中国株式市場の不安定要因は外国資本。中国バブル否定はゴールドマンサックスの時間稼ぎ。
中国株式市場の不安定要因は外国資本であり、6月28日の株価下落の主犯は言わずもがなゴールドマンサックスであるという。
それ以上に中国の宣伝マシンが絶対に触れようとしない真実は、中国株式市場は中国国有企業に対する現金自動支払機と化していることだ・・・。
このあたりが金貸しの判断を狂わしている原因ではないかと思われる。
要するに「政府VS金貸し」の構図が見えてくる・・・。
■中国株式市場「政府の操る搾取マシン」(リンク)
(以下引用)
6月12日以後、中国株式市場の「不安定要因」は中共の宣伝マシンのマスコミによって天下に「中国株を売り、利食いした外国資本」である、と主張されました。もしちょっとまえに名指しされたいくつかの外国投資機関をご存じなくても、6月28日の株価下落の主犯は中共宣伝マシンによってかの有名なゴールドマンサックスであるということはご存じでしょう。このようなアラビアンナイト的なお伽話が大損した人々の慰めになれば結構ですが、やはりわたしは中国の宣伝マシンが絶対に永久に触れようとしない真実、中国の株式市場というのは本当は誰が操る搾取マシンなのかということを指摘しておきましょう。《我が国の株式市場は国有企業に対する現金自動支払機》
株式市場は「国有企業の意のままの現金自動支払機」なのです。朱鎔基総理のころきめられた「株式市場は国有企業が困難を克服するべきである」という基調です。簡単に言えば、当時、中国政府の株式市場は国有企業を生かすための存在で、さらにいえば経営不振乃至は事業継続すら困難な国有企業を「3年間で困難から脱出させる」のを目標にした道具なのでした。
(中略)
中国の株式市場と西側のそれのいくつかの本質的な違いは、すなわち
①中国の株式市場には投機者しかおらず、中長期の投資家はいません。誰も企業の本当の経営状況など気にしていません。気にかけているのはこの株がどこかの機関投資組織か投機者によって値上がりするかどうか、だけです。株価は完全に企業経営の業績や財務状況とは無関係でいつでも投機かや影で操るものの行為で乱高下します。西側の株式市場には短期の投機者もいますし、中長期の投資家もどちらもいます。そして企業経営で利益が上がっているか否かが株価の基礎となります。
②中国政府が株式市場の操り手です。さまざまな方法で株価を高騰させたり暴落させたりします。米国政府は株式市場のただの監視人で成熟した法規によって株式市場を管理し、中国政府のような行為は絶無です。
③ 多くの大衆が参加しているということは別に中国株式市場が多くのひとが利益を分けあっているところだということを意味しません。実際の参加者は投機目的であって企業の営業利益とか配当をみてはいません。全世界でただ中国の株市場だけが絶対多数の投資者の血の出るようなおもいの元金が戻ってこないところです。結論は;中国の株市場は国有企業の現金自動支払機であってかつ国有企業のハイレベルの既得権者が不正に得た財をクリーニングする場所であり同時に利益関係者が政策や内部情報といった有利な立場を利用して金を儲ける搾取マシンなのです。
何清漣氏@HeQinglian: ★中国株式市場;政府の操る搾取マシン★そしてこうした特徴は果然んい略奪型経済の政府と少数の人間が多数の利益を強奪するというextractive institutions に符合するものです。中国の株式市場を分析すれば、その特徴がはっきりとわかるでしょう。
(引用終り)
■中国株はバブルではない-27%上昇の予想維持」(リンク)
中国株式相場が大幅な下落を記録しているにもかかわらず、ゴールドマン・サックス・グループの強気な見通しは揺らいでいない。
ゴールドマンの中国担当ストラテジスト、劉勁津氏(香港在勤)は、大型株から成るCSI300指数が今後1年間で27%上昇すると予想。当局の支援策が投資家の信頼感を高めるほか、金融緩和で経済成長に弾みがつくためだと説明している。また、レバレッジをかけたポジション(持ち高)は市場の崩壊を引き起こすほど大きくはなく、バリュエーション(株価評価)には上昇する余地があると指摘した。海外投資家による売却が記録的なペースに達し、中国の信用取引トレーダーによる売りは過去最大規模となり、中国株の時価総額からは3週間で3兆2000億ドル (約390兆円)が吹き飛んだ。他の外資系投資銀行からはバブルを警告する声が高まっているが、こうした状況にもかかわらずゴールドマンは楽観的な見方を維持している。同社の予想は個人投資家の信頼回復に向けた中国当局の前例のない取り組みの成功にかかっている。
劉氏はインタビューで中国株について「まだバブルではない」と指摘。「中国政府には相場を支える多くの手段がある」と述べた。7月1日にCSI300指数の目標を設定した劉氏は7日、予想を引き続き維持していることを確認した。同氏は過去1年間の大半、中国株の上昇を予想してきた。CSI300指数は先月、7年ぶり高値に付けていた。
普通に考えれば、「自分の保有株を売却するまで、時間稼ぎがしたい」
ということなのでしょう。
私達個人と違い、ファンドの持ち株は膨大です。もし、ゴールドマンサックスが下落予想を出せば、恐怖に駆られた個人から投売りが起こり、自身の保有している株式まで暴落し、逃げ道を失ってしまう。
保有株を売却し、逃げ切るまでの時間を稼ぐために、彼等はこういった声明を出しているのでしょう。
売り抜けるための「嘘情報」を流すのはいつものことではあるが、政府との駆け引きとなると話が変わってくる。
完全に時を逃したというのが一般的な意見であり、今後の動きが見ものである。
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