2015年08月25日

安倍内閣の背後にある日本会議とその精神的支柱2

神社本庁

 

 

 

 

先回は、日本会議の右派丸出しの活動目標、安倍政権や国会議員に占める日本会議に参加する議員の多さとその動員力について扱った。

今回は、日本会議と宗教界のつながりとその成立過程に触れてみたい。

1.日本会議に集まる多様な宗教団体 

日本会議の役員総数62名のうち24名が宗教関係者で占められており、政治と密接に係る団体としては非常に宗教色が強い。

リンクによると、

過去に実施された日本会議の行うイベントの受付では、国柱会、倫理研究所、神社本庁、IIC(霊友会)、仏所護念会、念法真教、崇教真光等の受付窓口が確認され、これらが地方活動の動員力となっている。

また、参加する宗教団体は、仏所護念会や霊友会など、明治以降に生まれた、いわゆる「新宗教」とよばれる宗教団体の比率が高く、また、神社神道系 教派神道系 新教神道系 仏教系 諸教系と、実にさまざまな宗派にまたがるという点も特徴である。

伝統と格式を誇る古来からの宗教(神社神道の各団体や延暦寺を始めとする天台宗など)と、明治以降成立したいわゆる「新宗教」が肩を並べるなど、明らかに統一性が見られない、との事。

宗教集団の伝統も宗派も超えた日本会議における協働はなぜ実現しえたのだろうか? 

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 2.日本会議の系譜。

日本会議が設立されたのは今から18年前の1997年と新しいが、設立趣意書には、その前身が「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」である事がうたわれており、「日本を守る会」は1974年に設立されているので、これも含むと、これまで約40年間活動してきた事になる。

日本会議は設立後、ジェンダーフリー政策反対や改憲運動、靖国公式参拝要請運動などを行って来たが、この流れを作った「日本を守る会」の運動は、元号法制化運動を基点としている。

戦後、GHQの占領政策の一環として、皇室典範が改正され、明治・大正・昭和などの元号が法的根拠を失った。

神社本庁や遺族会を初めとする保守陣営はこれを覆そうとするが、世論も政府も動かすことが出来ずにおり、そこに学生運動の運動手法を組み込んだ「日本を守る会」が登場し、約2年という短期間の運動を経て、元号法の立法化を果すという成果を出す。

これを見た旧来からの保守団体である神社本庁や遺族会などが、日本を守る会の周りに集まり、連帯を強めていく。

 

3.日本会議の前身である日本を守る会の系譜

「日本を守る会」の発起人は鎌倉円覚寺貫主・朝比奈宗源であり、設立当時の役員名簿をみると、明治神宮、浅草寺、臨済宗、仏所護念会、生長の家等々と、宗教団体の名前ばかりである。 現在の日本会議の持つ「宗教団体の連合体」という側面が、「日本を守る会」から受け継がれてきている事が分かる。

ここで、日本を守る会設立以前の保守派の運動を振り返っておきたい。

リンクより

戦後、GHQは「神道指令」と呼ばれる覚書を日本政府と結び、これにより政府機関であった神祇院が廃止され、靖国神社をはじめとする各地の神社は、国家機関とのつながりを失う。

また、この際、宗教法人は届出制となり、神社機関はキリスト系宗教団体などとも並列関係となり、国家神道の根拠を失うだけでなく、天皇が自ら人間宣言を行い神権政治が完全に否定される。

これを受けて、靖国神社や遺族たちは、いまいちど国家と靖国神社の結びつきを構築しようと、神社本庁も巻き込み、国に対し「靖国神社国家護持法」の制定を求める運動を開始する。

しかし、靖国神社と国家の結びつきを再構築しようとする「靖国神社国家護持法案」に、戦前の国家神道と宗教弾圧の影をみてとった宗教界は、教派を問わず大規模な抗議活動を展開した。キリスト教各派で構成される「日本基督教協議会」や立正佼成会が中心の「新宗連」、そして「教派神道連合会」「全日本仏教会」など、教派の新旧や信仰対象をこえての大反対運動が繰り広げられるようになる。

板ばさみなった自民党は、靖国神社の儀式簡略化や特殊法人化案を繰りだすが、今度はこれに当の靖国神社が反対を表明し、「宗教としての国家護持」にこだわる神社本庁と靖国神社の姿勢は、大いに物議を醸した。また、これまで各種宗教団体が主な担い手だった反対運動に、「狙いは政教一致の再現だ」と気づいた左翼勢力も加わり、激しさがましてゆく。

かくて、自民党が国会に提出した「靖国神社国家護持法案」は賛成陣営反対陣営の両方に亀裂を生み、廃案につぐ廃案を重ねることとなり、ついには、1973年を最後に法案提出さえされなくなってしまう。

こうして「靖国神社非宗教化」という自民党の提案に対する評価をめぐり共同歩調を維持できなくなった宗教界にも、再編の動きが生まれる。

つまり、朝比奈宗源による各種宗教団体への呼びかけで「日本を守る会」が結成された背景には、「靖国神社国家護持法案」への対応をめぐる宗教界の分裂からの「再編」という目的があり、日本会議に伝統と格式を誇る古来からの宗教と、明治以降成立したいわゆる新宗教が肩を並べているのは、この為と考えられるのだ。

日本会議の源流には、日本を守る会があり、その背景には国家神道の復活を望む旧保守派の存在が見える。

次回は、安倍政権を支えるブレーンとその思想に触れて見たい。

List    投稿者 mamoru | 2015-08-25 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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