2022年05月31日
【世界の力を読み解く】ドル基軸通貨の破綻?中露が仕掛ける新基軸通貨の世界~
日米豪印の4カ国(クアッド)首脳会合が今月24日に行われました。リンク
この首脳会合で明らかになったのは、親米のドル派と非親米の新基軸派の溝がこれまで以上に深くなっていることだと思っています。
首脳会合では、ロシアへの非難をインドは拒否。そしてその裏では、ロシア軍・中国軍が合同で日本周辺に爆撃機を周回させています。(リンク)どちらも日本を舞台に、同日に、各国の思惑がうごめく様子が明らかになった事象かと思います。
いま、世界勢力図は金融勢力と実物勢力の二分化。これまでの欧米諸国主導のドル基軸通貨に対して、中露をはじめとした反ドル勢力が描く新世界勢力図を読み解いていきます。
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新しい地域自治の考え方 ~惹き合って、地域の中での活動を創っていく人づきあい~
地方創生(2014年)が叫ばれて久しいですが、やはり一極集中に歯止めをかけられず、都市部または隣接エリアに人口は集中し続けています。かくいう私も地方を出た身です。
地方創生の出発点は「地方消滅」にあり、地方自治体を維持するのには人口が必要だという考えに立脚しています。そこで様々な方策をもって若者や女性を地元に巻き込もうとしたのには、かなり無理があったと言えそうです。
一方で、新しい形でのまちづくりにより回復基調の町もあります。
例えば、島根県大田市大森町。人口400人の町ですが、大田市役所まちづくり定住課によると、2012年3月から2021年3月までに大森町に転入した世帯数は32世帯、出生数は43人。なんと年間平均出生数は4.8人で、小さな町とは思えない程のベビーラッシュが起きています。
いったい、どのような形で実現しているのでしょうか。また従来のまちづくりとは何が違うのでしょうか。今回はこの地域自治のあり方を考察したいと思います。
前回までの考察①:【日本の活力を再生する】地域自治の未来① ~地域自治の源流~
前回までの考察②:【日本の活力を再生する】地域自治の未来2 ~集団ネットワーク~
食糧・エネルギー価格の高騰が有機農業を加速させる
2019年中国武漢でコロナウィルス感染者が発見されて以降、全世界で経済、価値観、ライフスタイルに大転換が起こりました。
更に経済的にはロシア・ウクライナ紛争をきっかけに食糧、エネルギー価格が高騰。
大きく経済を押し下げる状況にあります。
国内の食料品値上がり率は2022年4月以降の平均値上がり率で11%
https://www.j-cast.com/kaisha/2022/04/20435799.html?p=all
特に小麦の上昇率は凄まじいものがあります。
例えば、日清製粉では2022年6月から以下の商品が値上がりします。
・強力系小麦粉 25kg当たり399円の値上げ
・中力系・薄力系小麦粉 25kg当たり351円の値上げ
・国内産小麦100%小麦粉:25kg当たり415円の値上げ
https://www.tokyo-np.co.jp/article/163227
実はそれだけでなく、農薬、肥料に代表される農業資材も値上がり、今年に入って値上がり率は10%~20%以上上昇しています。https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2022/03/220331-57901.php (さらに…)
建設資材の急激な高騰は、製造業の国内回帰の後押しとなるか?
国内の建設資材の急激な高騰は、製造業の国内回帰の後押しとなるのでしょうか?
昨年の2021年から建設資材は、急激な高騰が起きており、異常事態を迎えています。
コロナ禍を皮切りに木材や鋼材(材料)の価格が上昇するなか、ロシアのウクライナ侵攻によるウクライナショック(エネルギー)も重なってきました。
建設資材は、2011年(=100)に比べ2022年現在、約30%もの上昇。中でも近2年で20%と高騰しています。
この要因は何か?
今、日本で何が起きているのか。コロナ禍とウクライナ戦争から新しい動き
2年半に渡るコロナ禍とその後に勃発したロシア・ウクライナ戦争。長期に渡り連日報道が繰り返され、人々の意識や行動に間違いなく大きな影響を及ぼしました。今、日本で起きている最も新しい動きの中に、今後私たちが向かうべき可能性のヒントがありそうです。
■日常に広がる追求関係
コロナ以降、マスコミの一方的な発信が過熱。それを受け、コロナの真相を検証する自主的な学びの会や講演イベントが急増していきました。
それまでテレビを信じて疑わなかった主婦が、民間医療の医師や議員を招いてセミナーを開催するような活動が全国至る所で見られるようになっています。
ある追求の場でつながった人たちは、つながり親しくなるうちに、コロナやワクチンという枠に、留まらず、毎週集まっては、女としての生き方、子育てやお産のありかた、食の在り方を追求。中には皆が安心して暮らせる村をつくろうというような動きも。自分たちでやってみよう、作ってみようという活動が生まれています。
企業でも、社会や地域のために何かできないかと、取引関係を越えて、同じ志を持つ他企業や大学、地域と協働し、新たな価値を生み出そうという動きもじわじわと広がっているようです。
★人や企業が「自分たちを守る」ための追求を経て、「みんなのためにできること」「みんなで守れるものを守っていく」という新しい流れが生まれています。
【世界の力を読み解く】中立国家のNATO加盟の目的は?/米国は敗戦処理に入ったか?
偏見報道が中心の日本で新たな国【フィンランド・スウェーデン・スイス】がNATO加盟のニュースを見ると悪であるロシアを制裁するために、新たに正義の側である欧米諸国の味方に付くのは当然だと考えると思います。よりロシアが悪であるという印象を付けることにもなっていると思います。
画像はこちらから引用
しかし、実際にはそのような事はなく欧米側に付くというのは、自らを不利な方向に向かったという事になります。
この判断が何を意味するのか?今後の世界動向にどのような影響があるのかを考察してきます。
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【日本の活力を再生する】“生産性”をつくりなおす企業~会議体デザインから始める働きがい改革~
「まん防」も明け、コロナの波が段々と落ち着き始めていますね。一方、コロナを機に加速したテレワーク、出社率削減、Web会議の活用、などなど。オフィスに行かずに仕事をすることを推進する企業、もしくは対面議論とテレワークの二刀流という企業も多いかと思います。
テレワークにおいても、Web会議においても、対面会議においても、“生産性”の高さが問われはじめています。
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◇サイバーエージェント
~サイバー流、15分ウェブ会議/週1回、議論に集中し即決 「月7時間」他の仕事に~
◇トヨタ
~トヨタの会議は30分~
◇ソフトバンク
~「会議は1時間」という常識が生産性を下げる。会議は「15分×2=30分」が原則である。~
◇『みんなが自分で考えはじめる 「15分ミーティング」のすごい効果』ミーティングコンサルタント・矢本治氏
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ここで着目すべき視点は、会議手法そのものではなく、
なぜ改めて会議体が見直されているのか?
という点かと思います。テレワークやWeb会議の導入によって、以前と比べると、かなり働きやすくなりました。
まさに、“働き方”が変わりましたね。しかし、個人が働きやすくなった一方で、企業集団としての働き方はどのようになっているでしょうか。 (さらに…)
【世界の力を読み解く】戦争とe-sports 水面下で進むサイバー分野の人材育成
最近、仕事を通じて『e-スポーツ』という言葉を耳にすることが増えました。中でも近年では、この分野に特化した人材を育成しようと文科省も推奨を打ち出しています。
実は、eスポーツを学習や部活動で採用した学校は、2021年には日本では285校に及ぶそうです。(https://toyokeizai.net/articles/-/462330)
これまでeスポーツは、「ゲーム=遊び」という程度の認識だった昭和世代の人間にとって、ゲーム性以上に学びという面で市民権を得ている現状に驚きを隠せないのは私だけではないと思います。
先日ある学校法人のとある理事者にこの状況を伺ったところ、現在のウクライナ情勢を引き合いに出しながら日本の国力という点において事態は深刻だという認識を示されました。
他国(特に中国)などは、この分野における人材育成が国家的支援によって先行しておりeスポーツ分野における人材育成は既に負けているという危惧もあるようです。
先般の「ウクライナ情勢から、21世紀の情報戦を考える。」記事では、21世紀型の新たな戦争の姿を考えました。
一方で、eスポーツという新たな産業がどう、この世界覇権をめぐる闘争に関わるのか。
この2つはどこで接点をもつのか?少し深堀したいと思います。
【世界の力を読み解く】~ユーラシア発自給力の時代へ~
当ブログでは昨年度から、ユーラシア・アジア中央部の最新の動きや、歴史的背景も解明視点に入れた各国の戦略を読み解いてきました。
そんな最中、ウクライナ問題が発生。周辺各国の動きがより活発になり、当初より照準をあてていた、
『ユーラシア 対 欧米 』の勢力争いが顕在化してきました。
なぜここまでアジア中央部が戦略の起点になるのか。
すでに追求を深めてきたように、地政学的に理由、資源・人口・技術といった力の基盤まで、
世界覇権を握るのに必要な要素がここにはあるからです。
・なぜ大国はアジアを掌握しようとするのか
・覇権争いの土俵にある中央アジアのいま
・なぜ世界の重心はアジアから欧州へ移ったのか
・民族自決路線で共闘していくアジア中央部と中露/確実に統合されていくアジア諸国
そして、なぜ“今”なのか。
それは、これまで世界を動かしてきた経済システムがもう限界を迎えているからにほかならないでしょう。
エネルギー・食料、あらゆる面で見ても架空経済から、実物経済へと世界は大きく転換をしています。
いうなれば、自給力が生き抜くために必要な力になっていくのです。
>バブル経済(架空経済)をつぶしたて実物経済への転換、ネット技術からの製造業の強化、中東の資源(石油)といった仮想世界ではなく現実世界で必要とされるものを獲得し基盤固めに入っていることが分かります。
それは中国に限った話ではなく、中国同様に世界の覇権国になりつつあるロシアにおいても同様で、実物経済を主体とした上で、科学力や諜報力、資源の確保に力を入れておりまさに現実の力を基盤に存在感を高めています。
=引用終わり=
・【世界の力を読み解く】~ウクライナ情勢で加速する実物経済主義~
>そして、この間の周辺諸国の動きをみていると、騒いでいるのは食料自給率の低い国々。
インドや中国などの食糧自給率の高い国々は、静観の姿勢が目立ちます。
なんと、中国の米・小麦・トウモロコシの自給率は、『98.75%』にも上ります。(SciencePotalChinaより)
しかも中国は、ここ数年で一気に自給率を上げてきたので、まるで今回の騒動を見越していたかのようにも思えます。
今、実物経済への転換が世界的に加速していますが、この『食料』という領域を見てもそれは加速しているように思えます。
エネルギーも食料も、外交の重要な武器。この実物を押さえた国が世界の覇権を握るのは、言うまでもありません。
=引用終わり=
ユーラシア発自給力の時代。
この時代をどう生き抜いていくのかは、当事者である我々が自らの頭で考え、先を読んで行動していくしかありません。
情報にあふれる・戦争も情報戦が主軸の現代、日本の主要メディアで報道される内容だけが、事実ではないでしょう。
当ブログを通じて一人でも多くの方が、自ら追求する。事実を追求する仲間を見つける。
そんなきっかけになればと思っています。
引き続き、当ブログをよろしくお願いします。
【世界の力を読み解く】マクロン再選から見る今後の世界情勢/金資源本位制が現実味を帯びてきている
コロナやウクライナ戦争、異常なドル高に円安と世界が大きく動いているように見える状況の中で、4/24にフランスで大統領選挙が行われました。前評判ではルペンが勝つのではないかという評価もありましたが、終わってみれば現職のマクロンが当選。
得票率は【現職の中道、マクロン大統領58.4%】、【極右政党のルペン前党首が41.6%】のようになりました。
この結果は今後世界情勢に影響していくのかを考察していきたいと思います。 (さらに…)