりやすくない?

佐藤 報酬がありますし。

亀山 報酬もらえるってことは極上の「いいね」みたいなもんじゃない。自分のやったサービスだろうがモノだろうが、認めないと報酬を払ってくれない。無責任な「いいね」よりはさ、身銭切ってお金払ってくれると「本当にいいんだ!」「買ってくれたんだ!」みたいな。

佐藤 1周して、もしかしたら「仕事ってすげえよかったね」って話になるかもしれないですね。みんな暇になって「またやりたいな、あれ」と。

亀山 「残業させてくれ!」みたいな(笑)。今、残業流行ってないけど「もっと働かせてくれ!」みたいな感じになる可能性はあるんだよね。

佐藤 世の中がやりがいに飢えてるっていう時代になったら、それが逆に欲しくなりますよね。

亀山 今の若いやつのほうが、NPOとか社会貢献みたいなことを俺たちのころよりは考えてる気がするけど、お金をいくら持つよりも、社会のためになることで承認されるってことだろ?

佐藤 ある程度生きていけるっていうのはありますよね。30年前、40年前に比べるとみんなそこそこ裕福なんで。仕事も一応ありますし。

亀山 みんな食うのに困ったことはないわな。子どもの頃、これが欲しくて買えなかったとか、飯がちょっと足りなかったっていう時代の人からすると。
(後略)
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以上、引用終わり。
この対談では、ベーシックインカムの導入が、「働く意欲や諸技術の向上を停滞させる」という見解とは全く逆の可能性が示されています。
そしてこの対談の両名は官僚や学者ではなく、いずれも現実社会で企業を率いる経営者である、という点も注目に値します。

そもそも、ベーシックインカムが社会活力を奪う、という考え方は、人々が現状よりも「より豊かに」「より便利に」といった、私権と快美を追い求めていた時代の考え方です。

 豊かさが実現した現代、その状況は一変しています。
人々の意識や活力源は、人と人との共認充足、そして皆の期待に応える事で得られる期応充足へと変化しており、仕事も技術も人間関係も、今までとは全く違った地平が広がっています。
ベーシックインカムはその潜在意識を顕在化させる仕組みの一つなのでは無いでしょうか。

既存の政治学や経済学の枠に囚われる事無く、現実を直視する事で様々な可能性や新しい関係が見えてくるように感じます。

List    投稿者 nihon | 2018-05-22 | Posted in 06.経済破局の行方, 12.現代意識潮流No Comments » 

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