2009年07月31日

米金融機関を粉飾させて米国債を買わせている?

ドル・米国債は暴落するのか?を考える上、現状はどのような構造で米国債価格が暴落しないのか?を考える必要がある。『国際戦略コラム』の7月25日の記事「米国の景気回復戦略2」に興味深い記事があった。引用させていただきます。どうやら、米金融機関大手に粉飾で儲けさせた上で、米国債を買わせているようである。
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米政府の苦悩は、景気回復だけではダメで、米国債の消化も重要なことである。
米金融大手6社すべて最終黒字であるが、GSに比べてMS(モルガン・スタンレー)が良くない。MSは債務の時価評価による会計上の損失をしているためであり、この時価評価の基準が各社バラバラになっている。ほとんどの銀行は時価会計緩和を利用して、債務の損失計上をしていない可能性がある。
大手銀ウェルズ・ファーゴは、最終利益が31億7200万ドルと過去最高になった。大手銀ワコビアとの合併で収入が約2倍に増加。低金利政策により調達コストが低下し、貸出しによる利益が増加した。いち早く、証券化商品を全額売却した結果が出ている。証券化商品の処理が終わった銀行は儲けが大きい。しかし、景気低迷で企業、個人への貸出先がなければ米国債を買うしかない。株価や商品価格が上昇すれば、投資に向かう。
そして、7月27日週から極めて多額の2,050億ドル相当の米国債発行を控えている。発行対象は、固定利付債1,090億ドル、20年物価連動国債(TIPS)60億ドルのリオープン入札、3カ月物、6カ月物、52週物
の財務省短期証券(TB)900億ドルである。
そのため、FRBは、大手銀行の資金が商品市場や株式市場に向かわないように、大手金融機関に主要業務やリスク管理状況に関する一律的な検査を実施する意向を示した。また、米政府は破綻処理基金を金融機関から保険料として徴収する構想を出している。金融機関を儲けさせて、その金を1つは米国債の購入に、もう1つは、米政府への上納金にしようとしている。1990年後、日本のバブル崩壊後の状況とよく似た政策を取り始めている。内需から外需に期待する姿勢も同じである。
CIT破綻回避も銀行に圧力を掛けて、銀行が持っている債権を放棄させている。米政権が行っているのは、金融機関を儲けさせて、本来は政府が支援するべきCITへの公的資金の換わりに、銀行に債権放棄をさせているのだ。
国民は失業で破綻するか、給与減少で住宅ローン返済に忙しく、国債を買うことはないので、米政府は金融機関と外国政府・中央銀行に米国債を買ってもらう必要がある。
しかし、米国債を最近積極的に買っている中国やロシアなどの新興国が、保有する米国債のうち1年以内に償還される短期債の割合を急速に高めている。これは外貨準備を振り向けた資産が、米財政赤字の拡大などによる長期金利の上昇(債券価格は下落)やドル下落の影響を受けることを警戒した動きであるが、中国の米国債保有額は再び急増して、5月末には初の8000億ドル台に乗っている。
中国は今年に入って米国債の購入を絞り込み、保有残高の増加ペースは徐々に鈍化。4月末には昨年6月以来、10カ月ぶりに減少に転じた。が、しかし6月のガイドナー財務長官の訪中に合わせて、米国債を大量に購入したようである。昔の朝貢外交・貿易と同じようなことを中国はしている。中国に頭を下げると、多くの物が貰えると周辺諸国が朝貢した昔を思い出す。米国は人民元の切り上げをさせたいが、米政府が言わずに22日、対中国の年次経済審査報告でIMFに人民元切り上げを言わせて中国をけん制し、米国は27~28日にワシントンでG2の「米中戦略・経済対話」を行い、人民元切り上げの代わりに米国債の購入を迫るようである。日程的にもドンピシャリである。
しかし、短期国債は消化できると思うが、20年の米国債が消化できるかどうか見物である。このため、バーナンキFRB議長は21日、長期国債の購入について、9月末までとなっている実施期限の延長する考えを明らかにした。このままでは、長期国債が消化できないので、とうとうFRBが出てきたのだ。

(本郷猛)
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List    投稿者 hongou | 2009-07-31 | Posted in 06.経済破局の行方2 Comments » 

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コメント2件

 sana | 2009.12.23 21:42

ガソリン値下げ隊を忘れたという民主党議員。
http://www.youtube.com/watch?v=x1XcFpIr5aY&feature=player_embedded
こんな政治家たちを許してはいけない。

 hermes light coffee | 2014.02.02 18:58

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