2019年06月20日

アジリティオフィス。その実現基盤は、柔軟な遊動性と高い応合性に支えられた縄文の精神にある

社会構造や人々の意識が大きく変わる中、現在様々な企業で、生き残りをかけた組織改革、職場改革が進んでいます。
先端の企業は、真の「働き方改革」とは決して就労時間や休暇日数の問題では無く、社員の活力を如何に上昇させるか、従来の枠を超えられるか、がその本質である事を見抜いています。
そしてそのカギは、「自らの働く場を自分たちの手で創る事」

その試みの一つに、従来の固定デスクを廃止し、プロジェクトや日々の課題、役割ごとに社員が主体的に集まり、日々動きながら仕事や組織を運営する「アジリティオフィス」に切り替えた企業があります。
こうした企業は仕事の成果やスピードの上昇に留まらず、社員の活力上昇も含めて大きな成果を上げつつあります。

以下に紹介する記事は、こうした柔軟で機動的な職場改革が活力と成果を上げる背景には、日本人が古来から受け継いでいる縄文精神、すなわち枠にとらわれない思考、変化する環境や状況を受け入れる柔軟な遊動性、対象を注視し期待に応えてゆく高い応合性を礎にしている故、というもの。
1万年前の組織体に通づるものがある、という説です。

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以下、ハフポストさんの記事を紹介しますリンク
記者の根岸氏と、考古学者の岡村氏による対談からの抜粋です。
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私たちは「定住生活にまだ慣れていない」?】
(前略)
根岸:その精神的に安定した共同体の構造も、弥生時代の水稲耕作を中心とした生産経済が導入されていくなかで変化していきますね。

岡村:そうです。弥生時代になると、人は土地を占有するようになります。囲い込んだ土地で人は米作りを始め、鉄というハイテクも入ってきます。生産力が上がれば、権力者も出てきます。獲れた米を税金にして、権力者は一次産業にかかわらなくなります

根岸:一気に現代的な話になってきますね

岡村:それ以降は、ひたすら人工的な組織が増殖していく歴史です。その行き着いたところが、いま、私たちが生きている時代ですね。

根岸:困難としか言いようのない時代だと感じています。

岡村:では、なぜ困難なのか。それでいうと、少しおもしろい話があります。国分功一郎という哲学者が書いた『暇と退屈の倫理学』(太田出版)という本を知っていますか?

根岸:読みました。遊動生活から定住生活になって「暇」を得た縄文人についての考察がありましたね。

岡村:この本はわたしが書いた『縄文の生活誌』(講談社)からも多く引用してくれています。まず、本格的に定住を始める以前の人間というのは、血縁を中心とした家族単位の集団が遊動しながら、目的に応じてほかの家族集団とくっついたり離れたりしながら、フレキシブルに連帯していたと考えられます

岡村:父ちゃんが死んだら、新しい父ちゃんの集団に入るとか、女ばかりが多くなったら、男に偏った集団とくっつくとか。さまざまな理由で、いっしょになった方がよければそうしたし、相性が合わなければ離れるというようなかたちをとっていました。

根岸:先生の本には、『石器材料の入手などに関して、ある種の契約を結んだ小集団同士が、草花の開花や鳥の渡りなど、季節の変化を目印に集合して、共同で活動していた可能性もある』と書かれています。現代の組織で考えると、プロジェクトごとに結集するチームのようです。

岡村:いまのように細分化された役割分担ではなかったと思いますが、自由に集団を組み替えることが、目的を果たすためによかったからそうしていたと理解することはできますね。

根岸:現代の、特に日本のように、大学を卒業して新卒で入社した会社にずっと所属して……というのが、いかに不思議な生き方なのか、考えさせられますね。

岡村:働き方もそうですが、現代の私たちは家を持ち、一カ所に定住して暮らしています。人類400万年の歴史のうちで、現在も含めて人間が本格的に定住したのはどのくらいの時間かというと、たったの1万年程度なんですよね

根岸:人類の歴史のほとんどが遊動生活。

岡村:となれば、私たちはまだ、定住生活に『慣れていない』とも言えます。人類は定住できなくて遊動していたのではなく、遊動が本来の生態に一番合っていたから定住しなかったと考えることもできるわけです

(後略)

以上、引用終わり。

渡来人による稲作文化や文字文化がもたらしたのは、極論すれば「私権(所有権)」と、支配者による「搾取(徴税)」という社会構造の転換でした。
明治以降の資本主義と金貸し支配の流入の中でいよいよ加速し、バブル期にピークに達します。

私たち日本人はそれを受け入れてきましたが、元来、共同体による組織統合をしてきた故に覚える潜在的な違和感を、今日に至るまで抱いてきたと言えそうです。
その私権の箍が外れた今、眠っていた縄文体質、主体性や共同体性が解放された。

アジリティオフィスに代表される組織や仕事の改革も、こうした潜在思念に基づいているからこそ、成果に繋がっていると言えるのではないでしょうか

List    投稿者 nihon | 2019-06-20 | Posted in 12.現代意識潮流No Comments » 

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