なんでや劇場レポート 「力の原理から共認原理への大転換」その4~略奪集団による世界支配を根底から解体する、共認原理による国力の上昇~
みなさんこんにちは。いよいよ梅雨入りしましたね。

体調を崩しやすい季節ですので、ご自愛ください。
さて、本ブログでは、前回まで3回にわたって『力の原理と私権原理(統合)の関係構造』を見てきました。
真猿集団にルーツを持つ『力の原理』、さらにこれを下敷きにした人類の『私権原理⇒私権統合』は理解できたでしょうか?
今回は軽く中間整理をしたうえで、今なお残る略奪集団の末裔による世界支配に対し、どのように抗してゆくかを扱います。

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今回は、略奪集団の発生から世界支配に至った流れを紐解き、この支配構造を根底から解体する理論について
見ていきたいと思います。
勝ち抜き闘争の結果、力の序列原理によって統合された国家が形成され、国家は力の序列に基づく私有権の共認を統合軸として、安定した秩序を形成するようになった。それ以降は、この私有権がいったん共認されると、社会の全ての土地と物財は私有の対象となり、人々は私有権を獲得しなければ生きていけなくなる。従って、誰もが私権(地位や財産)の獲得を目指して争うようになり、私権闘争の圧力が社会の隅々まで覆い尽くしてゆく。かくして、飢餓の圧力を下敷きにして作り出されたこの私権闘争の圧力は、否も応もない強制圧力となって人々をその中に封じ込める。
世界中の全ての古代国家は、以下の図解に当てはまります。


「私権闘争の圧力が社会の隅々まで覆い尽くしてゆく」とはどのような状況なのか、イメージし易い日本社会について、少し歴史を遡ってみましょう。
明治維新が起こる140年前まで、農村の土地は私有物ではありませんでした。農民たちは、先祖代々管理を任されてきた土地を協働して耕し、年貢はみんなで分担して納めていました。ほぼ自給自足の生活であるうえ、税は米を納めれば良いからお金を使う必要はありませんでした。つまり、村落共同体の中(=市場の外)にいたので、個々の農民には私権の強制圧力は直接的には届かなかったと言えます。
明治維新後、新政府は「村の土地は農民のものとする」という太政官令を発し、土地の私有権が強制的に認められました。これは、新政府が「税をお金で徴収する」ために画策したもので、おそらく西欧の金貸したちの入れ智恵だったと思われます。農民たちは、土地の私有権を強制的に与えられた代わりに、税をお金で払わなければならなくなり、米を換金する商人達にいいようにやられて窮乏化していきました。

個々の家に土地の私有権が与えられることによって、村落共同体の絆は弱まり、私有権を持たされた農民たちは市場の中に強制的に取り込まれ、お金を獲得しないと生きていけない存在になっていきました。このようにして、私権闘争の圧力が社会の隅々まで覆い尽くしていきました。
西洋では、ペルシアも白人系の遊牧⇒交易部族が建てた国であり、ギリシア・ローマは遊牧部族の成れの果ての略奪集団が建てた国家である。つまり、皆殺しの略奪闘争の果てに、出自がバラバラのギャング集団が建てた都市国家である。
(シュメール人は自らを「黒い頭」と称する黒人、つまり採集発の農耕部族であったが、シュメールの庶民はそうだとしても、上の方は私権統合に長けた遊牧⇒交易部族が支配していた可能性が高い。)
東洋では、インドも遊牧部族のアーリア人が侵入して国家を建て、中国も元々母系の採集⇒農耕部族を北方の遊牧部族が征服した。日本も採集・農耕の縄文人を北方の遊牧部族がやってきて支配した。


東洋は遊牧部族に支配されたが、支配者も被支配者も氏族共同体を残存させているのに対して、西洋は遊牧部族の成れの果ての略奪集団によって支配されているという違いがある。
そして、現代はゲルマン→アングロサクソン(ノルマン)という略奪集団の末裔が世界を支配している。

「現代はゲルマン→アングロサクソン(ノルマン)という略奪集団の末裔が世界を支配している」とは、どういうことでしょうか?
アングロ・サクソン人は、イングランド人としてイングランドの基礎を築いた種族です。今やアングロ・サクソン諸国は世界中に広がり、英語を公用語とする白人主流派国家群(アメリカ合衆国、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、稀にアイルランドと南アフリカ共和国を含む)は全て該当します。
アングロ・サクソン人は、5世紀頃にグレートブリテン島に渡ってきたゲルマン人が元になっています。このゲルマン人の系譜も、今ではドイツを始め、ヨーロッパ全土に広がっています。つまり、ゲルマン→アングロ・サクソンの系譜は、欧米という世界支配の中心に存在している人種なのです。
そのゲルマン人の起源は、紀元前8世紀~紀元前3世紀にかけて、ウクライナを中心に活動していた遊牧騎馬民族であるスキタイであると言われています。彼らは、各地に遠征を行い、戦争や略奪を繰り返しました。
例えば、スキタイが西アジアを侵略した際は、住民の一人一人に課税して取り立て、貢税のほかに各地を回って個人の資財を略奪したので、全西アジアは荒廃に帰してしまったと言います。
現在、世界の中心にいる、ゲルマン→アングロ・サクソン人は、このようにして共同性を失った遊牧系略奪集団の末裔なのです。
先に今後の追求課題として挙げた「新しい国力=共認原理による国力の上昇」という課題は、この略奪集団の末裔による世界支配を根底から解体する論理を発掘するということと同義である。
「新しい活力=共認原理による国力の上昇」とは、現在の市場システムにおける最優先課題=「私権(地位、財産等)獲得」から転換し、共認原理を活力源にして国民のみなが活力を高めていく時代になるだろう、という次代認識に基づいており、この早期実現が皆に期待されている課題であると捉えています。(まわりや、社会の期待に応えていく等、現代の若者はすでに共認収束しています)
しかし現在は、『略奪集団の末裔≒金融勢力(金貸し)』により、この世界は支配されており、彼らは既存の市場システムの維持に躍起になっているため、共認原理への転換が阻まれているのが現状です。
なので、「金貸し支配を解体する論理を発掘」しなければ、「共認原理による国力の上昇」は実現しない。という意味で『同義』なのです。:D
’70豊かさ実現以降、私権は衰弱し、とりわけリーマンショック以降は彼らの支配力は衰弱の一途をたどっています。彼らの支配にトドメをさす時期が近づいてきました!
このような状況下で、「共認原理による国力の上昇」を具体化するための理論と戦略、そしてその運動論が“実現論『共同体社会の実現に向けて』”です。:D
例えば、「国家紙幣発行」による経済破局からの超克、「農(漁)村共同体」の建設、
国民全員で担う社会統合のあり方を視野に入れた「参勤交代制の新しい社会統合機構の構想など・・・第一回
最終回
そして具体的に、「共同体企業ネットワーク事業」等を展開し、類グループの社内ネットを導入して、活性化が実現した企業さんや理論獲得目的の勉強会の成功が報告(リンク)され、手応えを感じているところです。:D
しかし一方、世界情勢は刻々と変化し、新たな事実も発掘されているため、事実発掘、勉強→追求は欠かせません。:D

次回は、引き続き「私権時代」に市場が拡大した理由や、庶民の豊かさが実現されるまでの推移や構造を扱いましょう。
・・・お楽しみに

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