2020年06月16日

市場論・国家論6.西欧「契約」社会の精神構造

コロナもひと段落と安心してしまっていた人もいるかもしれませんが、やはり株式の大きな下げが来ました。経済封鎖という大きな構造変化が始まった以上、このまま普通に戻るわけがありません。

市場論・国家論4.金貸しの誕生と十字軍の遠征

市場論・国家論5.金貸しから王侯・貴族=金主(奥の院)へ

に続いて、引き続きるいネットより、奥の院の起源と歴史を

市場論・国家論6.西欧「契約」社会の精神構造

から転載します。

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実現塾の要約です。

◯欧州人の特異性

・ヨーロッパ以外の世界の人々にとって、部族の命運をかけた戦争は当然、自部族で闘うものであり、金で雇われた雇い兵などいつ裏切るか分からないので、雇い兵を使って闘うなどということは考えられない。しかし、ヨーロッパではローマ帝国をはじめ、十字軍や現代のテロ集団IS等、雇い兵を使うことが常態化している。

・又、世界の人々にとって、お金は当然、国家が発行すべきものであり、民間が勝手に紙幣を発行するなどということは考えられない。しかしヨーロッパでは、1000年頃から民間の金貸しが勝手に紙幣を発行するようになり、金貸しによる度重なる世界侵略によって世界中にそれが広まり、今や民間の中央銀行が紙幣を発行するのが当たり前になってしまった。

・雇い兵を使って戦争し、金貸しが紙幣を発行するというヨーロッパの特異性は、古代・地中海周辺における皆殺し戦争の結果、共同体が徹底的に破壊されて終ったことに起因している。

 

・人類は、樹上で生きてゆける機能を失ったカタワの猿であり、到底生存できないような極限的な状況下で洞窟に隠れ棲み、骨髄をすすりながら、奇跡的に生き延びてきた。

・従って、自分たちの小集団以外、周辺には人類(同類)は居らず、従って、戦争(同類闘争)など起きる訳もなかった。しかし、その後、弓矢を発明し、洞窟の外に出られるようになると、人類は爆発的に人口を増やしてゆく。そして1万年前頃には、他集団(他部族)と遭遇する機会が増え、次第に同類闘争の緊張圧力が高まっていった。

 

・世界最初の戦争は、5500年前乾燥を契機として飢えに晒されたイラン高原で始まったが、飢え死の危機に晒されているが故に、そこでの闘いは皆殺しとなる。

・このイラン高原発の略奪戦争は、遊牧の帯を通じて中央アジア高原からモンゴル高原へと伝播していったが、モンゴル等では飢え死にするほどには乾燥していなかったので、そこでの闘いは、負けた方が服属するという形で終わる。従って、部族共同体や氏族共同体が、そのまま存続する。

・それに対して、イラン高原からコーカサス・小アジア・地中海の一帯では、その後も3000年に亘って断続的に略奪闘争が続いた結果、共同体は完全に消滅し、略奪集団(山賊や海賊)しか居ない世界となる。

・共同体を失った人々は、自分第一となり、仲間(=共認機能)ではなく、もっぱら契約(=観念機能)に頼って関係を形成する、契約社会を形成していった。自分第一・利益第一の者たちを統合する手段が、条件を明示した「契約」の共認しかなかったからである。

 

◯「契約」の思考パラダイム

・「旧約」「新約」の約とは、神との契約。この「神との契約」が理解できないと西欧人の契約思考は掴めない。

①4000年前(5000~3500)

始原は、略奪集団における集団への誓約。彼らは共同体を破壊されているので、期待・応合の共認が機能しない。共同体を失い自我・利益欠乏の塊となった人々は、利益を約束してくれる集団に対する誓約観念に強く収束する。その誓約には己の生存がかかっており、彼らの自我収束→利益収束→誓約収束(観念収束)の強さは、共同体と共に生きてきた人々には理解し難い。

この誓約は規範観念だが、利益を与えてくれることを条件とする誓約であり、この利益の約束こそ西欧人における「契約」の本質である。それ故に、生存をかけたこの約定は絶対である。そして、この誓約の絶対性を高めるために、誓約の儀式(最後は生贄の儀式)が発達してゆく。

 

②3000年前(3500~2700)

この誓約観念への収束とその絶対化は、より絶対的な収束先である守護神に必然的に結び付いてゆく。その結果、守護神は、従来からの他者否定・自己正当化のシンボルという性格に加えて、誓約に絶対性を与え、利益を約束してくれる存在となる。こうして、「集団との誓約」は守護神との誓約という衣を纏うと共に、守護神そのものを利益の約束神へと大きく変質させてゆく。(ミトラ神→バラモン教、ゾロアスター教→ユダヤ教)

更には、絶対化を進める為にその約定=教典が文字化されてゆく。

 

③2600年前

とりわけ、迫害され続けてきたユダヤ族は、他者否定・自己正当化の自我欠乏・利益欠乏が極端に強く、この異常な自我・利益欠乏が、周辺の守護神を超える唯一絶対神を生み出す。そこでは、信仰の中心軸を成しているのは利益の約束と正当化欠乏である。従って、唯一絶対神は、全ての利益を約束してくれる存在となり、神と契約した者は神に選ばれた選良民となる。

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|共認機能→探求機能上の精霊収束→守護神収束

|                   ↓

|共認機能→探求機能上の誓約収束→利益の約束神→唯一神収束

|               ↓     ↑      ↑

|        観念機能上の約定収束———————

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※新しい統合核(誓約)が、元々のより絶対的な統合核(守護神→唯一神)に収束すると同時に、守護神そのものを利益の約束神へと変質させた。

・欧州人は観念収束が強いとはいえ、己に都合のいい自我観念に収束しただけなので、キリスト教も近代思想もその観念は他者否定・自己正当化という驚くほど幼稚な構造である。

List    投稿者 nihon | 2020-06-16 | Posted in 06.経済破局の行方No Comments » 

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