2009年03月01日

『国際的通貨改革』とはなにか?~G20に対するジェームズ・ロバートソンの通貨改革案【3】

ジェームズ・ロバートソン氏の通貨改革シリーズ、最終回です。
テーマは『世界を如何にして通貨統合していくか?』
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画像は「関本洋司のブログ」さんからお借りしました。ありがとうございます。この記事のあとの方で使用させてもらってます。 
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元原稿はアンチロスチャイルド同盟:資料室よりお借りしています。

国際的通貨改革
INTERNATIONAL MONETARY REFORM

21.この提案は世界経済における外国為替のより効率的でより安定した基礎を準備するため、国家通貨・(ユーロのような)局地の通貨に共存する真の意味で国際的な負債のない通貨の設立を働きかけるものである。
22.新しい通貨は、国連によって打ち出された通貨目標を実行するために経営上に独立している世界的金融当局によって発行され、またそれは国連に対して説明責任を負うものである。それは、世界的な公共目的――たとえば平和維持活動や気候変動など――国連の支出のための新たな公的収入源として、またおそらくは国連加盟国の一国あたりの配分としても発行されることだろう。
23.その背景は、1955年までに独立組織であるグローバル・ガバナンス委員会が、国際的通貨システムがより真の意味で国際的で、民間資本市場にはそれほど依存するべきではないと述べたことにある。すなわち「アメリカには自国の通貨で外国に借金をし、その後に返済義務を切り下げられるという、他の国にはない特権を有していた。」また「民間資本市場への国際的な通貨システムの依存は、総じてシステムの信用崩壊の危険性を浮き彫りにする。」(※3)
24.ドルの優位的支配はますます批判されるようになった。
 ・・・中略・・・
25.最近では、ドルの国際的地位に対する現実的な脅威は大きくなっている。
 ・・・中略・・・
26.2007年と8年において、BRICsに属する国――ブラジル、ロシア、インド、中国――と他の新興国は、彼らの力を誇示していた。インドと中国は、彼らの農民人口を保護するために、ジュネーブでのここ最近7年の世界貿易交渉の崩壊を引き起こした。2008年5月、インドと他のBRICsの各国代表者は、新興市場がより大きな役割をもち、支配的な力をもつ国が他の国すべてと同じ規則によって抑制される、より民主的かつ公平で安定した世界における法の支配と多国間の外交交渉に基づいて設立される国際的通貨システムを要求した。2009年1月、ロシア首相ウラジミール・プーチンはダボス世界経済フォーラム[ダボス会議]で、世界が唯一の「準備」通貨としてドルを当てにするべきではないと警告し、ロシアのルーブルが準備通貨になるという考えを強調した。「実質的に唯一の準備通貨に対して過度に依存することは、世界経済にとって危険なことである。したがって今後、いくつかの強い局地的な通貨を出現させるための過程を促進することが得策である。」
27.したがって、真の意味で国際的な通貨を導入することに失敗し、金融的混沌状態が現在の世界的な銀行業務の危機的状況と一体であるドルの覇権のさらなる低迷を招くというのは、起こりうることである。世界に人々と世界の企業は、ドル、ユーロ、円、元、ルーブル、ポンドを含めた、さまざまな競争している準備通貨における民間部門投資に依存する無秩序な世界経済に行き着くことになりかねないのである。
※3:「われわれの世界的隣人」(1995年、オックスフォード大学出版。181ページ、183ページ)

このままほっておくと、ドル基軸通貨体制は崩壊し、各国の地域通貨が乱立する無秩序な世界経済になってしまう。これを防ぐために、
一定の勢力からの影響を受けない、経済的に独立した世界的金融当局によって発行される
真の意味で国際的な負債のない通貨の設立の提言を行なう

というのが論旨。

希望の理由
REASONS FOR HOPE

28.国際的経済・金融に関するトップレベルの世界フォーラムとしてのG7・G8の後継であるG20の登場は、世界経済・金融民主主義への望みある動きを反映したものである。G20の新たなメンバーおよび、ともすれば旧G7・G8の加盟国が、この事実を反映した4月の会合のための議題を支持する心積もりがあるかもしれない。
29.オバマ大統領が国際舞台に登場したことは、彼に直面するすべての問題があるにしても望みが持てることである。アメリカの歴史的伝統に深く身を投じ、彼はトマス・ジェファーソンやアブラハム・リンカーンが、お金を創造する権限を銀行に付与することに対し率直に反対した、多くの建国の父たちの一人であったことを知るだろう。

G20の新たなメンバーにせよ、オバマ大統領にせよ、現在直面している金融危機についてどれほど深く理解し、己の私利私欲を排したうえで解決策を探ろうと意識しているかが問われます。
具体的に言えば、G20のどこかの国が4月の会議の場でこのことを確認できるか?ですね。

提案される行動
ACTION SUGGESTED

30.G20に出席するすべての国の人々は、すぐさま次のように行動するべきである。
・G20の4月の会合の議題に国家的および国際的通貨改革を含めるため、人員を集めて3月前半までに彼らの政府に対して圧力をかける。
・彼らの国において、それらの改革案の議論がなされるように、広範に及ぶメディア報道が行われるようにする。
それは、多くのチャンネルを通じて行うことができる。
31.それらは、文書を書くことや他の通信手段を含む。
・われわれの立法府で、われわれの代理をする政治家に対して。
・報道出版、放送を行うメディアに対して。
・発展、社会的正義、環境、倫理的経済、あるいは現在のマネーシステムの作用によって苦しめられる無数の他のいかなる原因についてのわれわれの関心を支持するNGOに対して。
・こうしたことを何かしら行うことのできる他の人に対して。
・そしてそのことについて、会合で話し合うことによって。
32.本文書の内容を可能な限り広範にわたって効率的に広めるため、著者である私だけの考えであるとは思わずに、このことがあなたにとって有用であると考えられたならば、ぜひ行動して頂きたい。

・・・・これだけでは具体性に欠けるので、国際的通貨改革とはどうなってゆくのかを調べてみました。
冒頭の図をお借りしました「関本洋司のブログ」さんからの引用です。

図5の説明 振動が起こった後に連結管の水が自動的に同じ水位に戻ろうとする傾向があるように、国際通貨制度の撹乱が生じた場合、自国の国民通貨を「エヴァ」国際銀行券に連結させている国々の商品価格の全般的水準は、いたる所で同一の水準にとどまろうとするか、またはその撹乱の終焉後自動的にその水準に戻ろうとする傾向がある。
もちろん、それは、このようなすべての国で国民的通貨政策が絶対通貨の上に基礎づけられているかぎりにおいてのことであるが

第7章 世界通貨同盟(国際ヴァルタ同盟)
(1)世界通貨同盟(国際ヴァルタ同盟「エヴァ」)への加入を希望する国々には、通貨単位としての「エヴア」が導入される。
(2)この新しい通貨単位「エヴァ」は、何らかのひとつの物質(金)の特性の所産のように静態的に理解されてはならず、むしろ通貨政策のような継続的行為の所産として(つまり、実践として)動態的に理解されるべきである
(以下略)
以上、ゲゼルの国際通貨はユーロよりも柔軟で、なおかつ世界的広がりを持ちうるものと解釈できる。アジアのバスケット型の危機管理に近いかも知れないが、それよりもより明確である。
追記:
1944年ケインズが提案したバンコールもエヴァに近いものだった。
(ただし、いきなり統一通貨ではなく、まず、アジア,アラブ、欧州、北南米でそれぞれの通貨が必要だろうが。)

ジェームズ・ロバートソン氏の論と併せて考えるならば、
1.各国の通貨=地域通貨は国家紙幣とし、信用創造を初めとした金貸しの利権を排除する。
2.国家間の貿易には国家通貨(バンコールもしくはエヴァに該当)を使用する。
3.国家通貨と地域通貨の連関は金本位制のような硬直的手法ではなく柔軟な運用が執り行われる。
4.「柔軟な運用」とは世界経済秩序の安定を旨に執り行われることを指す。

といったところでしょうか?
実践するとなると細部に詰めが必要なほか、世界中の金貸しから猛反対が巻き起こるのは必至です。
しかし、過去および現状を冷静に見てゆけば、自我を封鎖した経済戦略が世界的に求められていることは理解できるのではないかと思います。
【参考】自我経済学から共認経済学へ

List    投稿者 ohmori | 2009-03-01 | Posted in 06.経済破局の行方1 Comment » 

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コメント1件

 australia hermes bags | 2014.02.01 19:39

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