2014年08月19日

脱グローバリズムの可能性をロシアに探る①~金貸しが社会主義国家を作り上げた理由は?

「近代金貸しに翻弄され虐げられてきたロシア」では、近代以降金貸しに翻弄されてきたロシアの歴史をみてきた。

現在、ウクライナ問題等をめぐり西側諸国との政治的(軍事的)攻防を繰り広げているロシアであるが、その背後では国際金融資本が暗躍していると言われている。しかしロシアを舞台とした国際金融資本(金貸し)の暗躍は実は今に始まったことではない。金貸しの真の狙いは国家からの収奪であり、ロシアではわずか100年余りの間に金貸し主導によって、帝政(ロマノフ王朝)の打倒、社会主義体制の構築とその崩壊を通じて、収奪が繰り広げられてきた。

今回は、ロシア革命に始まる社会主義国家を、金貸し(ロックフェラー)が作り上げたことを紹介する。

それとともに、なぜ、ロシア革命によって金貸しは資本主義国家ではなく、社会主義国家という新たな国家制度を作ったのか?を考えてみたい。

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「ロックフェラーと共産主義の関係」

ロックフェラー家の最も注目すべき側面ーー即ち、一族の最大の敵ともいうべき共産主義との何世代にも渡る親密な関係ーーについては殆ど記される事がなかった。それは、20世紀の歴史に大きな転機を画したロシアのボルシェビキ革命の真相を知るところから始まる。 今日、世界中の多くの人々は、共産主義者がロシアで成功したのは、皇帝の専制政治に嫌気がさしていた農民達の支持があったからだと信じているが、これは事実ではない。

我々は、1917年11月のボルシェビキ革命で専制が倒されたかのように教えられているが、実際の所、皇帝は7ヶ月も前に退位していた。この年の3月、皇帝ニコライ二世の君主制が崩壊すると、ルヴォフ皇太子が臨時政府を組織していた。彼は、アメリカの共和制を手本に、新しいロシア政府を作ろうと望んでいた。しかし不幸にして彼は陰謀の為に位を追われ、アレクサンダー・ケレンスキーに取って替わられたのだ。そしてこのケレンスキーは、ボルシェビキに反対すると称して、ボルシェビキの為に革命の道を準備したのである。

問題は、皇帝が退位してから暫くの間、後にボルシェビキ革命の指導者となったレーニンとトロツキーがロシアにいなかったという点だ。レーニンは当時スイスにおり、1905年以来ずっと亡命生活をしていた。又トロツキーもアメリカに亡命して、ロックフェラーのお膝元、ニューヨークで記者生活をしていた。二人は共にロックフェラーと繋がりの深いマックス・ワールブルク(ドイツ)及びパウル・ワールブルグ(アメリカ)等の資金援助を受けて、ロシア革命の準備を進めていた。

こうしてボルシェビキ革命の準備が整うと、トロツキーは、カナダ経由でアメリカからロシアに帰ることになった。一方、レーニンは、かの有名な封印列車でチューリッヒを発つとドイツ経由でペトログラードに送り込まれた。そして二人は力を合わせ、贈賄、陰謀。テロといったあらゆる手段を用い、殺し屋を雇ったり密約を結んだ挙句、ようやく11月までにペトログラードの支配権を握ったのである。

というわけで、ボルシェビキが権力の座についたのは、決して「虐げられたロシアの民衆」が二人を呼び戻した為ではなく、ロックフェラーを始めとするアメリカと欧州の大富豪達が、彼ら二人をロシアに送り込んだからである。これらの事実は、今日まである程度秘密にされてきた。中でも此の時期に西側諸国、特にアメリカの大資本家がボルシェビキに大量の資金を提供した事実は極秘とされてきた。しかしロックフェラーが、1917年以降も、現在に至るまでソビエト体制(現在はロシア体制と、中国共産党体制)を強力に支援してきた事実は最大の秘密事項とされてきたのだ。

◆共産主義は地球支配を目指す億万長者の陰謀である

ロックフェラーとその同盟者は、1917年の革命でロシアに彼らの植民地を作った後、ソビエト体制の維持・発展の為、今日まで精力的な援助を続けてきた。1918年以降、彼らの団体がソ連に対して強力な経済援助をして来た事は、以上に示した幾つかの事実からも明らかだが、我々にとって無視出来ないのは、彼らが西側の重要な技術情報を悉くソ連に渡してきたという点である。

此の事実は、アントニー・サートン教授の三巻にのぼる画期的な名著『西側の技術とソ連経済の発達』の中ではっきりと示されている。サットンはその証拠の大部分をアメリカ国務省の公文書に求め、ソビエトが現在所有しているものは、事実上全て西側、特にアメリカから入手したものである事を、可能限り、疑問の余地無く証明している。
今日のソ連はアメリカの手で作られたーーこの様な驚くべき結論を、我々は直ちに信じられるだろうか。だが、アントニー・サートンの行き過ぎな迄に学問的な研究は、その事を反論の余地なく明らかにしてしまった。

もしもボルシェビキが、現在よく云われているように、まずロシア、次いで各国のブルジョワの私有財産を廃止しようと躍起になった過激な革命家の集団に過ぎなかったなら、当然、彼らは世界中の富豪達の組織的な抵抗に直面したであろう。そしてロシア革命の炎は瞬く間に消されてしまったはずだ。ところがこの少数党は、予想に反して政権を握り、其の後もずっと今日に至るまで権力を維持することが出来た。これはひとえに、背後にいる強力な後援者のおかげである。

億万長者達は、なぜロシア革命を必要としたのだろうかーーサットンは、『ウォール街とボルシェビキ革命』という別の著書で、其の背景をこう説明する。

かってJ・P・モルガンやJ・D・ロックフェラーは、市場の独占支配を彼らの目標として来た。ところが19世紀の終り頃になると、揺るぎない独占権を得る為には政治的に振る舞い、大衆の利益と幸福の名の下に、社会全体を自分達の為に働かせる事が最も効果的であると悟った。

その為彼らが実行に移した陰謀は、フレデリック・ハウの『独占資本の秘密』によれば次の通りに説明している。
以下の二点は、大事業の法則である。この法則は我らの父祖の教えに取って替わるもので、単純な金言に要約する事が出来る。

つまり、独占権を手に入れよ、そして社会を汝の為に働かせよ、という事だ。全ての仕事の内で最高のものは政治であるという事を忘れるな。法的な認可や特権、補助金、免税を手に入れる事は、キンバリーやコムストックの鉱脈を掘り当てるよりずっと価値がある。なぜなら、それを自分のものとして使う時、何ら精神的・肉体的労働を必要としないからだ。

ロシアは、当時、世界最大の未開拓市場だった。又ロシアは、当時、世界の産業と金融におけるアメリカの優位を脅かす可能性のある最大の競争相手だった。将来、ロシアはアメリカ以上の経済大国となって、西側の支配を脅かすようになるのではないか。
ウォール街の大資本家達は、ロシアが独自の発展を遂げて、彼らの支配を揺るがす事を恐れた。そこで彼らは、ロシア市場の独占支配を実現し、ロシアの民衆を彼らの為に働かせる事を考えた。ロシア人民の利益と幸福の為、「我らソビエトに全ての権力を!」こうして1917年のロシア革命は始まり、西側の資本と技術を継続的に導入しなければ成り立たない非生産的な経済システムがロシアに作られる事になった。そして彼らは、革命政府を通じてロシアの富と人民を搾取し、彼らの脅威となるロシアの発展を管理することを成功した。

もちろんこの事件には、彼らがソ連という新しい市場の独占権を手に入れた以上の意味が含まれている。彼らは既に第1次世界大戦前の1913年、アメリカの国民にペテン的な連邦準備制度を押し付け、貨幣価値の意図的な操作によって莫大な富を蓄積する体制を整えていた。だがロシア革命の影響はアメリカの中産階級に激しい圧力を加える事により、29年の大恐慌と33年のニューディール革命を経て、アメリカに累進所得税を導入するきっかけを作り出した(それは、自らの課税を免れながら、彼らの競争相手である中産階級と自由主義企業の没落を図るという、実に巧妙なやり方を取った)。

つまり、国家および大衆からの収奪が金貸しの基本戦略である。

「民主主義と私有権は不可分一体であるが、大衆のそれは支配者の都合によっていつでも剥奪され得る」でも明らかにしたように、「私有権は絶対不可侵」というのは「王or支配者の私有権は絶対」というのが本当の意味である。但し、それでは人々の共認が得られないので「万人に私有権がある」という騙しによって、私有制度が共認されたにすぎない。実際、支配者からすれば大衆の私有権などいつでも剥奪できるのであって、例えば、これから行われるであろう支配階級による預金封鎖とは私有権の剥奪そのものである。大衆の私有権など、権力者の都合次第で簡単に剥奪されるる。

但し、資本主義社会では「私有権は絶対不可侵」が建前上は共認されており、金貸しと云えども、トコトンまで追い詰められるまでは大衆の私有権の剥奪には至らない。そこで、資本主義国家では、中央銀行が金貸しによる国家収奪の中核機関として存在している。すなわち、中央銀行が紙幣発行権(=無から有を生み出す特権)を独占し、紙幣を刷って国家に貸付けるだけで金貸しは濡れ手に粟の莫大な利息を手に入れてきた。これは国家の借金が増えるほど金貸しが儲かるという打ち出の小槌である。そして、金貸しにそそのかされて国家は借金を積み重ねてきた。

それに対して、社会主義国家では、少なくとも建前上は、私有財産権は認めておらず、全ての富は国家管理である。つまり、金貸しは国家さえ支配できれば、大衆の富を一括して好き放題に収奪できるのが社会主義国家である。

 これが金貸しが革命によって、ソ連を中国をはじめとする社会主義国家を作り上げた理由の一つではないだろうか。

 

 

 

List    投稿者 nihon | 2014-08-19 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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