なんでや劇場レポート「力の原理から共認原理への大転換」その5~私権拡大の可能性が開かれた市場時代、過剰刺激が物欲を肥大させた~
みなさんこんにちは。
消費税増税を巡り、政局が大混乱に直面している今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか?
今回は、その消費税を含む税制度で作られたという貧困、そこから発生した市場拡大と物欲の関係について扱います。
あたかも自然発生的に感じられる、貧困克服→市場拡大→物欲肥大ですが、果たしてそうなんでしょうか?
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それでは始めましょう。
道路や上水などのインフラ、役所の建物など、社会的に必要なものを整備するために資金を集める必要があり、そのために徴税があるのだと学校で習った気がしますが、冒頭の引用では『人工的に貧困を作り出す』システムの一つとして取り上げられています。
もしそうだとすると、嘘の歴史を学ばされていたことになりますね
こうなると、徴税制度の成り立ちを調べてみないわけにはいきません。
歴史を遡ってみましょう。
参考にさせていただいたのはこちらです。
最古の税制は古代ローマでできたようです。
ローマ市民は無税であったと言われていますが、実際には生産物に対する課税(穀物税)や一定以上の面積を超える地所に対する地租はあったようです。
一方、征服されて属州となった住民には直接税(10%と言われる人頭税、実際上は10%が守られずに、属州によりそれを超えるまちまちな額が徴収されていた)の支払いが要求されていました。
さらに、税を支払えない農民に対してはお金の貸付まで行っていたのです。
こうして、その日の生活が精一杯という者と、税収によって潤う支配者との間の貧富の差は拡大し、重税にあえぐ者は借金に追詰められ、農民は借金が支払えなくなり、農地を手放す羽目に落込む者も現れました。
このように徴税制度とは、決して大衆の為などではなく、元々略奪を目的としてつくられ、後に法的な制度として確立されたことがわかります。
『人工的に貧困を作り出すシステム』っていうのは本当だったんですね
ここまでは、継続する貧困により物的欠乏が生じていたのですが、ルネサンス期になり、市場が拡大してくると、様子が変わってきます。
金貸しにとっては市場を拡大し続けることが最大の課題になったわけですが、その解決策として、庶民に恋愛観念を広めることにしたのです。市場を拡大するには、共有⇒私有の意識が重要な要素です。
恋愛では、いかにして意中の人を自分のものにするか、という意識が強くなるので、必然的に私有意識が高まります。こうして社会の私権圧力は高まり、市場が拡大に向かったのです。
そもそも、男女関係とは、1対1に限定されるものではなく、集団の中でいかに男女が充足していくか、というのが重要でした。
日本の集落などでは、最近まで集団婚が残っていたことや、東南アジアの島々では今でも集団婚が残っていることからも明らかなように、1対1の恋愛というのは、新しく作られた観念なのです。
ここで「市場の拡大」と「過剰刺激による物欲の肥大化」の関係を見ておきましょう。
近世以降、庶民は私権獲得を目的に農村を出て都市労働者になっていきました。
やがて都市人口の増大とともに、労働者たちも消費者になれるような賃金・収入を得るようになり、市場は拡大していきました。
その過程では、消費者の増加による市場の拡大とともに、一人ひとりの消費性向を高めるような過剰刺激の策略が採られました。分かりやすいのは、マスコミを通じた広告です。
大量の商品情報や映像などを流し、庶民の競争意識を煽り、セレブたちの生活ぶりを見せつけて、あこがれや目標意識を庶民に植え付けるといったことが繰り返し行われました。
1970年代の貧困の消滅から人々の物的欠乏が衰弱してくると、24時間サービスのコンビニや飲食店、ネットショップやカード決済システムなど商品購入の利便性を高め、生活回転の高速化による過剰刺激によって物欲を肥大させる仕掛けが続けられています。
庶民である僕らの物欲が衰弱してきたのは実感できるところですが、支配階級も果たしてそうなのでしょうか?
キャデラックやロールスロイスを転がしていた、アメリカのセレブが軒並みプリウスに乗り換えているという話を聞いたことがありますが、彼らセレブは支配階級ではなく、市場拡大をプロパガンダするための広告塔にすぎません。
言うまでもなく、世の中の真の支配階級は『金貸し』です。
彼らは、オモテに出て来て庶民がうらやむような派手な生活をアピールすることは決してせず、ルネサンス時代のパトロンから現代に至るまで、一貫してウラから過剰刺激を演出し市場拡大を煽って来たのです。
ん?
これでは、支配層=金貸しの持っている力や地位を誇示することにはなっていませんね。
苦労して(?)獲得した私権を誇示してないとしたら、金貸しは何のために私権を収奪しまくっているのでしょうか?そのモチベーションはどこにあるのでしょうか?
現代社会を牛耳る金貸しは、元々は自集団を解体されたうえ、武力闘争にも負けたバラバラの個人でした。
究極の負け組ですね。
散々なこの状態から、市場という抜け道を発見し、武力闘争の勝ち組だった貴族や豪族をあの手この手で騙し、ここまで成り上がって来たのが金貸しの始祖なのです。
その歴史は、信じられるものなど何ひとつなく、徹底して不安や怯えに貫かれていたものだったと想像できます。
そしてこの不安や怯えを解消する唯一の拠り所・安心基盤が『市場拡大』だったのではないでしょうか?
平たく言えば『金貸し=信じられるのはお金だけな人たち』ということです。
なので、市場が縮小を開始し還流される私権が減少してゆくことは、遠い過去の苦しい記憶を呼び起こす、絶対に許容できない事態なのです。
誰も見向きもしなくなったにも拘らず、ありとあらゆる過剰刺激を繰り出して、なんとか市場縮小を食い止めようとあがいているのも理解できるような気がします。
真の充足を知らないという点で、ある意味、かわいそうな人たちですね。
とはいえ、ほっておくと大変なことになりそうです。
どうすればいいか?
それは次回のテーマに取っておきましょう。
では、さようなら。
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コメント10件
アイアンセット | 2013.09.21 16:58
一方で、「仏によって罰せられるかもしれない」という天罰を恐れる意識があり、朝廷・藤原を支配している真の支配者はこの仏観念を作り上げた支配勢力です。
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明宏訊 | 2013.08.14 14:10
仏罰に対する恐怖が司法に影響を与えていたというのは面白いですね。現在の感覚では、歴史時代は計れないという証左に思えました。