2008年12月16日

中国の現状

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多極化の一つの極として注目される中国。
G20では、米国の横にブラジルと共に座り、今後の世界の牽引役を期待されている。
しかし、世界金融危機以降、大幅な輸出減により経済に大きなダメージを受けているのも事実。
11月初めには、4兆元(57兆円)の内需拡大策を発表した。その財源には怪しさも残る。
今の中国は、どうなっているのか?最新の状況を整理してみる。
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●まずは、中国の基礎データから、
・人口 : 13億人、農民が8億人をしめる。その内1.3億人が都会へ出稼ぎ。
・米国債保有世界1位 : 約 5,850億ドル (日本2位:5,732億ドル)・・・11月値
・外貨準備高世界1位 : 約19,056億ドル (日本2位:9,958億ドル)・・10月値
・GDP世界4位     : 3兆2801億ドル・・中国本土 (日本2位:4兆3767億ドル)・・2007年値
                (4兆1768億ドル・・中国本土+台湾+香港)     
・高い外需依存度    : 37.4%(韓国38.3%、ドイツ:約40%)
●世界金融危機以降の状況
米を中心とした輸出が大幅に減速。成長を支えてきた輸出が減少により、広東省では、62000社が倒産。繊維・玩具・雑貨等の工場は、勤勉で安価なベトナムへ移転。
近年急騰していた不動産市場も減少し、関連する鉄鋼、建材、建設、内装、家具、家電などの産業も減速している。
出稼ぎで働いていた農民の多くは解雇され、帰省するしかない。中国農民8億人の内、都会への出稼ぎが1億3000万人。このうち8000万人が帰省した場合、田舎に田畑はないため、浮浪者となり暴動が起きる。詳細は、こちらのるいネットを参照。
●この状況に対して打ち出した内需拡大策:57兆円
11月9日に、内需拡大の方針が発表されました。以下、中国の内需拡大策とその効果(2)より

10月の経済情勢の更なる悪化を受けて、雇用の維持、社会の安定を重視する中国政府は11月から景気対策を本格化した。マクロ経済政策を積極的財政政策、適度緩和の金融政策に大きく転換し、2010年までの投資額が4兆元(約57兆円)にのぼる内需拡大のための10項目を実施すると11月9日に発表した。
この史上最大規模の景気対策には、以下の内容が含まれる。
 1.低所得者向け住宅建設(11月27日発表した投資額は2,800億元、以下同)
 2.バイオメタンガス、上下水道、道路、電力、灌漑などの農村インフラ建設(3,700億元)
 3.鉄道、道路、空港、発電所など大型インフラ建設(18,000億元)
 4.医療、文化、教育事業を発展させるための関連建設(400億元)
 5.都市下水処理、ごみ処理、水資汚染処理、森林資源の保護、省エネを内容とした生態環境事
   業の整備(3,500億元)
 6.技術開発とイノベーションを中心とした産業構造の調整(1,600億元)
 7.地震被災地の再建(10,000億元)
 8.低所得者と農民の所得向上を重点とし、都市と農村の所得向上への支援
 9.増値税(付加価値税)の改革による企業減税(1,200億元の減税)
10.金融緩和措置として、融資の総量規制を撤廃し、重点プロジェクト、中小企業、技術革新、農村
   に対する融資の拡大

これらの対策を見ると、インフラ整備を中心とした政策が多く、すぐには57兆円の効果が現れるとは思えない。今後、中国は、2008年~2009年に掛けて大きく減速していくのは間違いないだろう。
一方では、この57兆円の財源への疑問も残る。政府紙幣を発行しているとも言われている。
参考:当ブログ「国家紙幣発行の実現性検証~中国の実態は?」参照。
●では、それまでどうするのか?
・57兆円の内需拡大政策
     ↓
・しかし、内需を拡大するためには時間が掛かる。すぐは無理。
     ↓↓
・やはり輸出拡大が必要。
     ↓↓
・人民元切り下げ(対ドル)
ここ最近、中国政府は、人民元の対ドル相場を急ピッチで下げている。人民元下げにより、輸出競争力を維持するつもりだと思われる。
しかし、米を初め海外諸国は、人民元の切り上げを期待してきた。今後もオバマ政権等の圧力も加わることは間違いないだろう。その中で、中国政府は、2005年の制度改革から続けてきた元相場の切り上げ政策を転換した。
さっそく、今日も圧力はかかってきている「中国の車部品への関税巡る紛争、WTO敗訴が確定
今後の中国を取り巻く動きに注目。
参考
るいネット:リンク リンク リンク  

List    投稿者 yooten | 2008-12-16 | Posted in 09.国際政治情勢の分析2 Comments » 

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コメント2件

 OIJ | 2009.03.26 21:53

はじめまして。
いつも良質な記事をありがとうございます。
特に戦前から敗戦後についての知識が乏しいのでたいへん勉強になります。
これからもブログの更新、がんばってください。

 kota | 2009.04.02 19:51

>ついでに言えば自己保身や立身のためには同胞を裏切って平気な価値観を持った人間です。つまり学者です。
学者っていうのは、結局学位によって特権的身分を手に入れた人達だから、どうしても保身に走ってしまうんでしょうね。
マスコミも共認を支配する特権階級だし、官僚なんかもそうですが、こうした身分制度≒官僚制度の問題性を強く感じました。

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