2008年04月26日

今や金融市場は砂上の楼閣では?

今や金融市場は砂上の楼閣と化しているのではないだろうか?
『洗脳支配ー日本人に富を貢がせるマインドコントロールのすべて』(苫米地英人著 ビジネス社刊)の中の「巨大銀行が仕掛けた一大ボロ儲けゲーム」からの引用。
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かつては、グラススティーガル法というのがあり、米国では銀行と証券の垣根がしっかりとありました。米国流の言い方では、商業銀行と投資銀行です。(投資銀行というのは、法人相手の証券会社のことで、準備制度における銀行とは違います。)

その垣根が1999年に撤廃されることにより、現在では、たとえばシティグループのように、米国の巨大商業銀行が投資銀行を次々と買収し、また巨大投資銀行も商業銀行を買収して、という金融業会の一大再編がこの10年間米国でくりひろげられました。

その結果、アメリカの超大手金融企業は、商業銀行部門と投資銀行部門の両方をもっています。これら超大手金融企業群が仕掛けたのがサブプライムローン金融派生商品です。

これは、準備制度で預金額の何千倍もの資金を創出して貸し付ける商業銀行部門と、その債券を証券化して全世界に売りまくる投資銀行部門が両輪となって繰り広げた、まさに資本主義そのものと言える、世界を相手にした一大ボロ儲けゲームです。

1933年のグラススティーガル法は当時、銀行顧客を利用した有価証券引受けが不正の温床だったので、これを取り締まるために制定されたのですが、これが1999年に経済最優先のクリントン政権で解除され、結局、1930年代の米立法府が問題としたことが世界スケールで行われるようになったのがサブプライム金融商品です。

ただ、1933年とは違い、現在は米巨大銀行の商業銀行部門が直接サブプライム住宅ローン貸付をすることはなく、また、ローン債券の証券化も、間に何重にもブローカーが入り、その後ろにFRBの株主たちでもある世界トップクラスの同じ巨大銀行の投資銀行部門が隠れていることは見えなくなっています。というよりは、これらの巨大銀行は、サブプライムローン問題の被害者であるかのように振る舞い、問題を連邦住宅抵当公庫などのせいにしているのです。

メディアもそう報道しています。メディアがそういう報道をしてしまうのは、彼らにサブプライムローン問題の解説をする有識者たち自身が、これら巨大商業銀行や投資銀行の関係者だからです。

『路上で世直し なんで屋【関西】』「経済破局は来るのか?~本当の危機は5月?~」

☆一体、サブプライムローン関連の損失額はどのくらいなのか?
$13兆(1300兆円)の住宅ローンから、こうした証券化が行われたのは$6兆(600兆円)です。これらの証券は、60%から70%を米国の金融機関が、次に欧州、そして日本と中国を含むアジアや中東が持ちます。現在の価格下落は、「とんでもない」と言えるレベルです。600兆円もの残高の資産担保証券(ABS)は、元本の55%から15%の価格に下落してしまいました。

実は、今、価格を安くしても、米ドル建てのABS証券(デリバティブの一種)は、皆が怖がって買わないという流通市場の消滅が起こっているのです。株式市場で言えば、気配値はあっても、売買がゼロに近い。素人は買っていません。金融機関とファンドが持つ。金融機関は、3か月決算のサイクルで、株や証券のリスク資産の時価評価をしなければならない米国を中心とする金融機関が、08年3月現在で蒙った資産担保証券の含み損の合計は、おそらく300兆円~400兆円になっているはずです。

米欧の主要金融機関(メガバンクやメガ証券)の、自己資本は合計でも200兆円です。(注)自己資本を増やす年間純益が20兆円水準です。米欧の主要金融機関は、現在の自己資本の1.5倍~2倍の不良債権を抱えてしまったと見ていいでしょう。金融機関が自己資本を失えば、金融業務はできない。今は、損失の本当の開示が遅れているから、なんとか維持されている状況です。

以上、ビジネス知識源 <Vol.226:サブプライムローン問題の帰結と経済(1)>より一部引用させて頂きました。

恐らく、不良債権処理のために日本の資産(郵便貯金や簡保などの国富)が狙われている筈です。彼ら、金貸し連中に騙されてはいけません。改めて、構造改革の本質を私たちは認識する必要があります。マスコミ支配による小泉フィーバーの二の舞は避けねばなりません。

『構造改革とは、とどのつまり、「自分たちの身の丈以上に消費をすることで経常収支赤字が恒常化した米国が、マクロ経済上の相殺を資本収支の絶えざる黒字化のために、とりわけ国富を溜め込んだ国に対して強いているビジネス・モデル」にすぎない。そのお先棒を担ぎ、国富の米国への移転を手伝っているのが、日本の政界・財界・学界・官界・メディア界にあまねく生息している“破壊ビジネス”の担い手たちなのである。』【原田武夫】

上記の2つの記事を読んで感じたこと。
今や金融市場は金融資本同士の出来レースと化しているようだ。それによって資本(お金)が自己増殖を続けてきた。そして、今度は損失の自己増殖(=資本の自己縮小)に反転したということだ。
それにしても、金融資本の出来レースで資本が自己増殖する、あるいは金融資本の損失が自己増殖する、いずれにしても、そのことが我々庶民の生活や現実の生産力とどんな関係があるのか?
資本の増殖も損失の拡大も金融資本の帳簿上の数字の世界にすぎないのでは? 
今や金融市場全体が砂上の楼閣と化しているのではないだろうか?
(本郷猛)

List    投稿者 hongou | 2008-04-26 | Posted in 06.経済破局の行方No Comments » 

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