2007年07月08日

侵略国家と独占資本の野合・癒着→FRBと産軍複合体

FRB.jpg
以下、アメリカ連邦準備制度(FRB)設立の仮説である。
国家の戦費調達の必要と、独占資本権力の利害の一致から生まれたのが、FRBではないか。

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1800年代の北米侵略時代は、各地方政府が独立国家のようなもので、アメリカ国家としては未統合。地方政府連合間の争いが南北戦争である。侵略対象はアメリカ先住民相手だから大した戦費はかからない。だから、中央銀行のスキーム(膨大な戦費調達のための国債発行→国家に貸し付ける見返りに民間銀行が紙幣を発行する)の必要が、当時のアメリカにはなかったのである。それがアメリカで、中央銀行=FRBの設立が遅れた理由だろう。
ところが、1890年北米侵略が終わり、海外侵略⇒国家間戦争を始めるとそうはいかなくなる。国家の統合が必要となり、中央政府の権力が強化される。中央政府の戦費が膨大に増えてくる。とりわけ第一次大戦前夜には戦争圧力が急速に高まり軍事費が急増する。これが、アメリカ中央政府が大口貸主=中央銀行を必要とした理由だろう。
一方、ロックフェラー・モルガンなどは、国法銀行を統合して独占資本化していく。アメリカ中央政府が大口貸付先になって、戦費を使ってくれるのは独占資本にとって願ったり適ったり。それが独占資本が銀行団をつくりFRBを設立した理由だろう。
侵略国家と独占資本の野合の産物、それがアメリカ連邦準備制度(FRB)の正体ではないか(「準備制度」とは「戦争資金の準備制度」と言えるのでは?)
ひとたび野合が形成されると、独占資本にすれば戦争すれば儲かることになる。
ヨーロッパとの違いは? 
ヨーロッパは列強が国境を接していて、列強同士の戦争は(例え勝ったとしても)国力を著しく減衰させるが、アメリカはヨーロッパ列強国家群からは離れていて傷つかない。
二度の世界大戦で独占資本は大儲けする。これに味を占めたアメリカでは、侵略国家と独占資本の野合⇒癒着関係が強化されていく。これがアメリカにおいて、産軍複合体が形成された理由であり、未だにアメリカが戦争をやめない経済上の理由であろう。しかも、常に戦争を仕掛ける相手は強力を軍事力を持つ先進国ではなく、軍事的に弱い国々である。
(本郷)

List    投稿者 hongou | 2007-07-08 | Posted in 03.アメリカの支配勢力と支配構造3 Comments » 

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コメント3件

 よっし~ | 2007.08.09 23:31

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>派閥政治から次代のリーダーが輩出された可能性は低いと見るべきだろう。
そうですね、リーダーは『国民の期待に向き合って→課題を明確にし→答えを出す!』そのプロセスの中で、育つのだと思います。

  | 2007.08.10 17:07

初めまして。
>人々の共認形成の場をまだまだマスコミが支配している
>マスコミ支配との訣別は、自分達で社会を創っていくために避けては通れない第一歩
全く同感です。今参院選までとその後の現政権バッシングでのマスコミの報道姿勢は、個人的感想としては最悪のものです。
選挙においてのそれは、争点の矮小化が最も深刻な問題だったと思います。
外交や国防などの問題が全く争点にならない国は世界でも類を見ないのではないでしょうか。

 lived104 | 2007.08.11 3:48

>よっし~さん
貧困が最大の圧力として社会にかかっていた時代は、誰もが利益獲得を最優先課題にしていました。
ゆえに派閥政治によって、利益獲得能力に最も長けた人間がトップに立つことで国を統率できたのです。
社会にかかる最大圧力を捉えることなしに、リーダーとしての資質が磨かれないのは、普遍原理といえます。
>流さん
重要な問題が争点にならないのは危機的状況ですね。
政治とは選挙の時だけ政治家やメディアが騒ぐものではなく、いわゆる庶民が日常から自分達の社会をどう創っていくかを考えて、方針を出していく行為です。
メディアとの訣別は、新しい共認形成の場の創造と同義であると考えています。

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