2022年09月24日

【世界の力を読み解く】世界的脱米の潮流/日中がついにドル売り

円安は一時は1ドル=130円後半で落ち着きを見せていましたが、さらに円安が進み140円台を超えました。この円安が再び動き出したのはなぜなのか?そしてこの円安はどのような影響があるのか?

画像はこちらから引用

今回はこの円安に注目しつつ、前回記事で記載した世界での脱米する国家が増えている現状をさらに掘り下げて考察していきます。

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〇円安よりもドル高で追い込まれる米国
元々1ドル=110円前後であった為替が、140円台へと3割近く変動しています。輸入が多い日本にとってこの状況は、すべての物価へ影響が懸念されました。実際にはウクライナ開戦から半年が過ぎ、電気ガス、肉や野菜やコメ、お菓子などは値上がりしました。それ以上に総体的に貨幣価値の上がっている米欧の方がひどいインフレとなっており、大衆の生活への影響は大きく、秩序崩壊の危機は日本以上に高まっています。

今回のインフレは物的不足が原因であるにも関わらず金融的な政策で解決させようとしており、インフレ対策の方向性がずれているという事実もあり解決は見えません。自ら仕掛けたウクライナ戦争で完全に自滅に向かっています。

いくら資金を刷ってもインフレは解決しない(リンク

〇加速する脱米の動き
前述のような米国の様子を見て多くの国が脱米の動きに向かっています。いくつか具体的な事例を見ていきたいと思います。
・イラン
プーチン大統領令は7月にイランを訪問(リンク)しより関係をより深めました。ロシアもイランも、石油とガスの大産出国ですが、エネルギー事業の関しても協力を深めました。実はロシアは以前からイランと共にシリアでアサド政権を守る戦いをしており親しかったのですが、ウクライナ開戦後一気に親密さを増していました。イランはロシアに限らず中露が作るユーラシア同盟体である「上海協力機構」に正式加盟させてもらっており中国とも関係が深まっています。
・トルコ
上記のイラン訪問の際にトルコとの会談も行われています。プーチンとトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の直接会談は今回が初めてでした。トルコはウクライナ戦争のきっかけにもなった北大西洋条約機構(NATO)の加盟国ですが、トルコは国際的な対ロシア制裁には参加しておらず、仲裁役になろうと努めています。今回の会談でウクライナからの穀物輸出再開に向けて協力することにも合意しました。
・アラブ諸国(産油国)
米国がイランに対して弱気になっているところを見て、サウジアラビアなどのアラブ諸国は、米国や欧州に対して以前より強気に出るようになっています。その結果が米国のインフレを悪化させています。

〇ドル放出の裏に日中協力関係か?
脱米の動きの一つではありますが、特に大きな動きが世界第1位:中国と第2位:日本のドル準備保有国によるドルを売る動きです。両国とも、もう何年も直接的ないし公式にはドル売りとドル買い双方の為替介入はしていませんでした。その両国が同時期に同じ動きに入った事には何か意図があるように思われます。

前回記事(中国と米国・台湾間の圧力の高まり/脱米路線に向かう日本)で書きましたが米国は台湾を通して中国に、メディアを通して日本の自民党に圧力かけていました。こちらもほぼ同時期のできごとでした。

このことからも今回のドル売りは脱米(≒ドルの崩壊)を加速させることを意図していることは間違えないでしょう。協力といっても実態は中国が日本を取り込むような形で物事は動いていると想定されます。日本単体でドル売りの判断できるのか?という疑問がわきましたが、中国がバックにいると考えると納得できます。

しかし、このドル売りだけでは決め手に欠けると思われるので、次の手として何が用意されているのでしょうか?次回は中国に照準を当てて追求していきます。

by Satoshi

List    投稿者 kurokawa | 2022-09-24 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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