2011年08月14日

経済予測3 リセット後も中央銀行存続なら、暴動→略奪で、米・中は崩壊する

前回の経済予測・2では、現在の円高は、米国債デフォルト、貨幣価値の崩壊、新紙幣の発行による市場経済延命を狙う動きの最終局面であり、紙幣価値を下落させるために人工災害により食糧危機も演出される可能性が高いことを伝えました。
金貸し勢力は、この危機的な局面を治安を維持したまま乗り越えられると考えているようです。果たして、金貸しの思い通りに社会は動くのでしょうか。
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◆貨幣価値崩壊、食料価格高騰から暴動、秩序崩壊へ
金貸し勢は、一年間に亙ってマイナス0.5℃~マイナス1℃になる程度の人口災害、つまり食糧生産高8割くらいを想定していると予想される。
その場合、食糧価格は、自然需給に任せていても2倍に上昇するが、現実には至る所で農家の売り惜しみや流通業者の買占めが横行するので、簡単に3倍~5倍に高騰してゆく。
従って、食糧価格を沈静化させるためには、国家が全食糧を買い上げ、全国民に配給するしかない。
その場合、政府が国債を発行し、中央銀行が紙幣を発行して国債を買い受けるという従来の体制のままでは、旧国債と旧紙幣が紙くずになってしまった直後であり、新紙幣に対する信認を形成することができずに、食糧価格の暴騰から暴動へ、そして最終的には秩序崩壊に陥る可能性が高い。

参考サイト
<ブレジンスキー氏、アメリカ国内の暴動発生を危惧>
「ユーロ発国家財政危機の行方」4 ギリシャ暴動とその他の国の状況から国家・市場の統合限界が見えてくる
内乱に備えるアメリカ国民、そして日本は

◆中央銀行制度を廃止できるかどうかが、運命の分かれ目
むしろ、秩序崩壊を避けるには、中央銀行を廃止し国家が自ら紙幣を発行した方が簡単で、新紙幣に対する信認も得られやすく、安全度が高くなる。
しかし、金貸し勢にとって、無から有を生み出す打ち出の小槌である中央銀行は、全ての力の源泉であり、彼らが中央銀行を廃止するとは考えにくい。
もちろん、金貸し勢とその配下の試験エリートたちは、アメリカが借金国に転落した’85年以来、25年に亙ってリセットのシミュレーションを重ねてきた。とりわけ、世界バブルが崩壊した’08年以降、集中的に思考実験を繰り返してきたはずである。
しかし、彼らはあらゆるリスクを十分計算したつもりでいるが、最後の所は常に自分に都合のいい判断に流れる。今回も、「中央銀行を存続したままでも、秩序は維持できる」というのが彼らの結論だが、その甘い判断が彼らの致命傷となるだろう。
旧国債も旧紙幣も紙クズとなったリセット以降、食糧価格が2倍~5倍に高騰しているなかで、果たして秩序は維持できるのだろうか?
それは、新紙幣と食糧配給制という新秩序が信認されるかどうかにかかっているが、それは各国の国民性or民族性による。
日本をはじめ、東南アジアや南米やアフリカ、あるいは欧州やロシアの一部etc、共同体質が比較的残存している国々or民族は、政府の食糧供出令と配給制に従うだろう。従って、秩序が維持される可能性が高い。
しかし、米・中をはじめ、欧州やロシアの過半etc、骨の髄まで個人主義に染まり共同体質がほとんど残存していない国々or民族の場合、農家の過半が供出に応じず、流通業者の大半が買占めに走る可能性が高い。従って、食糧不足による大暴動は必至となる。

参考サイト
3/13なんでや劇場(4) 略奪集団であるが故に自我の塊になった西洋人
8月11日 なんでや劇場 レポート2 これからの世界経済どうなる?~ドル・米債暴落後の世界秩序はどうなる?~

◆米・中・ロ・ヨーロッパの大半が秩序崩壊へ
とりわけアメリカは、禁酒法の下で密造業者=マフィアが繁殖したような国である。従って、闇市場が蔓延り、食糧不足に陥った人々が暴動→略奪に走るのは必至であるが、その暴動→略奪の規模は、ディビットが想定しているようなFEMA程度で鎮圧できるものではなく、軍の出動が不可避となる。
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参考サイト
FEAM(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)(1)(2)

しかし軍は、同胞を銃撃するような教育は受けていないので、射殺命令は貫徹されず、なかには大衆側に寝返る部隊も出てくる。
他方、暴動・略奪集団も当然武装し、鉄道や送電線etc、もっとも弱い環を破壊してゆく。そうなると、軍の力をもってしても制圧できなくなり、逆に食糧不足に陥った軍が崩壊し、各部隊そのものが略奪集団化してゆく。
かくして、至る所で殺し合いが発生し、アメリカは数百万→数万→数百の略奪集団が割拠する無法地帯と化し、三年後には人口は1/5に激減しているだろう。
また、中国は現在でも暴動が頻発しており、食糧3倍~5倍で秩序が維持できるわけもなく、アメリカ以上に暴動→殺し合いが激化し、人口が1/10に激減している可能性もある。
しかも、秩序崩壊するのは米・中だけではない。おそらく、欧州やロシアの半分、さらにアジアや南米やアフリカの一部でも崩壊する国が、次々と出てくるだろう。
それでは、日本をはじめ、秩序を維持できそうな国は、どうなるだろうか?

List    投稿者 nodayuji | 2011-08-14 | Posted in 06.経済破局の行方4 Comments » 

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コメント4件

 通りがけ | 2012.07.06 6:24

比類なき素晴らしい推理と名文です。
>>人類は原始時代500万年に亙って恒常的な餓えに晒され、共認充足を唯一の命綱にして生き延びてきた。そして、元々同類を対象とする共認回路を自然・宇宙に対して作動させ、宇宙との共認(対話)を試みた。そこで人類が万物の背後に観たのが精霊である。この回路が観念原回路である。
この回路は360度外向きに放射する徹底した前方思考であり、ここから予知・霊感思考が生まれた。<

 通りがけ | 2012.07.06 20:06

今日は長周新聞HP記事から一部よくまとまっている部分を転載させてください。長いですが元記事はもっと長いです(笑)
>公約全て覆し自・公と合体
野田民主党が分裂
            「米国の為」の翼賛政治    2012年7月4日付
>>http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/kouyakusubetekutugaesijikoutogaltutai.html
>> 分厚い堤防決壊し行動波及 新しい情勢が到来
 民主党は総選挙以後の3年間で公約をすべて覆し、自民党となんら変わるところがなくなった。そして自民党、公明党と合体して、なるほど圧倒的な多数派となって消費税増税法案成立をなにがなんでもやるというのである。戦前の戦争に突き進んでいった過程と同じ政党政治の崩壊であり、翼賛政治のできあがりである。昔は「天皇のため」、今は「アメリカのため」、国民の生活や生命を踏みにじってかまわぬというものである。
 小沢は「金権政治の権化」としてメディアが標的にしてきた。金権政治なら自民党も民主党も同じことをやっていてめずらしくもない。小沢がターゲットになったのは、小沢が反米というほどではないが、アメリカの望む方向にあわなかったからである。「在日米軍は第7艦隊だけでよい」といったり、大量の国会議員を引き連れて中国訪問をして中国・アジア重視の姿勢を見せたりしたことがアメリカ中枢の怒りにふれたからである。
 検察が小沢とその周辺を無理を重ねて締め上げたのも、メディアがつねに悪党扱いをしてきたのも、背後勢力の意志を代弁したからである。そして鳩山、菅、野田とアメリカへの全面服従のレベルを上げてきた。
 どの政党・政治家が政府を担当してもやることは変わらない。みなアメリカのいいなりである。総理大臣をはじめ大臣や議員どもはアメリカの代理人にすぎない。財務省、防衛省、検察をはじめ官僚組織、軍事・司法組織はアメリカや財界と直結して実際の政治を動かす。大メディアもアメリカ直結で真実はかき消してアメリカおべんちゃらの大本営報道が染みついている。一群の御用学者も、革新系と称されるものもアメリカで飼い慣らされた連中が権威者となっている。そういう権力構造が政党を操って政治を動かしている。
 日本の政治がそのようにして動いているのに対して、それを規制する力は大衆的な直接の政治行動である。首相官邸前の、1万人、4・5万人、20万人とふくれあがっていく原発再稼働やめよの大行動は、60年安保斗争の13万人という国会前デモの規模を上回った。そして日本全国で「みんな思っていることは同じだ」との共感を広げている。それは政党政治の崩壊のなかで、「政治を変える」という大衆の直接の政治行動が、これまでの分厚い堤防を決壊させて広がりはじめたことを示している。疑いなく新しい情勢の到来であり、それが多くの人人に「日本を変えることができる」という希望を感じさせている。
 原発再稼働にせよ、消費税増税にせよ、米軍再編大増強にせよ、TPPにせよ、日本民族の根本的な利益を売り飛ばす政治は、日米安保が根本問題であり、安保にしがみつくのか、安保と手を切るのかの対立としてあらわれている。
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