イギリスのEU離脱は遠のいた?~新時代は、マスコミが発信する旧観念から脱却し、自分達で新しい言葉・観念を創ることで実現する~
先日行われたイギリスでの総選挙では、保守党が議席数を減らし、反対に労働党が議席数を伸ばしました。
この選挙結果を受けて、プーチン大統領は「イギリスのEU離脱はないだろう」との見解を述べています。昨年の国民投票の結果が流産するというのです。
なぜメイ首相はこのような不必要とも言える総選挙を急いだのか、そして敗北を喫したのか。
今回、メイ首相が総選挙を前倒しするかたちで実施した理由は、イギリスのEU離脱交渉を前進させるためというのが名目ですが、本音は逆ではないかと考えられます。
この選挙結果をうけて与党は過半数を割ることになりました。EU離脱交渉の難航は容易に想像できます。難航が続けば、保守党は議席を確保するために、また総選挙が行われる可能性も否定できません。そうなれば今度こそ労働党が過半数を確保し、EU離脱の望みが完全に絶たれる事態になりかねません。(むしろ、メイ首相とその背後がそれを望んでいる可能性が極めて高い)
ところで、選挙におけるメイ首相の政策提言(高齢者の在宅介護での自己負担増)は国民から反発を買い、そして慌てて軌道修正をするなど、不可解な言動がありました。これで世論が離れていく決定打となりました。また選挙期間中にもタイミングを計ったようにテロが相次いで発生もしていました。
メイ首相の言動から察すると、彼女の背後には旧勢力がおり、EU離脱を反転に導くように総選挙を闘ったのではないかとの疑いが持たれます。アメリカのトランプ政権がそうであるように、メイ政権も旧勢力に乗っ取られた可能性が高い。
プーチンは、このことを熟知しているからこそ、冒頭のコメントをしたと考えられます。
以下、こちらより引用します。
今回の総選挙でメイ首相の保守党が大勝していれば、保守党内部のEU残留派に対するメイ首相の立場が揺るがずイギリスのEU離脱プロセスが有利に進んだはずです。また、EU離脱によるイギリスの経済的影響を緩和させることができたでしょう。さらに2022年5月までは総選挙がありませんから安定政権が続くことになったはずです。
しかし今回の総選挙では保守党が議席を減らしたことで不安定政権が続くことになります。そしてメイ首相は保守党内部のEU離脱に反対している議員らから攻撃を受けやすくなり、EU離脱交渉がとん挫してしまうことになりかねません。その結果、市場の反応は、株価下落、売り圧迫、金の価格低下となりEUとの離脱交渉は対立的で不透明となる恐れがあります。
今回、労働党が票を伸ばしたことはEU離脱交渉を困難にさせるでしょう。Danske銀行は、今回の総選挙の結果、EU離脱が取り消されるか緩やかな離脱プロセスとなる可能性があると指摘しました。
市場の反応は、労働党の国有化政策により、株価下落と共に英ポンド安となり、政治的に不安定な状態が続くでしょう。また、財政政策も緩くなり政府の真価が問われることになります。
今回の選挙結果でEU残留派の希望がかなえられる可能性が高くなりました。
EU離脱の反動はありませんでした。キャンペーン中、EU離脱の結果をひっくり返したかった自由民主党の影響力は最小限にとどまりました。離脱交渉が成功すれば次期総選挙までにはこの国はEUと単一市場から離脱しているでしょう。
中略
ジョージ・ソロスは、ブリュッセルの講演会にて、「イギリスがEUとの離脱交渉を行っている間に、EUが独自の改革が行うことができれば、より多くの人々がEUを支持することになりイギリスはEU離脱をキャンセルするだろう。」と述べました。
ソロスは「離脱交渉は5年かかる。特に現在のような改革の時代では。EUの改革を成功させることで、イギリスを含む他の国々がEUに加わりたくなるような組織に変わることができる。そうなればイギリスのEU離脱が 完了する前にイギリスを再編入させることができるだろう。」と述べました。
上記引用のとおり、安定政権を継続出来たにも関わらず踏み切った今回の総選挙は、旧勢力の強力な介入(→計画的なメイ首相の失策と、おそらく不正選挙)があったと見て間違いないでしょう。
先のフランス大統領選挙でも不正選挙で旧勢力側のマクロン氏が勝利しており、欧州における新旧勢力の闘いは、今後、目に見えて熾烈になり、長期化していくと考えられます。
なぜなら、マスコミを使って共認支配を続ける旧勢力は、残存する旧観念(私権・自由・民主主義など)に揺さぶりを掛けることで、潜在的に人々に生起している本源欠乏の顕在化を阻害しているからです。私達はそのようにしてマスコミが発信しつづける旧観念に洗脳されてしまっているという自覚が必要です。
近代思想に代表される旧観念から完全に脱却し、潜在思念を頼りに、自分達で新しい言葉・新しい観念を生み出していくことが、新時代をつくっていくのです。
(by ken)
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