2006年11月21日

「人命は地球よりも重い」?

最近ではさすがの人権派も恥ずかしくて使わない( )ような歯の浮くような言葉ですが、それが首相の口から公然と語られるという“事件”があった。
それは、米ソ冷戦が緊張緩和(デタント)の時代(1969年~1979年)。この時期、反(アンチ)の対象を模索する新左翼勢力のテロ組織である日本赤軍は、世界各地でテロ活動を繰り返していた。
その一つが1977年の「インド・ダッカハイジャック事件」
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パリ発東京行きの日航CD8型機が、インドのボンベイ空港離陸直後に日本赤軍によってハイジャックされる。犯人らは乗員・乗客141人を人質に、身代金600万ドル(当時のレートで16億円)と服役中の仲間9人の釈放を要求。
このとき日本政府は要求の受入可否でもめた挙句、福田総理の「人命は地球より重い」との見解から、いわゆる「超法規的措置」として犯人側の要求どおりに釈放犯6人(3人は出国拒否)と身代金を引き渡してしまったのだ。
犯人と真っ向から戦わず、その言い訳として「人命は地球より重い」などという誰も反論できない旧観念を持ち出して逃げをうった福田総理。当時、世界各国から日本政府の弱腰姿勢に対して批判が集中そうだが、それも当然だろう。
その一方で、日本政府から満額回答を得た日本赤軍といえば、この軍資金と有力メンバー奪回によって、その後も国際テロを継続していった(※1986年ジャカルタ事件、三井物産支店長誘拐事件、1987年ローマ事件、1988年ナポリ事件は、同組織との関係が指摘されている事件)。
目の前の現実と戦わない言い訳として旧観念が使われる典型例、をここに見ることができる。
参考:事件史探求(写真も同サイトより引用)
日本赤軍:ウィキペディア

List    投稿者 seiichi | 2006-11-21 | Posted in 01.どうする?マスコミ支配6 Comments » 

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コメント6件

 茜雲 | 2006.12.04 12:56

自分の利益のためなら他人と手を組むこともある。あくまで利用はするが決して信用はしない。常に最後は「信じられるのは自分だけ」。…そんなコト、当たり前だろ?とアメリカ軍人。
対するこの国は、たとえ相手のことをよく知らなくてもまず信用を与え、一緒にやっていく方策を探ろうとする。
自己中になるのはイヤだが、自己中なヤツらにダマされ利用され、片棒を担がされるのはもっとイヤだ!

 tanvool | 2006.12.04 14:21

彼らは東洋人を同じ人間とは思っていない節がある。利用するだけ利用して簡単にポイすることに彼らの良心は痛まない。彼らに利用されているだけなのに、信頼関係にあると勘違いすると偉い目に遭うと思う。

 unbrakable | 2006.12.04 15:06

リンク先を読むと、こう書いてありますが。
>万一、日本がソ連に占拠された場合、
>列島ともどもソ連>軍を殲滅するという
>シナリオも存在していたのである。
なぜ引用されていないのか不思議です。

 ブログ de なんで屋 @東京 | 2006.12.18 18:38

【2006 重大ニュース 外交】在日米軍再編問題

今年の4月から5月にかけて、マスコミでもよく取り上げられていたのが、在日米軍再編の話。普天間飛行場を移転して部隊をまとめるとか米軍の一部をグアムに移転する…

 ヤマダイ | 2006.12.24 22:11

そうなのです…
在日米軍が日本を守る為に存在するのではなく、
日本に米軍が常駐している事が、結果として他の国の
武力攻撃を躊躇わせているに過ぎないのです。
安全保障とは、そういうものです。
そして日本は、高い金を払ってでも、そのほうが効率的に
かつ、強力な防衛力を維持できるから、この状態をKEEP
したいだけなのです。
政治家は勿論、そんな事はわかっているでしょう。
しかしそれでは、国民の反感を買うので、「アメリカと
協調路線でやっている」と言っているに過ぎない。
米軍支持も反対も、ここのところが抜けていると
「思い込み正義」の視点で問題を論じる事になってしまう。
最後に…
アメリカが日本や太平洋海域から撤退したいというのは、恐らく本音だと思います。
問題になっている沖縄にしろ、写真を見ても旧式の装備
ばかりで、潮風で老朽化が酷いという報告も聞いていま
すし…
そして今度は、自国の軍隊を常駐することすら放棄し、
アメリカの国益の為に、日本の装備で周辺諸国と軍事的
に対立しろ!と言い出している。
どこまで図に乗りゃ気が済むんだ?

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