2020年08月18日

市場論・国家論12.20世紀 アメリカの世界覇権

NYダウはますますコロナ前の水準に戻しつつああります。もういつ暴落が始まってもおかしくない所まで来ているよう思われます。GDPの過去値に対する落ち込みについての報道が増えてきているように思いますが、気になります。

過去のシリーズ

市場論・国家論4.金貸しの誕生と十字軍の遠征

市場論・国家論5.金貸しから王侯・貴族=金主(奥の院)へ

市場論・国家論6.西欧「契約」社会の精神構造

市場論・国家論7.大航海時代(ポルトガル→スペイン→オラン→イギリス)

市場論・国家論8.宗教改革とイエズス会

市場論・国家論9.オランダ→イギリス 産業資本の興隆と産業革命

市場論・国家論10.1600~1900(欧州大陸編) 武力支配から資力支配へ

市場論・国家論11.1600~1900(欧米海洋編)近代市場の拡大

に続いて、るいネットより、奥の院の起源と歴史を投稿します。

市場論・国家論12.20世紀 アメリカの世界覇権

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実現塾の要約です。

 

・しかし、20世紀に入ると、世界の覇権は、新大陸アメリカに移行する。

アメリカが急速に成長し、あっという間に世界の覇権を握ることが出来たのは、

①ヨーロッパ全土よりも広大で豊かな土地。農業に適した広大な土地は、巨大な人口を養うことができ、巨大な人口は巨大な需要を生み出す。

②20世紀は石油と電気の時代だとも、鉄鋼の時代だとも言えるが、それら新工業に必要な水力や石油や鉄や銅等の資源が、新大陸には全て揃っていた。

③かつてヴェルフ・ヘッセンは、旧勢力の力やしがらみの弱かったイギリスでかなり自由に新産業を興すことが出来、それが産業革命に繋がっていったが、旧勢力がほぼ居ないアメリカでは、全く自由に新工業を興し展開することができた。

かくして、石油を動力源とする軍備や自動車や発電、あるいは石油を原料とする人工繊維や薬品等の産業が急速に発展し、1890年には早くもアメリカの工業生産が世界1位となる。それと共に、1882年頃に石油王となったロックフェラーが急速に資力を増大させ、1900年代に入るとロスチャイルドに迫るまでに強大化した。

④そして、アメリカは1次・2次世界大戦を通じて、完全に世界の覇権を確立する。戦争で都市と産業が破壊されてゆくヨーロッパを尻目に、戦火と無縁なアメリカは、およそ全産業に亘る輸出によって莫大な利益を蓄積し、それにつれてロックフェラーの資力が遂にロスチャイルドを上回った。

 

・かくして、20世紀はアメリカ(ロックフェラー)が、世界の覇権を握り、ポンドに代わってドルが世界の基軸通貨となったが、アメリカの世界覇権を決定づけたのは、何と言っても1次・2次世界大戦である。

その「成功体験」の結果、軍需産業がアメリカの主要産業となり、アメリカ経済を維持するために世界中で戦争を引き起こしてゆく戦争国家(「世界の警察」を自称する怪物)に変貌してしまった。そして、その軍事力こそが、アメリカの究極の制覇力となっている。

・しかし、資力(経済力)が軍事力を規定する時代は終った。現代は核兵器と電磁兵器が勝敗を決する時代であり、それらは大した経済力が無くても作れる。今や、軍事力を規定しているのは資力ではなく技術力(科学力)である。その結果、科学を進化させ続けてきたロシアの軍事技術が、科学が停止して終ったアメリカの軍事技術を凌駕し、世界の覇権はアメリカからロシアに移行した。それが、21世紀の世界である。

List    投稿者 nihon | 2020-08-18 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配No Comments » 

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