【世界の力を読み解く】ゼレンスキー大統領の演説は何を意味するのか？／実はすでに逆制裁が始まっている！

先日、日本の国会でゼレンスキー大統領によるビデオ演説が行われました。このようなビデオ演説は日本で行われるよりも前にアメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダ、イスラエルなど、ロシアを敵視している各国で行われています。この演説では、ロシアに対する経済制裁をより強めるように訴えかけられました。

このような演説はロシアを追い詰めるものになっていたのでしょうか？なぜこのような演説がこのタイミングで行われてるのかを考察していきたいと思います。

〇なぜロシアは演説を許容しているのか？
本当にこれらの演説がロシアにとって都合の悪いことであるならば、何の対抗策も講じることなく自由に演説させていることに違和感があります。初期にあれだけ圧倒的な差を見せた軍事力（科学技術力）があるのであればビデオ演説を妨害することなどは、簡単にできると考えるのが普通です。それにも関わらず自由にさせているという事は、今回の演説はロシアにとっては特に問題がない＝“経済制裁が効いていない”ということが証明されたと言えるのではないでしょうか？

〇経済制裁はすでに逆制裁が始まっている
ロシアにとってはドルやユーロでものを売ることはできても、経済制裁によりそれを使うことができません。それであれば、天然ガスなどの取引はルーブルでないと行わないという対抗策を取っています。これによりルーブルが買われることになるので、ルーブルの価値が上がることになります。実物・資源（エネルギーや食糧）といった生きるために必要なものを持っている方が最終的には物事を優位に進められるということです。

ほとんどのEU諸国はこの状態が続けば生産性を落とし、日常生活でも寒さを我慢することも避けられません。すでに経済制裁はロシアに対してはなく、制裁している側への制裁に代わっているのです。

つまりゼレンスキー大統領の演説というのはバックについている、ロシアを敵対視している諸国を弱体化させるものであり、既に本音では経済制裁をやめたい国を逃がさない事態を生み出すことになっているのです。

※本音ではロシアに付きたい国についてはこちら⇒ロシアに対する世界の主要諸国のスタンスは？

〇脱欧米路線／実は親ロシア派に向かっている日本
ちなみに日本政府は国内にあるロシア側の資産を凍結・没収していないそうです。日本政府はG7内では実行することに同調していましたが、外国政府の資産を没収できる法律がないので実行できないということにしています。欧米諸国に対して無能であるかのように振る舞っていますが実はこのような振る舞いに意図があるのではないでしょうか？

記憶に新しいコロナ騒動の中でも欧米諸国が過剰なコロナ対策（ロックダウン等）により経済活動を大きく停滞させている中で、実は日本はなんだかんだ言って過剰の制限をかけることなくやり過ごしてきました。これは今回のロシアへの経済制裁でも似たような構造になっています。

当ブログでは昨年の衆議院議員総選挙後に以下のように考察していました。

～衆議院議員総選挙結果から見える今後の日本の行方～
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それにより日本ではこれまでは米国寄りの首相を選定するような指示があったのだと思いますが、現状はそういった支配力がなくある程度日本が判断できる余地があるのではないかと思います。

そこで日本がとった策というのは菅首相や岸田首相といった特に存在感の薄い首相を据えることで、世界の勢力争いに応じて柔軟に変えるといったものなのではないでしょうか。

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存在感が薄く、指導力のなさそうな首相を据えることで今回のように経済制裁ができないという戦略が成功していると言えます。日本がすでに脱欧米路線に舵を切っており、ロシアや中国といった新勢力側についているという仮説への信憑性が高まります。

ロシアが逆制裁を開始したように日本の密かな反撃も始まっているのかもしれません。

by Satoshi

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List　   投稿者 kurokawa ｜ 2022-04-04 ｜ Posted in 09.国際政治情勢の分析, 10.日本の時事問題, 15.ロシア, 16.国家の支配構造, 18.市場経済崩壊後の新社会へ ｜ 2 Comments »　

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