2018年12月25日

今回のドル急落は誰が何の目的で仕掛けたのか

今日の日経平均は1010円安の19,150円で終了。先物は18,970円まで売られ、日経平均現物指数と比べて170円安となっており、19,000円を割り込んだ。

ここ連日のNYダウの下落を受けて、アメリカ財務大臣は株価急落対策のために専門家の電話会談召集。そしてアメリカだけでなく世界でドル暴落の不安が一気に広がっている。

この株価急落は誰が何の目的で仕掛けているのか?果たして直近の暴落は起こるのか?

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◆注目すべきはファーウェイ事件

原油の急落、フランスのデモとそれの欧州拡大への懸念、ゴーンの逮捕、ファーウェイ副社長の逮捕など、直近でも多様な出来事・事件が起こっているが、今回の急落に影響を与えそうなのか何なのか。

当ブログが注目しているのは、アメリカのファーウェイ副社長の逮捕だ。以下、「金貸しは国家を相手に金を貸す」より

アメリカがいよいよ追い詰められてきた。

ドル暴落が現実のものになりつつある現在、中国に覇権を渡すのが嫌だと、恥も外聞もなく悪あがきをして中国叩きを始めた。

旅行中のカナダいる中国人:孟を「イランに対するアメリカ制裁に違反」したとして、カナダに逮捕させてアメリカに引き渡させた。
中国はビックリ。突然にスパイ容疑で逮捕されて帰国できなくするのは中国共産党の専売特許なのに、、、アメリカが今回それをやったのだ。

中国共産党も、その無理筋のやりかたは中国共産党の手法だぞと、
カナダ人二人を「中国国家の安全に危害を及ぼす活動に従事していた容疑」で拘束して、交換条件を確保すした。

(中略)

孟に対するアメリカの動きは、関税を課して、中国の高度先端技術輸出に欧米市場を閉ざし、中国によるアメリカとヨーロッパのハイテク企業買収を阻止することで、中国経済を傷つけるというトランプ政権のより広範囲の取り組みの一環なのは実に明白だ。誇張なしに、これは中国に対する経済戦争、しかも無謀なものの一部だと断言できる。(後略)

アメリカの状況を整理すると、すでに軍事力ではロシア・中国に完敗している(2015年のエントリー「中国のEMP兵器で米空母が無力化したという話」)。そして、今回のファーウェイ事件は、アメリカがIT技術でも中国に敵わないことを物語っている。

ネットを通じた情報収集や機密情報へのアプローチは、外交・軍事においては、もはや常識。かつてはGoogleやYahooというアメリカ企業がCIAの手際として世界中の情報を収集していた(余談だが、CIAはすでにポンペオが中央情報局長官となった2017年、そして国務長官になった今年を通じて、トランプ陣営に取り込まれた可能性も高い)。

しかし民間企業であるGoogleやYahooでは中国等の重要な国家機密のプロテクトを破ることが出来ない。国家の情報を管理する中枢はそれほどヤワではない。まして相手は中国。一方、ファーウェイは中国企業であり、国家の技術と情報の支援のもと開発を手がけていると考えられる。故にアメリカの国家中枢のシステムに入り込むことが出来る。

これを目の当たりにしたトランプは、中国の電子企業の締め出しを強行。今年9月頃から始まっている対中国への関税制裁も、この予防線と考えられる。そして今月に入ってファーウェイ副社長を強引に逮捕に踏み切ったのは、中国がアメリカの機密情報を入手したと見てよい。

アメリカはIT技術においても既に中国に敗北している。また2016年以来、ロシアゲート事件を取り上げている旧勢力の動向からも、ロシアにも敗北していると考えられる。

 

◆この暴落は中国が単独で仕掛けた

習近平は、アメリカの関税制裁やファーウェイ副社長の逮捕を受けて、ドルの急落を仕掛けた。これはトランプの関税制裁を止めさせるためであり、なにより「その気になれば、ドルを暴落に陥れることも出来る」という習近平のトランプへの脅しと考えられる。今や投機もAIの瞬発力で売り買いがなされている。アメリカが株価を挽回できないのは、中国の技術がアメリカを上回っていることを示している。もう、それだけの力を中国が持っているということだ。

従って今回のドル急落は、世間で囁かれているような金融メルトダウンが間近に迫っているというものではなく、中国がアメリカに売られた喧嘩を買って出ただけであり、もちろん中国の単独と考えられる。

あるいは、この急落を契機として、ロシアや奥の院とも交わした上で、今後の暴落のシナリオを組み立てている可能性も否定は出来ない。

 

 

 

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