2007年04月10日

中国共産党~私有財産保護をもりこんだ物権法が10月に施行

胡錦涛主席 中国の国旗

 中国は、共産主義でありながら、市場の拡大を行い、ついに、その基盤を揺るがす「個人の私有権」の拡大にも着手しているようです。『短く斬れ 中国の物権法制定・・共産党と体制内改革』より、抜粋。

◆中国、農地私有を実質容認 社会主義の建前崩壊も◆第5回会議に上程、審議を経て採択される見通しの物権法で、農地の土地請負経営権(土地使用権)を物権として流通させられると明記されていたことが産経新聞の入手した最終草案(第7次草案)でわかった。

改革開放路線以降の中国の歩みを俯瞰的に見るならば「統制から私権拡大へ」の流れと言えるでしょう。一党独裁の堅持と私権拡大の流れ。この二つは相矛盾しており、どこかで限界を迎えるでしょう。彼らにとって私権拡大の流れは両刃の剣です。その流れに逆らえば世界の潮流に遅れ、経済的に落後し、しかし、潮流に流されすぎると一党独裁の統制システムを破壊してしまう。共産主義という、政治的・経済的統制主義に依拠した中国共産党の権力基盤はこの私権拡大の潮流に乗ることにより、危機的状態を迎えると思います。

 確かに、その通りですよね。しかし、なぜそのような動きが!?(なぜ、胡錦涛は党内の保守層の猛反発をくらってまでもこれを制定しようとしているのか?)

にほんブログ村 政治ブログへ


【用語解説】物権法

所有権、抵当権など財産に関する権利を定めた中国の法律。「公有制」を基本としてきた中国で、私有財産権の不可侵や財産保護に関する権利を定めた。2002年に全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で審議が始まり、06年12月まで7回と中国立法史上最多の審議回数を経て今年3月の全人代で法案が採択された。中国が公有制を根幹とする中、保守派からは行き過ぎた市場経済化を懸念する反対論が相次いだ。

 中国の物権法制定については、『北京趣聞博客 (ぺきんこねたぶろぐ)-福島香織:イザ!』(産経新聞中国総局記者のブログ)が詳しいです。「中国で物権法ができたら??」 その1 その2 その3 その4 その5 その6 最終回 そのシリーズの最終回より引用。

よく言われているのは、
■親民政治の体現。土地収用、強制立ち退き問題に歯止めをかけ、大衆の支持をえる
■中央の言うことをきかず、不動産開発熱の冷めない地方政府の儲け主義を牽制
■市場経済を深化させ、改革開放堅持の路線を確定させる。毛沢東時代回帰や人民公社復活を主張する新左派が台頭しているが、こういった主張に対し、私営企業家の財産保護を約束し、私営経済の発展を促進する政権としての方針を明確化。事実上の社会主義との決別。
■私営企業、大企業の幹部にいる太子党(革命世代の党幹部、軍幹部を親に持つJrのこと)へのご機嫌とり。太子党の多くは、国有企業のMBOなどでおいしい思いをしているが、かれらのこれまで得た財産(多くは国有資産の横領に近い)を私有財産として認めることで、太子党の支持をえたい??こういう意見もささやかれているのだが、これはちょっとはうがちすぎかな?でも、政権の基盤固めには太子党を敵に回すわけにはいかないからね。

 ただし、この話の注意点として、「まあ、独立した司法のない国で物権法がどれほど、影響力あるのですか、と聞かれると、江平氏のいうように、過大評価はしない方がいい、のかも。」という意見もありますが、その解釈は左右あれ、現象としては、近代市場の拡大(私権の拡大)は着実に進んでおり、それと共存できない共産主義は崩壊する構造にあるのではないでしょうか?
 そんなことは百も承知している(もっと裏がある)と考えたいところではありますが、単に、近代市場の虜になっている というのが真実ではないでしょうか。 なぜなら、『国家が加担して拡大してきた近代市場は社会の‘自己中化’を急速に推し進める-るいネット』からです。

国家自身が市場拡大に血眼になるということは、国家が市場の下僕に下ったことを意味し、国家の専売特許である侵略や戦争による富の収奪や集積が、すべて市場拡大という目的に収束することになります。(中略)つまり、近現代の社会とは‘自己中化’が末端まで浸透し、集団課題や統合課題が破滅的に捨象されてきた時代と言い換えることができます。

List    投稿者 toya | 2007-04-10 | Posted in 09.国際政治情勢の分析4 Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nihon-syakai.net/blog/2007/04/235.html/trackback


コメント4件

 しのぶ | 2007.05.30 7:04

えーーー?!アメリカが1位なんだぁ~
意外・・・

 さんぽ☆ | 2007.05.30 7:13

あれだけ他国の資源を狙っているのに、アメリカが一番資源を持っているとはかなり意外です!!
自国の資源は、いざというときに取っておく為か??
資源がなくなったときに他国に高く売りつける為か??
って思ったけど、
>米国はエネルギー資源の生産量は多いが、消費量も多いため・・・・
ということだったんですね☆

 ITガジェットニュース | 2007.05.31 1:25

全て電子マネーになりうるか?

 電子マネーの「おサイフケータイ」という言葉は一般化してきているが、使っている人…

 小澤 紀夫 | 2007.06.07 22:16

CO2問題、海面上昇問題などが最近多く取り上げられています。そして日本ではCO2がまったく出ない原子力発電を推進しようという話が良くでます。
しかし、本当に原子力発電を推進すべきなのでしょうか。
それには疑問が多く存在するので、まず、その疑問を上げます。
疑問1.原子力は危険なものです。アメリカは1979年以降、原子力発電所は危険ということで新設していません。なぜ日本は新設しつづけているのでしょうか?現在57基稼動しており、そのうえ13基が新設計画されています。
★アメリカ…世界最多の原発103基を持っていますが、1979年スリーマイル島での原発事故以来、約30年間、新規建設は行なわれていません。
★フランス…アメリカに次ぐ原発大国。緑の党の台頭などから、高速増殖炉「スーパーフェニックス」(日本の「もんじゅ」と同じ種類)の建設を中止、新規建設予定は1基のみです。たとえば、静岡県の浜岡原発が事故を起こしたときには、被害者は190万人、首都圏が放射能で汚染されるといわれています。
★ドイツ…2023年頃までにすべての原発を段階的に廃止する法律を制定し、旧いものから閉鎖が始まっています。
★イギリス…新規の建設予定はありません。旧い原発から順次閉鎖されており、すでに20基以上が閉鎖されています。
★スウェーデン、オランダ…2020年に全廃の予定です。
疑問2.おおくの国では採用をしないと決定している危険性の最も高いプロトニウム方式を日本はなぜ採用しているのでしょうか?プルトニウム循環方式とは、軽水炉でできる使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、それを高速増殖炉などの燃料に使って、つづけて発電をすすめようという方式です。安全上多くの問題点があります。プルトニウム自体が、非常に高い放射能をもつうえ、核兵器に簡単に転用できるという危険な物質なのです。さらに、この方式をすすめる過程の一つ一つに技術的に未解決の問題が多く、これまでの原子力発電で経験しなかった重大な事故・災害が起こることが予想されます。
疑問3.原発の廃棄物である高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の問題。その廃棄物は現在日本に約12,000トン。これを安全に処理(放射線量が安全な数値になるには1万年以上必要)する方法は見つかっていないため、地下に埋める方法を検討しています。しかし、日本は地盤が不安定で、地震などで地下埋設施設が破壊する危険性も大きいのです。
疑問4.原子力発電所にミサイルを撃ち込まれたら、核爆弾を落とされたのと同じ被害が出るといわれており、北朝鮮のミサイルは日本の原子力発電所を標的としているとまで言われているのに、なぜ日本は原子力発電所を増設するのか。アメリカは国土が広く103基、日本は狭いのに70基となる予定です。
最近、アメリカのアル・ゴア(ブッシュ陣営の裏工作によって大統領職を奪われた人物)が地球温暖化、CO2問題を取り上げて、世界に訴えています。アメリカは日本に原子力開発所を作らせたい、危険なプロトニウムの開発を日本でやらせたいと考えているのではないかと私は勘ぐっています。

Comment



Comment


*