欧州貴族と金貸しによる中国の取り込み合戦
欧州貴族勢力と金貸し勢力の双方が、中国を取り込もうと躍起になっているらしい。そして、中国国内も欧州貴族派と金貸し派に分かれてせめぎ合っているのではないだろうか。
いつも応援ありがとうございます。
『国際戦略コラム』2009年8月4日の記事「米中のバブル構築同盟」
中国の人民元は、米国と対抗していた毛沢東時代には現在のドルレートと比べて、非常に高かった。それを鄧小平が対ドルレートを大幅に低くして、現在のレートにしたのであり、1元=100円=1ドルにすると、今の10倍程度の価値があることになる。これが正常なレートである。
しかし、もし昔の水準に上げると低級品の市場が崩壊するために、中国は現在の水準にしておきたいのだ。しかし、米国は元切り上げを言わずに、米国債を買ってほしいのだ。
しかし、低級品供給は中国より通貨レートが安いバングラディッシュやベトナムなどの諸国にシフトしていく。このため、中国は国内市場を立ち上げる必要にある。しかし、資本家や政治家から労働者への所得移転や社会保障などの整備が遅れて、これがまだ十分にできていない。
このため、労働争議が頻発するし、老後の保証が無いために貯蓄に国民は励むことになる。この中国への投資で得たドル資金だけではなく国民の貯蓄した資金の運用先を見つける必要がある。米国も同様に投資会社の利益がGDPの大きな部分であり、米国も儲けのために投資市場の活性化が必要である。
ということは、両国ともに、手っ取り早く儲けられるバブル経済が必要になっているのである。金融資本主義と中国市場主義経済ともに、バブルを作りたいのだ。バブル崩壊で、より以上のバブルを作り、バブル崩壊を乗り越えてきたのが米国経済である。とうとう、米国一国ではバブルの材料がないために作れなくなったので、中国を巻き込んでバブルを作り始めた。
米中のG2とは、バブルを作り出すために組んだので、中国は現時点、大きなバブルを作り、上海市場は巨大バブルを作り、そのバブルに乗って、米国投資会社も儲けている。米国人は上海市場を狙っ
て中国の金融会社へソフトしようとしている。
しかし、中国の現状のバブルが破裂したときにも、次のバブルを作るしかないのだ。金儲け主義の米中にはそれしか方法がない。
アメリカと中国が結託してバブルを作り出そうとしている。この分析には納得がいく。
「ドル・米国債暴落とは、市場原理の終焉に他ならない」でも書いたように、’70年貧困の消滅以降、市場は見せかけの数字上の成長を維持するためには、借金経済化→バブル化するしかなくなったった。米中が結託して新たなバブルを作り出すことは十分ありうる話である。金貸しの逃げ場はそこしかないからである。
ところが、話はそう単純ではなさそうだ。
『オルタナティブ通信』2009年7月28日の記事「中国共産党幹部と結託するロンドン・シティのポルトガル貴族達」によると、欧州貴族勢も中国に対して誘い水を掛けているらしい。
世界最大の金融街、英国ロンドンのシティ。
ここが、ポルトガル貴族等によって支配されている事は、既報した。
昨年の、リーマン・ブラザース倒産に続いて世界中で拡大しつつある金融恐慌。その中で、経営危機に陥った欧米金融機関発行の債券・株式、欧米諸国発行の国債に対し、中国共産党が「事実上の最後の貸し手」として投資を継続し、「世界の金融王」として君臨し始めている。
これは、やがて欧米金融機関・国家の経済破綻による債務不履行=デフォルトに際し、中国が「一蓮托生」で滅びて行くか、あるいは逆上した中国と欧米諸国の間で、軍事紛争の引き金になり、米国の代理人である日本・台湾と中国との「戦争に発展する」、大きな火種となる。
とりあえず「最後の貸し手」となった中国共産党幹部達を、シティの「番人」ポルトガル貴族は、旧ポルトガル領マカオのギャンブル施設、サンズ・ホテル(最近、倒産)、ウィン・グループ、MGMミラージュに「招待」し、ポルトガル貴族=金融マフィアの母国ベネチアのベネチア・ホテルに「招待」する。
ここで、中国共産党幹部は多額の資金を、ギャンブルに「賭ける」。そして常に、共産党幹部が勝ち、胴元・ギャンブル場経営者が負ける事になっている。こうして共産党幹部は大金を手に入れる。
これは、ポルトガル貴族からのワイロであり、中国政府が欧米金融機関の株・社債、欧米諸国の国債を「買ってくれた事への、ペイバック」である。
このペイバックは、そのままポルトガルの銀行、あるいはスイス、ケイマン諸島等々のオフショアの金融機関に預けられ、共産党幹部達の「個人資産」となり、やがて将来、中国共産党政府が崩壊し、中国が「純粋・資本主義国」となった暁に、元共産党幹部達が、「資本家として中国各地を割拠」し、分割支配する際の「資金源」となる。
こうして中国の「次の時代」が、準備されつつある。
ドル・米国債を暴落させるか否か、そのカギを握るのは最大の米国債保有国である中国である。中国に対して欧州貴族勢・金貸し勢力双方から誘い水が掛けられており、水面下で中国の取り込み合戦が行われているのではないだろうか。
そして、中国国内の事情も、中国共産党を押さえたからといって中国全体を押さえたことにはならないだろう。人民解放軍や華僑、紅幇(ほんぱん)、青幇(ちんぱん)などの秘密結社をはじめとする中国内の諸勢力のうち一部は欧州貴族と結託し、一部は金貸しと結託するといったように、中国国内も欧州貴族派と金貸し派に分かれて水面下でせめぎ合っているのではないだろうか。
(本郷猛)
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コメント20件
!うにまろ!日記 | 2010.01.03 15:49
日本主義
日本主義
真の日本主義について書いてみる。
以前日本主義というのがあったらしい。国粋主義とも言ったらしい。
http://ja.wikipedia.org…
マスコミに載らない海外記事 | 2010.01.03 19:19
クリスマスの手紙 「百万長者対貧乏作家」
二十二章: 百万長者対貧乏作家 アプトン・シンクレア 『真鍮の貞操切符』 本書の主張は、アメリカの新聞は、公共の利益ではなく、私益を代表し、人間性ではなく、財産
ume | 2010.01.04 9:49
いつも、読ませていただいています。フリーのジャーナリストの方たちが、『広告』という物に縛られない場で、旧政権と官僚、マスコミの『悪事』を、明らかにしていく事が、新政権の足枷をはずし、国民の利益に繋がると考えています。ニュースを追いかけて、それを日々、分析することも大切ですが、『新政権が、扱う問題点は、全て、旧政権からの負の遺産』
です、。国会で決められた国民によさそうな政策が、末端に行くと、国民に分かりにくく、使われないようにされているか、政府支出が、末端に届くまで、いかにピンハネされているか、マスコミが、いかに、事実をねじまげて報道しているかを、フリーの方が、報道してくださることに、国民のしあわせが、かかっていると思います。
安 淳徳 | 2010.01.04 10:59
度々申し訳ございません。
先日、
裁判所で偽裁判官が法を悪用し判決を渡し、
警察署を偽警官が自由に出入りし不正・不当な行為をし、
役所で偽公文書を発行し、
金融、郵政、医療、通信などなどでの不正に関して書き込みした
http://blog.yahoo.co.jp/ansund59 のブログ主安と申します。
先日のコメントで、
危険を承知して私の個人情報を公開してる件ですが、
何度も口封じされそうなことがありましたので、
万が一口封じされた時、事故に片つけて、
何もかも闇に葬らせることを防ぐ為の、
私の保身のためすべてを公開してます。
それと、
グーグルのストリートビューでは、相変わらず
なぜか、私の家を中心だけが表示されないです。
家の前が大きい道路なのに・・
表示されたら何か困ることがあるのでしょうかね?
周りの電線、アンテナー、携帯中継塔などなどが見られたら、
何か仕組んだ事がばれる恐れがあるからなんでしょうかね。
皆さんも試してみてください。
東京都豊島区池袋本町1-39-10です。
それと出来れば、私のブログに書いてある色んな事実を
あらゆるメディアや信頼できる警官、議員などに
情報提供してくれますように切に願ってます。
(現在はブログへのログインを妨害されログインできなく、
電話、メール、Faxも正常ではない状況です。)
ようこそイサオプロダクトワールドへisao-pw | 2010.01.04 15:55
穏やかな晴天に恵まれた沖縄の新春!
★穏やかな晴天に恵まれた沖縄の新春!画像はクリックで拡大します。遅ればせ乍ら皆様
本郷猛 | 2010.01.05 20:49
unimaroさま、コメントありがとうございます。
日本にいると、逆によくわからないのですが、APは比較的マシというのは、どういう観点においてでしょうか?
欧米のマスコミは欧州勢力の支配下にあるのが多いようですが、APはもしかしたら別勢力の支配下なのかもしれませんね。
本年もよろしく御願いします。
本郷猛 | 2010.01.05 20:58
umeさま、コメントありがとうございます。
>フリーの方が、報道してくださることに、国民のしあわせが、かかっていると思います。
私は、もう少し大胆に、フリーのジャーナリストだけでなく、全国民が直接、社会統合課題(報道も含む)に参画すること、それが最終的な解答だろうと考えています。
今の無能で暴走するだけの特権階級に比べれば庶民が社会統合を担う方が、世の中ははるかにマシになるはずですから。
本年もよろしく御願いします。
ごんぶと | 2010.01.06 1:06
明けましておめでとうございます。
>マスコミが金貸しの手先として生まれ拡大してきたのだとすれば、マスコミは金貸し(その一方のロックフェラー)の力が弱くなっても、金貸しに都合のよい発信を続けることを止めることはできない。
大晦日に朝生で田原総一郎が「鳩山さんの献金問題に国民はあまり怒っていないようだ。なぜなんでしょう?」と言いながら、しつこく鳩山さんの献金問題に目くじらを立てていました。
国民の意識の変化に関わらず、マスコミは変われないんだなと改めて実感してしまいました。
貴ブログと共に、私共の運営する「路上で世直し 【なんで屋関西】」でも、マスコミに替わる共認形成の場を作っていきたいと思います。
本年も宜しくお願い致します。
よく考えよう | 2010.01.07 10:55
権力を手放せば良い
昔、故人になったが藤山愛一郎と言う政治家が居た。
元々は大資産家であったのだが、政治を引退した時には苔が生えていたと言う。結局、財力が無一文になった時に…
喜八ログ | 2010.01.07 11:59
映画『桃色のジャンヌ・ダルク』試写会(東京)
『桃色のジャンヌ・ダルク』鵜飼邦彦監督・増山麗奈主演
■ドキュメンタリー映画『桃色のジャンヌ・ダルク』鵜飼邦彦監督・増山麗奈主演・試写会情報です(2…
!うにまろ!日記 | 2010.01.07 17:34
検察は日本の裏の独裁者
歴代検事総長の天下り先を書いたエントリを見た。
http://ayarin.iza.ne.jp/blog/entry/739727/allcmt/#C14…
ふしぶじゑ日記 | 2010.01.08 0:15
なんかなあ…。「日本の米国債保有18%増 10月末7400億ドル、中国と差縮む」
日銀が金融緩和しても資金は海外へ流れて国内の実態経済には回らないつうことか。下記の記事だと10月末の数字ということですが…。とはいうものの円高抑制には多…
Fake Oakley Confront | 2013.08.24 1:38
日本を守るのに右も左もない | 日本のマスコミが親戦争屋報道を続ける理由⇒マスコミは生まれながら金貸しの手先
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unimaro | 2010.01.03 15:48
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
ことしこそ日本がうまく切り抜けて少しでも良くなってほしいと願います。
>つまり、通信社は元々は金融資本家たちへの市場情報提供を生業とし、職場をも同じくする3人のユダヤ人の立ち上げた通信社が、19世紀後半には世界中の情報を牛耳る立場にまでのし上がっていったということだ。そして、この情報寡占状態に対抗すべく、米国からAP(1848年)、UP(1907年、現在のUPI)の2つの通信社が登場することになる
日本語のニュースはあまり目にできないので詳しくは知りませんが、APが他社にくらべて比較的マシなのは、そういったことからでしょうか。
また、元来白人の積極的な者たちは冒険心が旺盛なので、日本に比べたら情報収集量は格段に多いことでしょうね。
新型インフル発生時、現地にいち早く飛び、米系企業の町から発生したことを掴んだのもAPだったと記憶しています。
所詮APもあちら側でのシマ争いの手先のひとつであることはそうでしょうが、、
とても勉強になりました。
ありがとうございました。