2009年10月22日

なんでや劇場レポート(2)「民主党の政権交代も、時事系・社会系サイトも偽ニッチである」

 
前記事の、なんでや劇場レポート(1)「暴走する構造⇒私権絶対の法制度と圧力低減」に続いて、大衆の意識潮流を軸とした民主党政権交代の流れと世論を左右しつつあるネット・ブログの現状に踏み込んだ分析をお送りします。
 
劇レポ第2段は、「民主党の政権交代も、時事系・社会系サイトも偽ニッチである」。
 
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★共認収束の大潮流に乗っかって成立した民主党政権だが、いったいどこまで期待できるのだろうか?
 
既に動き出している①郵政民営化の阻止、②従米路線からの脱皮、③官僚利権の解体、この3点はそこそこやれるだろう。しかし、その先は怪しい。明確な脱米・反米色はなく、これで本物のアジア共同圏がつくれるとは思えない。
 
メガ銀行やマスコミの規制などは、やる気さえあればすぐにでもできるはずだが、マスコミ規制の入口にもならない記者クラブ開放ぐらいでモタモタしている体たらくであり、マスコミ解体まで行き着けるとは到底期待できない。これでは金貸し支配からの脱却すらもあやしい。
 
郵政民営化は戦争屋(デビッド・ロックフェラー)が進めてきたものだが、小沢のバックには銀行屋(ロスチャイルド)がおり、力関係では戦争屋の敗北が明らかになりつつある。かつ、もし郵政民営化阻止が骨抜きになったら、たちまち民主党は支持を失うので、この件では民主党は前に出ざるを得ない。
 
★小沢や鳩山に牙を剥いた検察から戦争屋・CIA勢力を一掃できるのだろうか?
 
検察に影響力の大きい法務大臣に無力な(無能な)千葉景子を当てた背景はなんなのか?検察におけるCIA勢力の支配力は相当強固であり、彼らを一掃するには時間がかかる。誰が敵で誰が味方かを把握するだけでも少なくとも半年はかかるだろう。
 
その中で、現在小沢は自民党参議院議員の引き抜き工作を始めており、次の参院選を待たずして民主党は参院過半数を固める可能性がある。そうなれば社民党と連立を維持する必要はないわけで、その時点で内閣を改造して強力な法相にすげ替えるのではないだろうか。
 
こうして、民主党が出来る事と出来ない事に注目すると、今回の政権交代によって、この十年の清和会支配から70年代~90年代=旧田中派(経世会)の時代に戻っただけということがわかる。小泉-清和会支配の真っ暗な空気が取り払えたことは大衆的共認闘争の勝利と言えるが、それでも田中派時代と何も変わってはいない。
 
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しかし、反米、マスコミ・金貸し規制が可能かどうかは、結局は民意(意識潮流)次第なのであり、今後民意がどうなるか?を追求することが本質的な答えとなる。
 
 
★意識潮流の中でも焦点は、大衆が認識収束(新理論収束)に向かっているかどうか?
 
マスコミの報道は圧倒的に時事問題が主流であり、ネット界で人気があるのは『るいネット』で見てみると「世界を動かす陰の支配勢力」などの裏情報系サイトや「日本を守るのに右も左もない」などの政治系サイトとなっている。社会問題でも構造論的なサイトは人気薄だし、最も歴史構造論的な生物史サイトはもっと人気がない。このように、現状は理論収束とはほど遠い状況と言わざるをえない。
 
その時事問題の最先端が裏情報サイトということだが、読んでいるのは男ばかりで、女性は9割が読んでいない(なんでや劇場に参加した女性へのアンケート結果)。闘争存在である男にとっては敵を知ることは不可欠な課題であり、状況の変化を読み取ろうとする引力は男にとっては絶対的に強力。危険性も可能性も外部状況の中にあるので、男にとってその探索は外せない課題なのであり、男が裏情報系のサイトをよく見るのはそのためだろう。
 
★それにしても構造論的なサイトに人気がないのはなんで?
 
今回の政権交代が旧田中派の時代に戻っただけ(基本的には旧世界のまま)ということと、時事問題派・社会派は極少数派(ネット界では多く見積もっても3%程度)であることを考え合わせると、重大な疑問が登場する。
 
変革を期待させ大衆の勝利を思わせる政権交代という出来事も、ネット界などの時事問題派・社会派の登場も、実は偽ニッチの構造(旧世界の圧力衰弱下で、解かれた圧力から旧世界を引きずったまま暴走する少数派の構造)の中にあるのではないか。だとすると、彼らは根本的には私権反動派ということになるが、本当にそう言い切れるのか?。
 
最も良心的で真面目に追求している時事問題系・社会系サイトでも発信の中身は、(新理論を渇望する人々の目からは)旧理論の枠内に留まっている。つまり、良心的な社会系サイトは、肉体的には共認収束しているが、頭は旧観念に支配されたままであり、旧観念に囚われたままでは反動分子にしかなり得ないと言うことだろう。
 
つまり、彼らは来るべき社会とは不連続であり、認識収束の潮流は、政権交代や裏情報サイトとは無関係に、もっと深い次元で進んでいくということになる。
 
そして、より深い地平にある意識潮流(認識収束への流れ)を読み解く上で、前回の劇場で提起された「集団私権」という概念と「充足基調」という概念がカギをにぎってくると思われる。
 
 
続きは、「なんでや劇場レポート③」をお楽しみに
 

List    投稿者 cosmos | 2009-10-22 | Posted in 12.現代意識潮流5 Comments » 

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コメント5件

 unimaro | 2010.04.27 20:33

お疲れ様です。
むはまんど(モハメッド)が出る前に、彼を見出した司祭(?)が舞台を作っていたと聞きました。「預言者が現れる!預言者は来る!」とずーっとそれをその地域に期待させる素地をつくっていたとのことです。
彼(司祭?)がいなかったら、と思うと、
彼は裏方でしか無かったですが、彼なしに生れ出ることはなかったのではないかとも思ってしまいます。
TBさせていただこうとしましたが、できませんでした。すみません。

 本郷猛 | 2010.04.27 21:15

unimaro様、いつもコメントありがとうございます。
>むはまんど(モハメッド)が出る前に、彼を見出した司祭(?)が舞台を作っていたと聞きました。
これは初めて知りました。ありがとうございます。
当時のアラブ人の間で、「この混乱した社会をなんとかしてほしい?」という潜在期待が高まっていたことを示す逸話ですね。

 よく考えよう | 2010.04.28 16:30

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