2020年04月15日

ドル暴落後の新基軸通貨SDRとは

今回の大恐慌ではアメリカが最も打撃を被り、アメリカドルを基軸通貨とした現在の経済体制は終わり、新しい通貨体制に移行するだろう。

そこでは、国際通貨基金が発行してきたSDRが新基軸通貨となる可能性が高い。SDRとは何か。https://imidas.jp/ichisenkin/g05_ichisenkin/?article_id=a-51-149-16-01-g204より引用

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ある観光地で周遊チケットを購入したら、主要な観光スポットや食事処で使えるクーポンが付いてきた。観光協会が観光客を増やす目的で発行したものだが、「入場料50円引き」、「ドリンク1杯無料」などと、受けられるメリットが小さかったことから、ほとんど使わずに終わってしまった。

国際金融にも、同じようなクーポンがある。国際通貨基金(IMF)が創設した「SDR」だ。IMFは世界各国が資金を出し合って発足させた国連の専門機関で、対外債務を返済できなくなった国に融資を行なうなどによって、国際金融を安定させる役割を担っている。SDRもその手段の一つで、対外債務の返済が苦しくなった国は、ドルやユーロなどの「自由利用通貨」と交換して支払いに充てることができる。通貨を「引き出す」(=Drawing)、「特別」(=Special)な「権利」(=Right)という意味のSDRは、IMFへの出資額に応じて無償で配分され、各国の外貨準備に計上されている。交換可能なのはアメリカドル、ユーロ、日本円、イギリスポンドの4通貨。SDRの価値を決めているのもこの4通貨で、その構成比率はドル(41.9%)、ユーロ(37.4%)、ポンド(11.3%)、円(9.4%)となっている。

外貨が不足して対外債務の支払いが苦しくなった国の政府は、ドルなどの自由利用通貨を保有している国の政府にSDRを渡して、通貨に交換してもらうことができる。また、対外債務の支払いを、直接SDRで行うことも可能だ。支払い手段という点では通貨と同じ機能を持つSDRだが、紙幣などはない帳簿上の存在で、使用範囲はIMF加盟の政府間のみ、民間取引では使えない。SDRはIMFという観光協会が発行し、加盟国に配っているが、使用範囲が限定された特殊なクーポンなのだ。

2015年の債務危機の際、ギリシャ政府は保有していたSDRで債務の返済を行った。しかし、保有していたSDRは債務額には遠く及ばす、焼け石に水。SDRはIMFの出資額に応じて配分されているため、債務危機に陥る国ほど保有額は少なく、問題解決は事実上不可能だ。使える場所が限定的な上に、必要な人に十分に行き渡っていないSDRは、ほとんど役に立たないクーポンと化している。

「国際金融の盲腸」などと陰口をたたかれていたSDRが、突然脚光を浴びたのが、中国の通貨である人民元の組み入れ決定だった。IMFは16年10月から、人民元をSDRの構成通貨に加えることを決定した。構成比率はドル41.73%、ユーロ30.93%、人民元10.92%、円8.33%、ポンド8.09%。人民元は第3位となり、日本円は第4位に後退した。IMFという世界的な観光地の中で、「3番目に重要なスポット」と認められたことで、中国政府は大喜びした。しかし、人民元が加わっても、SDRの重要性が高まるとは考えにくく、世界経済に与える変化もほとんどないと考える専門家が大勢だ。

SDRをドルに次ぐ「第2の国際通貨」に発展させ、国際金融を安定させる重要な手段にしようとしていたIMFだが、その思惑は完全に外れてしまった。国際金融という観光地を発展させるために導入されたSDRというクーポンは、滅多に使われることなく、各国の外貨準備という金庫に入れられたままなのである。

以上引用

この記事では、現実にはあまり使われていないという話になっているが、アメリカ経済が崩壊しドルが暴落する過程では、改めて必要とされることになる。民間の銀行にも保有させ(帳簿上だけでよい)、企業間の国際取引もSDRで行うようにすれば広く使われるようになるだろう。

SDRの価値はユーロ、円、ポンド、元、ルーブル、ドル等に比重をかけて決定することになるので、暴落してくドルと違って、安定的に国際取引に使える。

問題は、国際機関が発行する通貨というのが「お金」として確立するのか、多くの方にとってイメージがわかないところだろうか。国(中央銀行)が発行する通貨の通用力というのはわかりやすい。国内には法的な強制力、対外的には国全体の現実の生産力(歴史的には略奪能力も含む)を持って、その通貨に価値があると認識させることができる。しかし、一方で国家を超えたユーロが現実に存在している。ドル覇権という外圧のなかで欧州諸国が結束?し成立可能となった。

1国の通貨が特権的に扱われることは、もはや誰も望まない。公正で安定的な通貨が必要というのは世界にとって大きな外圧だと思われる。

実際には、ロシア、ドイツ、日本、中国が合意すれば世界はついてくると思うがどうだろうか。

List    投稿者 nihon | 2020-04-15 | Posted in 06.経済破局の行方No Comments » 

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