2010年10月07日

日本人に可能性はあるのか?

■今の日本は、お先真っ暗?
ひたすらアメリカの言いなりになるだけの政治家、官僚=特権階級
彼ら特権階級の手足となり、偏向報道を続けるだけのマスコミ
そのマスコミ報道→「作られた世論」に、右往左往する庶民
今の日本は、世界各国の後塵を廃し、嵐に漂う枯葉のような存在となりつつある。
しかし、一方では、暴走する特権階級(政治家、官僚、検察、マスコミ)を冷ややかに(自分には関係ないと)見ている庶民も多い。
■なぜ、大衆と特権階級の断層が広がるのか?


      私権空間の空洞化 → 特権階級の暴走
       ↑               ↓
私 権 の 衰 弱             大衆と特権階級の断絶
       ↓               ↑
   豊かさ期待の消滅→収束不全⇒秩序収束⇒共認収束

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1970年に豊かさが実現されるまでは、豊かさ期待という社会共認の中に、全成員が包摂されており、支配層も大衆も豊かさ期待と言う意思において一体であり、両者は繋がっていた。
豊かさが実現されると、豊かさ期待は薄れて雪、無意識の深い地平で私益追求から離脱して共認充足に移行してゆく大衆と、あくまで私権追求・市場拡大を志向する特権階級の間に断層が生まれ、どんどん拡大していった。
この断層は、1990年のバブル崩壊で大衆の私権追求意欲が急速に衰弱して行ったことにより、断絶し始めた。
いまや自らの私権=特権にしがみついているのは特権階級だけであり、共認収束を強める庶民との断層は広がる一方である。
☆そして、その共認収束という地平から見た時、世界で最も先を行っているのは、日本。
■なぜ、日本では共認収束が進んでいるのか?

西洋人/東洋人(その中でも日本人)の民族性の違いは、人間の本性である共同性がどれくらい残っているかによって規定されています。(『人類の本性は共同性にある』http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=128695)
東洋であれ西洋であれ、始原人類はこの共同性を育みながら、共認充足を最大の活力源として何とか生き残ってきた存在です。
約5000年前にイラン高原で勃発した人類最初の略奪戦争は、玉突き的に東西に伝播していきますが、皆殺しが常態となっていった西洋に比して、東洋は支配・服属という形が主流となります。特に、日本列島では、大規模な略奪戦争は発生せず、中国大陸の負け組みが渡来人として定着していきました。
この大規模な略奪戦争の有無によって、西洋人、東洋人、日本人、それぞれの共同性に大きな差が生まれ、民族性の違いを生んでいます。つまり、皆殺しにまで発展した戦争を経験した西洋人は周囲に対する警戒心が高まり共同性が失われ、そのような戦争を経験していない日本人は警戒心がそれほど高まることなく共同性が保持されています。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=203222

この結果、皆殺しにまで発展した戦争の経験を持つ西洋人に比べて、日本人は共同性(縄文人体質)を色濃く残す民族となった。この集団性・共同性を土台として、共認収束を強めていっている(≒草の根の共認形成を作り始めている)のが、日本人。
☆大規模な戦争の有無が、共同性を色濃く残す日本人の民族性を生み、それが現代にまで継承されてきたからこそ、世界でも類を見ないほど“共認収束”が強まっている。
■日本人の共同性は、どのように保持されてきたのか?
もちろん、縄文時代の日本がそのまま残っている訳ではない。日本列島では、大きな体制転換が3度あったと考えることが出来る。


縄文時代
  ↓   ←弥生人の流入
弥生時代
  |
  |   ←中国大陸に大帝国成立、朝鮮半島での敗戦
  ↓             |
★律令制国家への転換     |
 (飛鳥~奈良~平安初期)  |
  |            ↓
  |   ←中国大陸の戦乱が続く
  ↓
遣唐使の廃止(→鎖国体制)
    ├漢字かな混じりの日本語の発明
    └(縄文文化→)国風文化が花開く
(平安時代)
 貴族官僚の腐敗
  ↓
 土着の農民が武士団を形成
      (→惣村)
  |
  |   ←モンゴル襲来、明帝国との交易活発化
  ↓            |
戦国大名の乱立        |
  |            ↓
  |   ←西欧文明の流入(鉄砲、キリスト教)
  ↓
戦乱が激化
  ↓
江戸幕藩体制へ(→鎖国体制)
    ├刀狩・鉄砲禁止(←西欧科学技術の否定)
    └参勤交代(→持続的な市場拡大)
(江戸時代)
 鎖国体制・参勤交代制
  ↓
 日本国内での持続的な循環型経済
  ↓
 科学技術の停滞
  |
  |   ←黒船襲来・開国要求
  ↓       |
(地方藩による)  |
明治維新      |
  |       ↓
  |   ←西欧列強による植民地圧力
  ↓
中央集権国家へ
(富国強兵・殖産興業)

☆上記のように、日本は、強い外圧に対して瞬時に体制を転換させてきた。
☆その後、外圧が低下すると鎖国状態に入り、当初の新制度も日本人にあった制度へと変化(→形骸化)していく。
☆このような過程で安定期に入ると、日本列島では基層である「縄文文化」が花開く。
つまり、体制転換を伴うような強い外圧を受けてもなお、縄文体質・共同性を色濃く残す土着の集団を維持し、変革された体制も日本人の縄文体質の中に取り込んでいった。こうした受け入れ体質が、縄文文化の刺激となり、日本独自の文化を進化させてきた。こうして生まれたのが日本語であり、江戸時代の循環型経済システムであった。
■日本人の思考方法の可能性=対象発の思考
舶来信仰とも言われるが、日本人は諸外国から入ってきた事物を、「日本流にアレンジし続けてきた」と言われることが多い。(同時にこれは、日本人自身では何も生み出していないという自虐的思考の裏返しになっている。)
確かに、明治時代には西洋発近代思想を和訳することに勤しみ、その取り入れ→解釈を世界にも類を見ないスピードで進めていった。(明治時代以降の西洋近代思想を熟語化されたものは、中国に逆輸入され、日本発の熟語が無ければ、現代中国語は成り立たないとも言われている)
これを逆から見れば、近代思想に代表される架空観念(現実には存在しない頭の中だけの言葉)を作り出すことを、極端に不得手とする民族であったとも言える。つまり、日本人は一貫して「対象発の思考」をしてきた民族で、具体的にそこにあるモノや、解釈する対象としての観念を常に必要としてきた。
世界経済が混迷の度合いを深め、今までの秩序とそれを支えてきた観念体系(近代思想)が無意味化する状況では、近代思想を解釈する能力も架空観念を作り出す能力も必要なくなる。現実を対象化⇒事実の追求⇒事実の体系化 こそが、現実に使える認識となる。その意味で、日本人の思考方法は、今後発生するであろう激動期でこそ求められる。
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List    投稿者 tnaito | 2010-10-07 | Posted in 12.現代意識潮流8 Comments » 

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コメント8件

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