2016年02月23日

サンダースを熱狂的に支持する若者たちは、民主主義を信じていない

アメリカ大統領選ではブッシュ氏(第43代大統領であるブッシュ氏の弟)が撤退。いわゆる戦争屋と言われるロックフェラー勢力の衰退ぶりがここでも明らかになりました。またヒラリー・クリントン氏も善戦しているとは言いがたい状況です。

エントリーのタイトルはNewsweek日本版からの引用ですが、そんな中にあって民主党のサンダース候補は、このようにアメリカの若者から大きな支持を得ています。今回はサンダース氏が熱狂的に支持される理由について紹介したいと思います。

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ハーバード大学の研究によると1980年以降に生まれたアメリカ人で、民主主義国家に暮らすことが大切と答えた人の割合は30%に満たないそうです。1970年以降に生まれたアメリカ人では、民主主義を「悪い」あるいは「非常に悪い」とした人が5人に1人を超える。1950年から1970年の間に生まれた人と比較してほぼ2倍の割合だといわれています。

アメリカでは、民主党と共和党の偽装対立が見破られ、民主主義の化けの皮が剥がれつつあります。

以下、こちらより引用します。

民主主義について考えると、若者のことが心配になる。

民主主義は崩壊しつつある。ハーバード大学のロベルト・フォアとヤスチャ・モンクが先ごろ発表した研究によると、政治や選挙についてだけでなく、民主主義そのものに対する失望が広がっているのだという。

これは世界的な傾向だが、アメリカの若い世代でとくに顕著だ。1980年以降に生まれたアメリカ人で、民主主義国家に暮らすことが大切と答えた人の割合は30%に満たない。1970年以降に生まれたアメリカ人では、民主主義を「悪い」あるいは「非常に悪い」とした人が5人に1人を超える。1950年から1970年の間に生まれた人と比較してほぼ2倍の割合だ。

筆者は数十年にわたり、民主主義と民主主義政治を研究してきた。その間ほぼずっと、民主主義に対する失望が広がっていくのを見守ってきた。筆者のような人間は、バラク・オバマを大統領に選出した2008年に若者が大挙して投票所に足を運んだのを目にしてホッと胸をなでおろしたものだ。若い世代が政治制度に参加しているのを見るのは嬉しいことだった。

【参考記事】オバマが就任式に託したリベラルの夢

ところが、2014年の中間選挙では若者の投票率は史上最低を記録した。2016年には、投票率は回復するだろうか。

若者たちの民主主義に対する思い入れの低さを心配する私たちは、多くの若者が社会主義者を標榜し格差の解消を訴えるバーニー・サンダースを支持しているのを見ると勇気づけられる。ただし、懸念材料がないわけではない。

【参考記事】なぜ日本には「左派勢力の旗手」が出現しないのか?

政治に関心を抱く若者全般、ならびにサンダースの選挙運動に率先して参加する若者たちを突き動かしているのは、現状に対する不満だ。そしてその不満には十分な根拠がある。

今の状況を招いた原因は何か

2011年から2013年にかけて開かれたアメリカ合衆国第112議会で可決された法案の数は、1947年以降でもっとも少なかった。第113議会はそれに次ぐ2番目の少なさだ。

現在開かれている第114議会では、可決法案数が持ち直しつつあるが、それもほんのわずか。まもなく成人する若者たちにとっては、民主主義はただの制度であり、政治家たちがひたすら答えの見つからない中傷合戦を繰り広げる場にすぎない。

その状況を変える手段は選挙であるはずだ。しかし、アメリカ連邦議会に対する支持率は10%前後をさまよう一方、2014年の選挙では議員の20人中19人が再選を果たしている。議会に対しては大きな不満があるのに、選挙が変化へと結びついていないのだ。

これには主な理由が2つある。そしてそのせいで、若者は政府を信頼することができない。

変化を阻む壁

連邦議会議員の選挙にかかる費用は、25年前に比べてざっと2倍に膨らんだ。選挙費用の平均は、2012年には過去最高の約160万ドルに達した。通常賄える金額ではない。

より重要なのが「ゲリマンダー」問題だ。ゲリマンダーとは、特定の政党が下院議席を確保できるよう、州議会が選挙区の区割りをすることである。2010年の選挙で各州の議会で共和党が躍進したため、今では共和党に有利な選挙区が多くなっている。

【参考記事】共和党こそ高齢者殺しの張本人

それなのに政府は、無能なばかりか鈍感だ。

意図された「若者の政治離れ」

理由はまだある。共和党は若者を投票所から締め出そうとしている。ニューヨーク大学法科大学院のブレナン・センターによると、2010年から2014年までの間に、少なくとも22の州で、投票をやりにくくするような法案が可決されたという。

投票時間の短縮や、身分証明書の提示義務なども含まれ、それらは大学生などの若い世代を対象にしている。

こうした法律はほぼ例外なく、民主党を支持する傾向が強い若者を締め出し、共和党多数の議会を維持する目的で作られたものだ。そうした妨害に反発して投票に行く若者も中にはいるだもしれないが、すでに政治から切り離された若者からすれば投票を放棄する口実が増えただけのことになる。

若者たちは「政治など関心を払うに値せず、民主主義はただの見かけ倒しだ」と思っている。そう教えたのは他ならぬ我々だ。

これからどうなるのか

今回の大統領選挙を見る限り、今の若者は民主主義の失われた世代にならずにすむのかもしれない。

若者には民主主義に対する嫌悪感が植えつけられている。だが、矛盾するようだがその嫌悪感が、ドナルド・トランプやとりわけバーニー・サンダースに若者の熱狂的支持者が集まっている理由なのではないだろうか。サンダースは民主党の指名争いのなか、45歳以下の有権者層で2対1以上の差をつけてヒラリー・クリントン前国務長官をリードしている。

【参考記事】支持者は歓迎、トランプ「イスラム入国禁止」提案

政府の無能ぶりを目にした若者たちは、現状を根本から変えてくれそうなアウトサイダーに期待している。アウトサイダー候補が支持を集めているのはひとつには、若者ならではの民主主義に対する根深い不信に訴えかける術を身につけているからだ。

もっと多くの候補者が若者を巻き込む努力をしてくれれば何よりだ。候補者たちが若者の不満に真っ向から取り組んでくれれば言うことはない。若者は、失望させたことを認める政治家の言葉を聞きたがっている。民主主義への信頼をどのように取り戻していくつもりなのか、候補者の口から聞きたがっている。

とはいえ、誰かが若い世代の政治意識を覚醒させてくれるのをただ待っているわけにはいかない。若い世代が有権者としての役割を果たし、政治参加の方法を学べるよう、支援していかなければならない。まずは私たちが自分の責任を果たしてこそ、若者たちに「責任を果たしているか」と問うことができるだろう。

 

民主主義は、政治や外交での言行不一致を正当化させるための方便でしかないということを、人々はもう気づき始めているのです。以下、るいネット「実現論:序3(下) 民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である」より抜粋引用します。

【民主主義は、自我の暴走装置である】

何も知らずとも、主張し判断できる主体は、一つしかない。それは、自我私権の主体である。自我私権の主体なら、ほとんど学ばず、ほとんど知らなくても、己に都合のいい理屈を並べたてることは出来る。子どもの言い訳や屁理屈と同じである。
また、民主主義は、自我私権に立脚しているので全員合意は望めない。だから、多数決で決着をつけるしかなくなるが、この多数決もまた、民主主義が自我私権に立脚したものであることの証拠である。

事実、民主主義は、何よりも「発言権」や「評価権(議決権)」を優先させ、『まず学ぶ』という人類の根本規範を見事に捨象している。だから、「民主主義は正しい」と信じ込まされた人々は、『まず学ぶ』という根本規範を踏みにじり、身勝手な要求を掲げて恥じない人間と化す。

その先鋒となったのが、金貸しが生み出した共認支配の専門家たち=学者や評論家やジャーナリストである。彼らは現実と直対することから逃げて、もっぱら書物から学んで専門家となった連中である。逆に言えば、彼らは現実から何も学ばず、従って、現実を改善してゆけるような実現の論理を持ち合わせていないので、何事も批判し要求することしかできない。
だから、彼らは一様に、民主主義を根拠にして人々にも同じように批判し要求するようにそそのかしてきた。その結果が、自我ばかり肥大させ、何も実現できない(=批判と要求しかできない)無能化された人々である。

手放しで信じて疑わなかった民主主義こそが世界を閉塞に陥れている正体であるという認識が、私達を思考停止状態から解放させ、はじめて「社会を守る」ための具体的な思考と実践に向かわせるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

List    投稿者 nihon | 2016-02-23 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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