2011年05月03日

原発問題から見える特権階級・近代科学の問題性2~原発の収支は粉飾決算である~

 原発はクリーンな上に、コストも経済的だと言われてきました。だから夢のエネルギーだと言われてきたのです。
ところが、今回の福島の事故で、そのリスクに掛かるコストが半端ではないとか、廃炉に数千億かかるとか、とんでもない金額が言われ始めました。
しかし、ことは事故が起こったときだけではなく、その運用にかかわるコストは本当に経済的なのか?を考えてみたいと思います。
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「六ヶ所低レベル放射性廃棄物埋設センター」
画像は日本原燃さんよりお借りしました。
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自然の摂理から環境を考える さん
次代を担うエネルギー・資源 トリウム原子力発電11 ~地球の物質循環から切り離された廃棄物の増量→蓄積の危機~ より

☆☆☆処分できずに、たらい回しにされる使用済核燃料
☆現状の処分=貯蔵の実態
それでは、実態として使用済核燃料の処分はどうなっているのでしょうか?
原子炉から出た使用済核燃料は、まず原発敷地内の貯蔵プールで4年~5年間冷却した後で再処理することになっており、平成20年度末で200リットルドラム缶に換算して62万4,309本(保管面積にして約74万平方メートル)の使用済核燃料が、それぞれの原発敷地内の貯蔵プールで保管されています。
それぞれの原発敷地内における貯蔵量の限界が迫っている使用済核燃料は、各地の原発から、茨城県東海村の日本原子力研究開発機構の再処理施設および、青森県六ヶ所村の日本原燃の再処理事業所(再処理工場はまだ試験運転の段階)へと搬送されています。
平成20年度末現在、東海村の再処理施設には、200リットルドラム缶に換算して81,913本の使用済核燃料が、六ヶ所村の再処理事業所には、200リットルドラム缶に換算して22,375本の使用済核燃料が保管されています。これらはいずれも、「燃料プール」と称される施設に入れられています。
また、処理しきれない使用済核燃料を、一時的に(最長で50年程度)保管するための「中間貯蔵施設」(リサイクル燃料備蓄センター)が青森県・むつ市に平成24年に開設される予定になっています。
この施設は、建屋2棟(1棟の敷地面積は約7,800平方メートル)に最大5千トン(金属キャスク288基分)の使用済核燃料を貯蔵する計画ですが、その後の搬出先については目途が立っていない状況です。
つまり、現状では、再処理サイクルが未完成のため、廃棄物の循環が止まっている状態になっており、それぞれの原発敷地内の保管場所で溢れた使用済核燃料を、「“再処理施設”という保管場所」へ引越ししている状態になっています。
一方、原発のメンテナンス時に発生する、作業に使用した手袋などの低レベル放射性廃棄物は、ドラム缶の中にセメントで固められて、それぞれの原発敷地内にある保管施設で貯蔵されます。
原発敷地内の保管容量が限界に近づいてきたため、その中の一部が、六ヶ所村にある「低レベル放射性廃棄物埋設センター」に運ばれて埋設処分されています。

☆高レベル放射性廃棄物の最終処分場の研究施設
「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」の研究施設が、北海道幌延町(幌延深地層研究センター)と岐阜県瑞浪市(瑞浪超深地層研究所)に建設され、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を最終処分(深さ300メートルよりも深い地層への埋設処分)するための研究開発が行なわれています。この施設は、あくまでも研究目的とされていますが、現在、岐阜の施設で地下460メートル程、北海道の施設で地下250メートル程の深さまで坑道を掘削するなど規模が巨大です。

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地層処分のイメージ
画像は原子力発電環境整備機構さんよりお借りしました。

今後研究を進める中で、実際に高レベル放射性廃棄物が地中に埋設される可能性は否定できません。そうなると、このまま最終処分場の候補地が見つからず、高レベル放射性廃棄物の行き場がなくなった場合に、恒久的に埋設され続けることも想定されます。
(毎日新聞2010.6.13 「地層処分PR施設完成 幌延に広がる不安」)

いかがでしょうか?プルトニウムなど半減期の長い放射性物質が無害化するまでには10万年の単位がかかります。
人間の歴史はたかだか5000年程度程度です。今、作り出す廃棄物を我々の子孫は10万年管理する必要があるのです。何回、国家が勃興すスパンなのでしょう。あの中国の歴史が20万回です!
明らかに、「原発は安い」というのは騙しです。この廃棄物の管理だけみても、コスト計算に入っていないのは明らかです。
原発の持つ、化け物のような廃棄物処分の負荷は、国家レベルの騙しの粉飾決算で別立てになっているのです。つまり、原発のコストは天井知らずとなります。
普通に経済的理由からだけでも、原発はあってはならないのです。
そして、やはり子孫に、100万年も抱えなければならない負債を増やしてはいけないと思うのです。

List    投稿者 hihi | 2011-05-03 | Posted in 10.日本の時事問題2 Comments » 

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コメント2件

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