2022年10月01日

スピードの時代、最速最短で成長したい。(前編)

「仕事の早さ」で勝敗が決まる時代

≪仕事ではよく「量か、質か」と言われるが、量でも質でもなく「スピード」を重視すべきである。なぜなら、仕事を速くさばける人は量をこなせるし、丁寧に取り組んで質を高めることもできるからだ。仕事のスピードは、ビジネス人生の最初の数年間で決まることが多い。≫

 

以前の仕事に対する意識は「終身雇用/年功序列」「時間をかけて地道にコツコツ」が主だったかと思います。
しかし、仕事に対するこのような意識は、スピードが求められる社会への変化と共に、変わってきました。
そういった意識の変化は、企業に就いてからだけでなく学生時期から顕著になってきています。

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倍速ニッポン(中)Z世代、最速で学びたい~情報の耐えられない薄さ~
―――――――引用――――――
長時間授業を聞いているのは苦痛。倍速の方が集中できる。…教授が一方的に話す講義は「情報量が薄く、眠くなる」。
「内容を短時間で理解して、もっと先のことを学びたい」捻出した時間は他の学習に充てたい。バイトや趣味の時間も足りない。…タスクを無駄なく詰めるタイムパフォーマンス(タイパ)意識が透ける。「新卒入社後3年を我慢したところで、成長できる確証はない」。…「(若手社員は昇進待ちの)長い行列に並ぶことを“コスパが悪い”と考えている」とみる。「社長を含めて抜てき人事を一度も見たことがない」という環境では、タイパ、コスパを追う彼らをつなぎ留められない。
―――――――引用終わり――――――

大学講義90分が耐えられない学生たち 「倍速視聴や飛ばし見ができないのは苦行」
―――――――引用――――――
私たちの世代は短い動画を見る機会が圧倒的に増えています。私もそうですが、周りもアニメやドラマは必ず1.25倍か1.5倍速で見ていますし、20分もある動画を見ることすら、辛いと感じます。なので、大学の授業も、正直『早くオチを教えてよ』という気持ちになってしまう。オチがないなら、90分間も話を聞いていられない、コスパが悪いという気持ちになる。
オンラインの動画をちゃんと視聴してほしいという教授たちの言い分もわかります。ただ、アルバイトをしながら、いくつもの動画を視聴し、課題をこなし、対面授業も出席するのは正直キツいです。好きなYouTuberの動画でも20分以上あると気合いを入れて見ないと見られないのに、大学の授業を集中して60分以上みるのは辛いですよ。
―――――――引用終わり――――――

何事も最小時間、最小労力で。失敗を恐れる若手。
タイパ・コスパを重視する彼らですが、その背景と目的はどのようなものでしょうか?
まず、この意識に至る背景には明確に大きな要因が2つあるかと思います。

1.社会の“当たりまえ”や大人の都合による“むだ”に対する違和感を冷静に捉えている。
2.何事も知っているかのような大人びた面と、失敗を恐れる子どもっぽい面を持ち合わせている。

特に2つ目に関しては「失敗力」といった考え方が出てきているほど、教育において関心が大きくなっています。「失敗に繋がりかねない未知未明なコトに、時間と労力を掛けたくない」という意識に至るのも、こういった教育背景があれば当然のように思います。(https://kodomo-manabi-labo.net/shippai-keiken
そして、目的ですが、これと言って強い目的が無いのが実情でしょう(本人たちはそうは思っていないかもしれませんが)。効率を高めることが目的化しており、高めた先の「何をしたいか?どうなりたいか?」を明確に持っている若手は少なく思います。

重視されているコト・モノにおける“パフォーマンス”ですが、そもそもパフォーマンスとは何なのでしょうか。
もう少し焦点を絞ると、仕事や人生における効率の良さ・無駄とは何でしょうか。それに気づかせるのは、どのような体験なのでしょうか。次回記事では、実例を踏まえながら、彼らのタイパ・コスパ意識を塗り替えていく体験を紹介していきます。

List    投稿者 fuji-m | 2022-10-01 | Posted in 12.現代意識潮流No Comments » 

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