2022年07月13日

新たな地域づくりの基盤となる物流拠点

近年、日本各地に次々と物流施設が建設されている。過去、巨大な物流施設と言えば、地方や郊外の人口密度の低い地域に立てられることが常だった。しかし、通販需要の拡大による物流量の増加による担い手不足が深刻となり、業界全体として新たな活路を見出さなければ後がない状況にもなっている。

昨今の新しい動きの中に、業界の枠を越えた新たな展望が見出され始めている。それは物流の拠点や仕事が、そのまちをつくる基盤になっていく動きだ。

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●生産と生活の基盤となる物流
「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」物流施設の周辺に商業施設やレジャー施設を整備。仕事帰りで買い物や娯楽を楽しめる施設。住宅や公園を整備すれば職住近接を実現した施設としてアピールできる。これによって雇用確保に苦心するテナント企業の入居を促進することも狙い。

★生産と生活の場が一体となる仕組みは、地域活力を上昇させる。物流拠点がその基盤となる。

 

●災害時に地域を守る物流

千葉県流山市の物流施設では、災害時に一時避難施設として物流施設を使用する災害協定を自治体と結び、住民向けの防災用品を備蓄する施設も現れている。
他にも屋上にドクターヘリポートを整備して緊急救命体制に寄与し地域に貢献リンク、災害時に物流施設の一部を提供し、緊急支援物資の集積配送拠点として利用リンク等。
★自治体・住民に寄り添った物流は、地域の安心・安全の基盤となる。

 

●地域に拠点を生み出す物流
共同配送を手がけるやさいバスは農業×物流の領域。静岡県を中心に活動する「やさいバス株式会社」は、野菜の「共同配送」を実現する物流システムを提供。「やさいバス」と名付けられたトラックが、特定のルートにあるバス停を巡回しながら、そのバス停で生産地からの集荷と販売店や消費者への出荷を行うという仕組み。地域の農家を繋ぎ、地域内の消費者と農家を繋ぐ。

★生産者と消費者が拠点に集まり、地域の住民同士をつなぐ基盤となる。

それぞれ試行錯誤の段階ではあるが、これまでの機能だけが切り離された郊外型の巨大物流施設ではなく、都心の生活圏の中で、生産と生活の一体化、安心安全、人のつながりを生み出していく基盤として、物流業界への社会からの期待は非常に大きいといえるのではないか。

 

List    投稿者 misima | 2022-07-13 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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